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第三章 未知なる世界へ

第4話 タレビサ町

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 タレビサ町へ着いた翌日、俺達はレタへが拒否した馬車の護衛依頼の完了手続きと、報酬を貰う為にハンター協会へと向かった。

 タレビサ町のハンター協会は、イナモンナ村と違って立派な建物で、中に入ると人も多く活気に溢れていた。受付も【採集】【狩猟】【討伐】【護衛】などに分かれていたので、俺達は護衛の受付に並んで順番を待った。

「町だと協会の規模も大きいね。受付係も私なんか違って優秀に見えるよ(汗)」

 元ハンター協会の受付係をしてたハリエットさんは、自信なさ気にそんな事を言った。

「僕はハリエットさんの方が優秀だと思いますよ。建物に入ったら直ぐに声を掛けて、コミュニケーションを取ってくれるでしょ?ここは流れ作業をしてるだけで、協会員とハンターの信頼関係が築けてないと思います」
「そ、そうかな?ウォードが言うだからそうよね。ありがとう♪」

 俺は思った事を伝えると、ハリエットさんは嬉しそうな顔して返事をした。ミリムも隣で『うんうん』と相づちをうってたので、俺と同じ考えのようだった。

「次の方どうぞ」

 俺達の順番が来たのでカウンターへ向かう。

「こんにちは、僕はウォードと申します。イナモンナ村からタレビサ町までの馬車護衛を完了歯たので手続きをお願いします。こちらが御者さんの証明書になります」
「書類を確認しますので少々お待ち下さい」

 書類確認をしてる間に掲示板や周辺地図を見ていると、町から少し離れた所に初級ダンジョンがある事が判った。
 俺は興味が湧いたので、資料を手にして内容を確認しようとすると、受付カウンターから声を掛けられる。

「ウォード様、書類確認が終わりました。完了手続を致しますのでこちらへ」
「はい、お願いします~」

 カウンターへ向かって、渡された護衛完了書類にサインをすると、報酬の金貨3枚を渡された。襲撃で討伐した魔物の話をすると、討伐の受付へ並ぶように言われた。融通の効かない対応に大きな協会の不便さを感じた。

 その後、討伐受付へ並び直して討伐部位と回収素材を買い取ってもらい、ダンジョンについて簡単に説明をしてもらった。

 初級ダンジョンは最下層まで10階の小型ダンジョンで、出現する魔物はスライムのみらしい。
階が下がる毎にスライムの種類も変わって、駆け出しハンターの修行には良いダンジョンとの事なので、暫くタレビサ町に滞在する事にした。

 滞在となると宿より借家の方が安いので、協会が貸し出す借家を借りる事にしたんだけど、寝室1つにキッチンと浴室がある家しか借りれる物件が無かった。浴室はあるけど脱衣所が無いし……

「これは無理じゃないですか?」
「どうして?格安だしいいと思うけど」
「同じ部屋で着替えないといけないし、お風呂の時とか脱衣所が無いのはダメでしょ(汗)」

 部屋は格安だけど、流石に脱衣所が無いのは問題だと言ったんだけど……

「私は気にしないよ?ウォードのお嫁さんになるんだもん」
「私も大丈夫よ?このまま相手が現れない時は、ウォードに貰ってもらうしね♪」
「……はぃ……」

 結局、数の正義には勝てず借家契約をする事になった……
 


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