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学園編
第8話 もう1人のセレン
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魔術試験は楽しく過ごせると思っていたら……
「スレイン!こんな所に居たのね。探したわよ!」
「セレン、どうかしたのかい?」
スレイン皇子に名前のみで話し掛けるって事は、上位貴族でもそんな呼び方をしないと思うから、この人は婚約者なのかな?
それにしても、彼女の名前もセレンって言うのか、私と同じ名前なんだね。ややこしいな(汗)
「『どうかした?』ですって!ところでその女はどこの令嬢なのかしら?」
私の方を『キッ』と睨みながら、セレンと呼ばれる人はスレイン皇子に質問をする。
「彼女の事かい?昨日の武術試験で僕を負かした女の子だよ」
「なっ、スレインが負けたですって?そんな話は聞いてないわよ!貴女!どこの家の者なの?(怒)」
笑いながら答えたスレイン皇子に対して、セレン様は怒気を含めた声で、命令口調で質問してきた。
「あ、あの……私は平民でセレンと申します」
「へ…平民風情がスレインに勝ったですって?どんな卑怯な手を使ったのよ!」
ブチ切れ状態となったセレン様が、私の頬を平手で打とうとしたのをスレイン皇子が止める。
「セレン、手をあげるのは見過ごせない。僕が負けたのは彼女が強かった。ただそれだけだよ」
「なぜよ!そんな平民を庇うのよ!」
「理不尽な暴力を振るうなんて、皇族のする事じゃないと思うよ」
荒れるセレン様を冷静なスレイン皇子が咎める。
うん?今、皇族って言ったよね?セレン様は皇女って事なのかな?2人は双子なの?
スレイン皇子に咎められたセレン様は、少しは怒りが収まったようだけど……私を睨んでるわ(汗)
「貴女!魔術試験で私と勝負をしなさい!高貴なる者の力を見せつけてあげるわ!覚悟しなさい!」
私に向かって魔術試験での勝負を宣言してるうちに、怒りがぶり返したのかね?顔を真っ赤になってるし……
「あの……魔術試験は対戦では無いのでは?なので勝負は出来ないと思います」
「そんなのは試験官に、どちらが優れていたかを判断させればいいのよ!」
あかん、何を言っても駄目っぽいね。スレイン皇子の方を『チラッ』と見ると、苦笑いしながら頷いてるので魔術試験での勝負を受ける事にしたの。
「セレン皇女、勝負をお受け致します」
「気安く名を呼ばないでくれる!試験官には私から伝えておくわ!ふんっ!」
そう言って、セレン皇女は去って行くと私は大きくため息をついたの。これが私と【終生の友】との出会いとは思わないよね……(汗)
「ふぅ~……」
「悪いな、皇女殿下が相手だと俺は口を出せないからさ……」
「セイレーンは我儘に育ったから、セレン本当に申し訳ない」
カンテラは申し訳なさそうに謝って、スレイン皇子も同様に謝ってくれたんだけど、こればっかりは仕方ないよね(汗)
「ううん、気遣ってくれてありがとう♪」
こうして、魔術試験なのにセレン皇女と勝負をする事になっちゃったの……
「スレイン!こんな所に居たのね。探したわよ!」
「セレン、どうかしたのかい?」
スレイン皇子に名前のみで話し掛けるって事は、上位貴族でもそんな呼び方をしないと思うから、この人は婚約者なのかな?
それにしても、彼女の名前もセレンって言うのか、私と同じ名前なんだね。ややこしいな(汗)
「『どうかした?』ですって!ところでその女はどこの令嬢なのかしら?」
私の方を『キッ』と睨みながら、セレンと呼ばれる人はスレイン皇子に質問をする。
「彼女の事かい?昨日の武術試験で僕を負かした女の子だよ」
「なっ、スレインが負けたですって?そんな話は聞いてないわよ!貴女!どこの家の者なの?(怒)」
笑いながら答えたスレイン皇子に対して、セレン様は怒気を含めた声で、命令口調で質問してきた。
「あ、あの……私は平民でセレンと申します」
「へ…平民風情がスレインに勝ったですって?どんな卑怯な手を使ったのよ!」
ブチ切れ状態となったセレン様が、私の頬を平手で打とうとしたのをスレイン皇子が止める。
「セレン、手をあげるのは見過ごせない。僕が負けたのは彼女が強かった。ただそれだけだよ」
「なぜよ!そんな平民を庇うのよ!」
「理不尽な暴力を振るうなんて、皇族のする事じゃないと思うよ」
荒れるセレン様を冷静なスレイン皇子が咎める。
うん?今、皇族って言ったよね?セレン様は皇女って事なのかな?2人は双子なの?
スレイン皇子に咎められたセレン様は、少しは怒りが収まったようだけど……私を睨んでるわ(汗)
「貴女!魔術試験で私と勝負をしなさい!高貴なる者の力を見せつけてあげるわ!覚悟しなさい!」
私に向かって魔術試験での勝負を宣言してるうちに、怒りがぶり返したのかね?顔を真っ赤になってるし……
「あの……魔術試験は対戦では無いのでは?なので勝負は出来ないと思います」
「そんなのは試験官に、どちらが優れていたかを判断させればいいのよ!」
あかん、何を言っても駄目っぽいね。スレイン皇子の方を『チラッ』と見ると、苦笑いしながら頷いてるので魔術試験での勝負を受ける事にしたの。
「セレン皇女、勝負をお受け致します」
「気安く名を呼ばないでくれる!試験官には私から伝えておくわ!ふんっ!」
そう言って、セレン皇女は去って行くと私は大きくため息をついたの。これが私と【終生の友】との出会いとは思わないよね……(汗)
「ふぅ~……」
「悪いな、皇女殿下が相手だと俺は口を出せないからさ……」
「セイレーンは我儘に育ったから、セレン本当に申し訳ない」
カンテラは申し訳なさそうに謝って、スレイン皇子も同様に謝ってくれたんだけど、こればっかりは仕方ないよね(汗)
「ううん、気遣ってくれてありがとう♪」
こうして、魔術試験なのにセレン皇女と勝負をする事になっちゃったの……
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