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学園編
第22話 最強魔術士
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ゲイル先輩は悔しさに顔を歪めながら闘場から降りると、副将の先輩とすれ違う時に声を掛けられる。
「恥晒しが!油断などせずに任務を遂行するのが、我々【親衛隊】の役目だろう!」
「すまない、後は任せた……」
叱責されたゲイル先輩は、弱々しい言葉で答える事しか出来なかった。仲間なんだから慰めるのかと思ったけど、叱責するなんて……もっと仲良くすればいいのになと思う。
そして、副将を務める先輩が杖を片手に闘場にあがって、副将の先輩は睨みつけながら声を上げる。
「ティアード学園4年魔術士序列1位のセブルスだ。俺はあのように油断などしないから覚悟しろ!」
「参加した時点で覚悟は出来てますよ。先輩達を叩きのめすだけなのでご心配なく」
微笑みながらセブルス先輩に返事をすると、先生は『コホンッ』と軽く咳払いをしてから、両者に戦いの準備を促してから声を上げる。
「では、2戦目を始めろ!」
開始と同時に、セブルス先輩は高速詠唱で魔法を唱える。はっきり言うけど、詠唱してくれると何が来るのか判るので、防御する側としては本当に助かるんだよね。
「我は風の息吹を感じる者也、風よ我元に集結せよ。そして解き放つ〚暴風弾〛!」
「私を守れ〚氷壁〛!」
氷壁へ風の弾丸が当たる!
『ガッガッガッ』
全ての弾丸を受けても氷壁は崩れない事に、セブルス先輩は驚きながらも再び魔法を詠唱しようとするんだけど、当然そんな隙は与えるつもりないの。私は一気に距離を詰めて槍の石突で鳩尾を突いた。
『ドスッ!』
「ゲホッ……」
力加減を間違ったのか、セブルス先輩は口から血を流しながらも、何とか私との距離を取ってから、魔法ではなく左手にはめられた指輪に魔力を注ぐと黒い影が現れた。
「奥の手を使うぞ〚召喚冥界の番犬〛!」
セブルス先輩は魔導具を使って冥界の番犬を召喚した。口に付いた血を袖で拭いながら冥界の番犬に指示を出す。
「ルールには魔導具の使用を禁止してない。これが私の奥の手だよ!冥界の番犬よ平民の女を痛めつけろ!」
「卑怯よ!レン、棄権しなさい」
セレン様は闘場の下から声を上げる。
指示を出したセブルス先輩は不敵な笑みを浮かべていた。奥の手を使った事で勝利を確信してるのだろうけどノープロブレム。
「大丈夫だよ!敵を殲滅せよ〚暴風雨〛!」
弾丸のような激しい雨粒が冥界の番犬に直撃する。
『ドッドッドッ……』
「キャイーーーン!」
雨粒の弾丸が冥界の番犬を貫通すると粉々になり消滅した。唖然とするセブルス先輩へ詰め寄って槍先を向けた所で勝負あり。
「戦意喪失とみなす、勝者セレン!」
4年生の魔術士序列1位って弱かった。セレン様の方が強いんじゃないかと思ったもん。
この感じなら、あと1人も楽勝なのかな?
「恥晒しが!油断などせずに任務を遂行するのが、我々【親衛隊】の役目だろう!」
「すまない、後は任せた……」
叱責されたゲイル先輩は、弱々しい言葉で答える事しか出来なかった。仲間なんだから慰めるのかと思ったけど、叱責するなんて……もっと仲良くすればいいのになと思う。
そして、副将を務める先輩が杖を片手に闘場にあがって、副将の先輩は睨みつけながら声を上げる。
「ティアード学園4年魔術士序列1位のセブルスだ。俺はあのように油断などしないから覚悟しろ!」
「参加した時点で覚悟は出来てますよ。先輩達を叩きのめすだけなのでご心配なく」
微笑みながらセブルス先輩に返事をすると、先生は『コホンッ』と軽く咳払いをしてから、両者に戦いの準備を促してから声を上げる。
「では、2戦目を始めろ!」
開始と同時に、セブルス先輩は高速詠唱で魔法を唱える。はっきり言うけど、詠唱してくれると何が来るのか判るので、防御する側としては本当に助かるんだよね。
「我は風の息吹を感じる者也、風よ我元に集結せよ。そして解き放つ〚暴風弾〛!」
「私を守れ〚氷壁〛!」
氷壁へ風の弾丸が当たる!
『ガッガッガッ』
全ての弾丸を受けても氷壁は崩れない事に、セブルス先輩は驚きながらも再び魔法を詠唱しようとするんだけど、当然そんな隙は与えるつもりないの。私は一気に距離を詰めて槍の石突で鳩尾を突いた。
『ドスッ!』
「ゲホッ……」
力加減を間違ったのか、セブルス先輩は口から血を流しながらも、何とか私との距離を取ってから、魔法ではなく左手にはめられた指輪に魔力を注ぐと黒い影が現れた。
「奥の手を使うぞ〚召喚冥界の番犬〛!」
セブルス先輩は魔導具を使って冥界の番犬を召喚した。口に付いた血を袖で拭いながら冥界の番犬に指示を出す。
「ルールには魔導具の使用を禁止してない。これが私の奥の手だよ!冥界の番犬よ平民の女を痛めつけろ!」
「卑怯よ!レン、棄権しなさい」
セレン様は闘場の下から声を上げる。
指示を出したセブルス先輩は不敵な笑みを浮かべていた。奥の手を使った事で勝利を確信してるのだろうけどノープロブレム。
「大丈夫だよ!敵を殲滅せよ〚暴風雨〛!」
弾丸のような激しい雨粒が冥界の番犬に直撃する。
『ドッドッドッ……』
「キャイーーーン!」
雨粒の弾丸が冥界の番犬を貫通すると粉々になり消滅した。唖然とするセブルス先輩へ詰め寄って槍先を向けた所で勝負あり。
「戦意喪失とみなす、勝者セレン!」
4年生の魔術士序列1位って弱かった。セレン様の方が強いんじゃないかと思ったもん。
この感じなら、あと1人も楽勝なのかな?
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