上 下
56 / 356
第三章 未知なる世界へ

第6話 初ダンジョン

しおりを挟む
 翌日、俺達はダンジョンへ向かった。

 軽くダンジョンとスライムの事を調べた。
 初級ダンジョンの正式な名称は【タレビサ魔洞窟】と言うらしい。出現する魔物がスライムのみなので、通称【スライムの穴】と呼ばれてるんだね。

 スライムは【粘性生物】の総称で、実は各個体ごとに全く違う生命体なんだ。だから階層ごとに違う特性のスライムが現れるっていうのは、違う粘性生物が現れるだけなんだよね。場所が変われば違う魔物が現れると理解すれば問題無かった。

 各個体ごとに違う粘性生物なんだけど、体内にある核を壊さないと倒せないんだ。この世で最も謎が多い魔物がスライムだと言えるね。

 次はダンジョンに付いてなんだけど、ダンジョン内で魔物を倒すと死体は消滅するらしい。魔物は消滅する時に魔石かアイテムをドロップするから、それをハンターは持ち帰って換金する事で収入を得る。魔石は余りお金にならないけど、稀にドロップするアイテムはスライムの物でも結構な金額で換金出来るらしい。
 
「まぁ、スライムとダンジョンについてはこんな感じなのかな。2人とも判った?」

 ダンジョンに着くまでの間に、俺が調べて判った事を2人に説明をすると、ハリエットさんが少し顔を引きつらせながら話し掛けてきた。

「えっと……今の話は、食事をした後に借家に帰ってから調べたの?」
「そうですよ。協会にあった資料と僕が持ってる魔物の本で調べました」
「あの短時間でそこまで調べるとか……ウォードって凄く頭が良いのね」
「ウォードは本をいっぱい読むから、凄く頭が良いもんね♪」
「普通だよ?本を読めば書いてある事が自然に頭に入るからね。2人も読んでみるといいのに」
「「む~り~」」
「あっ……そうですか……」

 俺が延々と話してたので、話が終わる頃にはダンジョンの入り口付近に到着してた。

 入口の手前にハンター協会の建物があって、そこで入場手続きをすればダンジョンへ入る事が出来るみたいなので列に並んだ。
 周りを見ると殆どが10代中頃の駆け出しハンターっ感じの人ばかりで、ここでダンジョンというものを経験してから、次のステージへ進んで行くんだと思った。

「はい、次の方どうぞ」
「僕達3人でよろしくお願いします」

 受付係に3人のハンター証を提出する。

「はい、確認しました。午後からの入場になりますので、このカードを持って午後になりましたら入場ゲートにお越しください」
「ありがとうございます」

 ダンジョンへ挑む人が多い為に入場制限があり、俺達は午後からの入場だった。
 入場受付が落ち着くのを待った。落ち着いたところを見計らって、受付係にどんなアイテムがドロップするのか質問をする。

「あの~、ここのスライムってどんなアイテムをドロップするんですか?」
「色々出るんですよ。多いのは装備類でアクセサリーが出たら大当たりかな。効果付だとかなりの高値になるから頑張って討伐してね♪」
「はい、丁寧な説明ありがとうございました」

 午後からの入場なので早めに昼食を取る事にしたしたので、食事をしながら受付係に聞いたドロップの事などを話して時間を潰してると、俺達がダンジョンへ入る時間が来た。

 さぁ、初めてのダンジョン攻略だ♪
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...