俺のスキルは〚幸運〛だけ…運が良ければ世の中なんとか成るもんだ(笑)

小桃

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第三章 未知なる世界へ

第28話 新たなスタート

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 今日から俺とハリエットさんでの2人のパーティーで、新たなハンター活動がスタートする。

「おはようございます!今日から気分一新して頑張って行きましょう!」
「今日から2泊3日6階層が目標かな?」
「まぁ、そこはその時に決めましょう」

 いつもと変わらず早めにダンジョンへ入る為に、ハンター協会を訪れて手続きをする。

「僕達2人パーティーで入場します」
「今日から2人なんですね」
「はい、少しペースは落ちるかも知れないですが、変わらず頑張りますよ♪」
「はい、応援してますね」
「「ありがとう」」

 受付を済ませると、ダンジョンへ入って5階層を目指した。ルートは頭に入ってるので順調に先へと進んでいく。途中で現れるスライムは特性に合わせて確実に仕留めてドロップを回収する。

 半日で4階層の手前まで来たので、栄養補給を兼ねた休憩をする事にしたので、魔法鞄マジックバッグからサンドイッチと飲み物を取り出して、ハリエットさんと分け合って食べながら会話をした。

「ここまでは2人でも問題なかったね!」
「ルートにスライムの特性も把握してるので、5階層まで楽に進めそうですね」
「6階層からどうするの?」
「最初は僕の剣で切断から入って、ハリエットさんが切断系の魔法→僕の剣での打撃→ハリエットさんの打撃系の魔法で行きましょう」
「いいけど、剣で打撃って出来るの?」

 俺が剣で打撃攻撃をすると言ったので、ハリエットさんは可能なのかと聞いてきた。剣による打撃攻撃について説明した。

「剣は斬る物ですが、斬るにも【斬り裂く】【押し斬る】に分かれるんです。【斬り裂く】は刃を当ててから引いて斬るので切断系になります。【押し斬る】は刃を当てた時の衝撃インパクトで斬るので打撃系になるんですよ」
「でも打撃だと力が必要になるのよね?」
「はい、足りない分は母さんの〚風魔法〛で補ってもらうので大丈夫ですよ」
「うん、判った。ウォードは本当に物知りだね」
「知識が僕の武器ですからね♪」

 剣による打撃の説明が終わったところで、栄養補給が終わったので攻略を再開した。4階層へ降りて一気に5階層を目指す。ここは近接攻撃をされる心配はないので、弓を構えて進行方向だけに注意を払って進む。俺達にとっては4階層は非常に楽な階層で、スライムが見えれば、向こうが石を飛ばすより早く矢を射れば終わるからね。
 現れたスライムを倒しながら5階層へ降りる階段にたどり着いたところで小休止する。

 ここまでの戦果はドロップアイテム2つと魔石15個で、2泊3日分の利益は確保出来ていた。

「さぁ、ここからが本番でね」
「マッピング作業を続けて6階層を目指しますね。僕が先頭でハリエットさんは後方の警戒をよろしく」
「了解!」

 ここから残りの5階層のマッピングをしながら未知のエリアを進んでいた。この階層のオレンジスライムは切断系魔法が弱点なので、2人で交代しながら倒して行くと、ハリエットさんの魔力が底をつきそうになったので、適当な場所を見つけて野営の準備をした。

「ハリエットさん、お疲れ様です」
「魔法攻撃の階層になると、私の魔力の少なさが足を引っ張るね……」
「そんな事ないですよ。僕も体力的に疲れが出てきたので良いタイミングでした」
「ハリエットもスライムを倒した経験値と魔力使用する消費値で少しずつ魔力が増えるわよ」

 魔力が増える要素って、魔物を倒した経験値のみだと思っていたので、母さんの言う魔力の消費値でも増えるのが事実ならすごい発見だと思った。

「母さん、魔力の消費値って本当なの?」
「スライムとしか戦ってない母さんの魔力の高さを見れば判るでしょ?私も色々と考えたけど魔力の消費値以外に思いつかないわ」
「これは公表すると世間に衝撃を与えるね」
「やめるべきね。一部の魔導師が公表せずに偉ぶっでるんだとしたら、口封じで殺されるわ」
「私もパミュルさんに賛成かな?そんな事実はないと言われるだけだよ」
「そうか、判ったよ。でも面白い話が聞けて良かったよ!母さんありがとう♪」
「ふふっ、私が見張りをするから2人は休みなさい」
「「ありがとう♪」」
「ここはテントだからアレは我慢するのよ!」
「「しません(汗)」」

 そういった後は、明日に備えて就寝した。
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