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第二章 幸運の始まり
第29話 メンディの焦り
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ミリムと一緒にハンター活動を始めてから3カ月が経過した。
ミリムの訓練も順調で〚水魔法〛はメキメキと腕を上げて〘水弾〙〘水刃〙を新たに使えるようになった。〚棒術〛を訓練もしっかりしたので〚棒術師〛となり今の俺では練習相手にならなくなった。
そろそろ、ミリムは俺の下から飛びたって行くのだと思ってる。
孤児院もレモンの木が大きくなってきて、花が咲いてこの調子なら10個ほど収穫出来そうだし、薬草も順調に栽培が進んでるのでもう少ししたら薬が作れそうだ。
メインとなる料理だけど、流石は〚厨師〛の天賦だけあって孤児院前で売れば毎回売り切れる繁盛振りで、孤児院の運営は徐々に安定してきたみたいで一安心。
孤児院への支援活動はそろそろ終わりが近付いてると思ってるんだけど……問題が一つ残っているんだよな(汗)
ミリムから、メンディが孤児院内で孤立してると聞いたからだ。他の子供達はリンスさんの手伝いで忙しいので、メンディに声を掛けても手伝わないので徐々に孤立していったらしい。
俺は孤児院から帰る時にメンディが気になったので、何をしてるのか後をつけてみると、村の離れで棒を剣に見立てて必死に撃ち込んでいた。
俺の言う事なんて聞かないと判っていながらも声を掛ける。
「こんな所で撃ち込むなんて偉いね。棒だとバランスが悪いからこれを使いなよ!」
そう言って、俺が持ち歩いてる木剣をメンディに渡そうとすると、手で木剣を払い落として俺を睨みながら口を開いた。
「うるせぇ!お前は関係ないんだよ!」
「そうか……その木剣は買い替えるつもりだったからそのまま置いとくよ。じゃあね!」
俺は木剣をその場に置いて家へと戻った。
なかなかメンディと冷静に話す機会が作れないな……
➖・➖・メンディの想い・➖・➖
あいつは俺をイライラさせる。
偽善だと思っていたのに、本当に孤児院の為に色々と行動をしやがる……悪いのは俺だと判ってるけど、今更どんな顔をすれば良いんだよ。
今も親切に木剣を渡してくれた……あいつは良い奴なんだと思うが、俺にもプライドがある。この木剣があれば、俺には〚剣術〛があるから魔物なんて簡単に倒せる筈だ。
明日、ハンターになって魔物討伐へ行こう。俺が魔物を倒して金を稼げば、俺も孤児院に役立つとみんなも思う筈だ。そうなれば昔みたいに戻れるんだ……
メンディは地面に落ちてる木剣を拾って、無心に撃ち込みを始めた。魔物を討伐して自分の存在感を孤児院のみんなに示す為に、この事が思わぬ事件を起こす事になるとも知らずに……
ミリムの訓練も順調で〚水魔法〛はメキメキと腕を上げて〘水弾〙〘水刃〙を新たに使えるようになった。〚棒術〛を訓練もしっかりしたので〚棒術師〛となり今の俺では練習相手にならなくなった。
そろそろ、ミリムは俺の下から飛びたって行くのだと思ってる。
孤児院もレモンの木が大きくなってきて、花が咲いてこの調子なら10個ほど収穫出来そうだし、薬草も順調に栽培が進んでるのでもう少ししたら薬が作れそうだ。
メインとなる料理だけど、流石は〚厨師〛の天賦だけあって孤児院前で売れば毎回売り切れる繁盛振りで、孤児院の運営は徐々に安定してきたみたいで一安心。
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俺は孤児院から帰る時にメンディが気になったので、何をしてるのか後をつけてみると、村の離れで棒を剣に見立てて必死に撃ち込んでいた。
俺の言う事なんて聞かないと判っていながらも声を掛ける。
「こんな所で撃ち込むなんて偉いね。棒だとバランスが悪いからこれを使いなよ!」
そう言って、俺が持ち歩いてる木剣をメンディに渡そうとすると、手で木剣を払い落として俺を睨みながら口を開いた。
「うるせぇ!お前は関係ないんだよ!」
「そうか……その木剣は買い替えるつもりだったからそのまま置いとくよ。じゃあね!」
俺は木剣をその場に置いて家へと戻った。
なかなかメンディと冷静に話す機会が作れないな……
➖・➖・メンディの想い・➖・➖
あいつは俺をイライラさせる。
偽善だと思っていたのに、本当に孤児院の為に色々と行動をしやがる……悪いのは俺だと判ってるけど、今更どんな顔をすれば良いんだよ。
今も親切に木剣を渡してくれた……あいつは良い奴なんだと思うが、俺にもプライドがある。この木剣があれば、俺には〚剣術〛があるから魔物なんて簡単に倒せる筈だ。
明日、ハンターになって魔物討伐へ行こう。俺が魔物を倒して金を稼げば、俺も孤児院に役立つとみんなも思う筈だ。そうなれば昔みたいに戻れるんだ……
メンディは地面に落ちてる木剣を拾って、無心に撃ち込みを始めた。魔物を討伐して自分の存在感を孤児院のみんなに示す為に、この事が思わぬ事件を起こす事になるとも知らずに……
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