俺のスキルは〚幸運〛だけ…運が良ければ世の中なんとか成るもんだ(笑)

小桃

文字の大きさ
上 下
90 / 363
第三章 未知なる世界へ

第40話 2人の秘密

しおりを挟む
 朝日が登る前に目が覚めた。ハリエットさんはまだ寝てるようなので、起こさないように注意しながらテントの外へ出る。

「母さん、おはよう!いつも見張りありがとうね♪」

 スライムは睡眠を必要のないので、いつも母さんが見張りをしてくれてるので、その事に感謝を伝えると俺の肩に『ヒョイ』と乗ってきて挨拶を返してくれた。

「おはよう♪随分と早いけど寝れなかったの?」
「ううん、目が覚めたからさ、せっかくだから日の出でも見よかなって(笑)」
「じゃあ、母さんも一緒に見ようかしら♪」
「良いね♪」

 少し明るくなってきので、そろそろ日が登ってくるかと思ったら、母さんが肩から滑るように降りてきて下半身を刺激し始めた……

「ちょっ、母さん?」
「昨日は2人に見せつけられたからね、ちょっと熱くなったのよ?」

 スライムにそんな生理現象があるのかと思ったけど、母さんがそう言うのならばそうだと思うしかない。『プルン』とした物が俺のモノを包み込むと上下に動きだした。ハリエットさんとは全く違う動きに、俺は耐える事が出来ずに直ぐに果ててしまった。

「うっ……」
「ふふふっ、ごちそうさま♪」
「あっ、こちらこそ、良かった……」
「あらあら、日が昇っちゃったわね(汗)」
「あっ……また機会があるよ(笑)」

 日の出をみるつもりが見逃したので、その事を2人で笑っていると、テントからハリエットさんが顔を出した。

「おはよう。2人で何を笑ってたの?」
「日の出を見ようと思ったのに見逃しちゃって」
「母さんが悪かったわ(笑)」
「えっ、何があったんですか?」
「それは……ナイショ(笑)」
「そうよ、2人の秘密よ♪」
「むぅ~……」

 2人の行為を内緒にすると、ハリエットさんは少し頬を膨らませたけど、流石に説明出来ないので笑ってごまかした。

「さぁ、朝食にしましょう。食べ終わったら水汲みと水葡萄を少し取った後は、出発しますよ」
「はい~」

 役割分担をしてるので、出発準備も直ぐに整ったので泉を出発する。次の野営ポイントは高台で、そこからはルクンナ村を見下ろせる筈だ。
 高台へ向かう道中はとても順調で、現れた魔物も俺達が食べるのに丁度いい草原猪グラスボアの子供で、ハリエットさんの弓で簡単に仕留める事が出来た。通常フィールドだと弓を使える仲間がいると本当にありがたいね。

「あっ、あの高台が今日の野営ポイントです。こんなに早く着くとは思ってませんでした!」
「どうする、もう少し先へ進んで野営をする?」

 先へ進もうと思えば進めるけど、野営のしやすさを考えるとここより最適な場所はないので、進まずに野営の準備をする事にした。

「いえ、ここが最も安全な野営ポイントなので、予定通りにここで野営しますね」
「OK!テントを張ったらさ、少しだけ周辺を散策しない?」
「良いですね。そうしましょう♪」

 2人で手早くテントを張ったら、周辺を散策して日が傾く頃には戻ってきて夕食の準備をした。

 完全に日が落ちて夕食の後は、焚き火を囲んで水葡萄を食べながら明日の予定を話した。

「昼過ぎにはルクンナ村に着くので、ハンター協会でダンジョンの話と借家を借りれないか聞きに行きますね」
「うん、どんな感じのダンジョンかは判ってるの?」
「甲殻系とだけ判ってます。甲殻系は硬い外殻をしてるので少し厄介かも知れないので、厳しそうなら次を目指す事も考えますね」
「うん、無理は禁物だもんね!」
「そうですね。じゃあ、明日に備えて寝ましょうか。母さん見張りをよろしくね」
「お任せあれ!」

 明日にはルクンナ村に到着する。
 タレビサ町のスライムの穴で養った、ハンターとしての対応力を活かせるか楽しみに思いながら寝床についた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ダンジョン美食倶楽部

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。 身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。 配信で明るみになる、洋一の隠された技能。 素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。 一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。 ※カクヨム様で先行公開中! ※2024年3月21で第一部完!

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

実はスライムって最強なんだよ?初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…

小桃
ファンタジー
 商業高校へ通う女子高校生一条 遥は通学時に仔犬が車に轢かれそうになった所を助けようとして車に轢かれ死亡する。この行動に獣の神は心を打たれ、彼女を転生させようとする。遥は獣の神より転生を打診され5つの希望を叶えると言われたので、希望を伝える。 1.最強になれる種族 2.無限収納 3.変幻自在 4.並列思考 5.スキルコピー  5つの希望を叶えられ遥は新たな世界へ転生する、その姿はスライムだった…最強になる種族で転生したはずなのにスライムに…遥はスライムとしてどう生きていくのか?スライムに転生した少女の物語が始まるのであった。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...