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第三章 未知なる世界へ
第106話 努力の理由
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前日は初心者エリアにある2つ目の試練の間をクリアした。試練の間に現れるゴブリンの強さで、次のエリアの難易度が判る事を確認したので、今日からは普通エリアを攻略する事にした。5日後に師匠の工房で錬金術の修行があるので、ダンジョンで1泊の野営を2回する事にした。
初心者エリアを進んで、普通エリアに繋がる試練の間へ入って、2体のハイゴブリンが現れたけど、2人が動きを封じた後に俺が2体とも仕留めた。運良く2体ともアイテムドロップしたので、今回の攻略は黒字が決まった。俺がドロップを回収してるとハリエットが喋りかけてきた。
「ウォードの〚幸運〛の効果もあるけど、試練の間ってドロップ率が高いのかな?」
「確かにエリアと比べるとかなり確率はたかいよね。試練の間は僕が仕留めるのが良さそうだね」
「エリアでも基本はウォードが倒して、数が多い時は私達も倒す感じで良いんじゃない?」
「判った。その判断は僕が決めるね」
「「OK!」」
試練の間を出て普通エリアを進んでいくと、相変わらず現れるのは普通のゴブリンばかりで手応えはない。
前回のマッピング完了ポイントまでは直ぐに到着したので、ここからは少し進むペースが遅くなる。普通なら先を急ぎたくなるんだけど、パーティーメンバーは俺の考えを尊重してくれるので助かる。魔法地図を埋めながらゴブリンを倒して行くと、行き止まりに当たったところで休憩をとる。軽く食事を取りながらこの時間を利用して、錬金術の勉強をする。
「空いた時間は1秒も無駄にしないのね」
「僕が努力を怠るとさ、2人に置いて行かれるからね。並び立つ為に出来る事してるだけだよ」
「そこまで考えなくても良いのよ?」
パミュルは優しく話し掛けてくれる。その言葉に偽りないって事は、判ってるけど心のどこかに焦りがあるんだ。俺は秀でた才能はないから、才能豊かな人が現れれば、ミリムのように俺の元を離れて行くという不安に駆られる……
素晴らしい天賦に恵まれていれば、このような感情は芽生えないんだろうね。でもそんな天賦は持っていない、だから俺は努力を続ける。あんな思いはしたくないから……
何も答えない俺を、パミュルは優しく抱きしめてくれた。
「大丈夫、私もハリエットも心からウォードを愛してるから。そんな不安な顔をしなくても大丈夫だから安心していいの」
「うん、ありがとう」
俺はそのままパミュルの胸に抱かれながら、その優しさに癒やされたのだった……
初心者エリアを進んで、普通エリアに繋がる試練の間へ入って、2体のハイゴブリンが現れたけど、2人が動きを封じた後に俺が2体とも仕留めた。運良く2体ともアイテムドロップしたので、今回の攻略は黒字が決まった。俺がドロップを回収してるとハリエットが喋りかけてきた。
「ウォードの〚幸運〛の効果もあるけど、試練の間ってドロップ率が高いのかな?」
「確かにエリアと比べるとかなり確率はたかいよね。試練の間は僕が仕留めるのが良さそうだね」
「エリアでも基本はウォードが倒して、数が多い時は私達も倒す感じで良いんじゃない?」
「判った。その判断は僕が決めるね」
「「OK!」」
試練の間を出て普通エリアを進んでいくと、相変わらず現れるのは普通のゴブリンばかりで手応えはない。
前回のマッピング完了ポイントまでは直ぐに到着したので、ここからは少し進むペースが遅くなる。普通なら先を急ぎたくなるんだけど、パーティーメンバーは俺の考えを尊重してくれるので助かる。魔法地図を埋めながらゴブリンを倒して行くと、行き止まりに当たったところで休憩をとる。軽く食事を取りながらこの時間を利用して、錬金術の勉強をする。
「空いた時間は1秒も無駄にしないのね」
「僕が努力を怠るとさ、2人に置いて行かれるからね。並び立つ為に出来る事してるだけだよ」
「そこまで考えなくても良いのよ?」
パミュルは優しく話し掛けてくれる。その言葉に偽りないって事は、判ってるけど心のどこかに焦りがあるんだ。俺は秀でた才能はないから、才能豊かな人が現れれば、ミリムのように俺の元を離れて行くという不安に駆られる……
素晴らしい天賦に恵まれていれば、このような感情は芽生えないんだろうね。でもそんな天賦は持っていない、だから俺は努力を続ける。あんな思いはしたくないから……
何も答えない俺を、パミュルは優しく抱きしめてくれた。
「大丈夫、私もハリエットも心からウォードを愛してるから。そんな不安な顔をしなくても大丈夫だから安心していいの」
「うん、ありがとう」
俺はそのままパミュルの胸に抱かれながら、その優しさに癒やされたのだった……
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