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最終章 優しい世界
最終話 アリスの優しい世界
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後始末を終えてルミナスの森へ戻ったあと、優しい世界を創る為に、ルミナス神としての活動を始める。
私の思う優しい世界には『紛争』『犯罪』『怠惰』は必要ないと思っているの。ただ、どれだけ理想を説いてもこの3つは必ず起こっている。長らく聖職者として活動をしていたフランシスコは、教えを説いても人の行動を抑制することは不可能と言った。それなら拒絶を使って不可能を可能にするだけだ。
「私はこの世界から紛争と犯罪が起こること、怠惰な生活を送ることを拒絶する」
いきなり不要と思っている3つのことを拒絶した。自分でも自由行動を抑制していると理解してる。だけど、私はこの世界の唯一神で、世界運営の全てを任される存在になった。だから、私の思うままに運営しても問題はないはず。3つ拒絶も自分勝手に拒絶を行使した訳ではなく、側近を含めて話し合いをしてから決断して。
最初の3つを拒絶して数年が経過すると、新たな問題が浮かび上がってきた。それは種族間差別で、人口比率が圧倒的に多い人族が、他種族の容姿を忌み嫌って見下した。人族同士による領土の奪い合い、国力の差で優位に立つという差別ができなると、次は容姿の違いで差別化を図る。本当に馬鹿げたことなので早速『容姿の違いによる差別』を拒絶して対応した。
その後も、なにか差別化することを見つけ出しては、そのことで優位に立とうとする行為が続いた。そして、一つ一つを個別対応する『イタチごっこ』状態が100年以上続いて、側近達とそのことを話し合う。
「本当に人族って差別が好きだね」
「本当にそうですね。才能の有無、金銭的な裕福、勉強の出来不出来等に関しては、我々が対応するのも馬鹿馬鹿しいものですね」
私がいつまでも差別が無くならないことを指摘すると、元聖職者のフランシスコが呆れながら同意する。他の側近も呆れ顔で頷いていると、更に事細かなことを拒絶で制限するのは面倒だと思い、唯一神として世界に干渉することについて決断する。
「なんか関わるのが面倒になったからさ、命に関わる案件が発生するまでは静観でいいかな? 以前の世界よりはかなり過ごしやすくなったよね?」
「ここまですれば十分です。これからは、ルミナスの森でゆっくりと過ごされるのが良いと思います」
「「これからはアリス様が楽しむべきです」」
私が世界へ干渉せずに、特別な問題が起こるまで静観すると伝えると、ゼシカがゆっくりすることを勧めると同時に、その場に居た全員が続いた。みんなが認めてくれたので、言葉に甘えてこれからは思う存分に楽しむことにした。
「じゃあ、色々と試したいことがあるからさ、ルミナスの森で面白楽しい時間を過ごそうか!」
「「仰せのままに!」」
私は自分の思う優しい世界を作った後は、ルミナスの森で前世の知識を活用した娯楽を持ち込んで、家族達と永遠といえる時間を過ごし続けたのだった。
激レア種族に転生してみた(笑) 完
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いきなり不要と思っている3つのことを拒絶した。自分でも自由行動を抑制していると理解してる。だけど、私はこの世界の唯一神で、世界運営の全てを任される存在になった。だから、私の思うままに運営しても問題はないはず。3つ拒絶も自分勝手に拒絶を行使した訳ではなく、側近を含めて話し合いをしてから決断して。
最初の3つを拒絶して数年が経過すると、新たな問題が浮かび上がってきた。それは種族間差別で、人口比率が圧倒的に多い人族が、他種族の容姿を忌み嫌って見下した。人族同士による領土の奪い合い、国力の差で優位に立つという差別ができなると、次は容姿の違いで差別化を図る。本当に馬鹿げたことなので早速『容姿の違いによる差別』を拒絶して対応した。
その後も、なにか差別化することを見つけ出しては、そのことで優位に立とうとする行為が続いた。そして、一つ一つを個別対応する『イタチごっこ』状態が100年以上続いて、側近達とそのことを話し合う。
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「なんか関わるのが面倒になったからさ、命に関わる案件が発生するまでは静観でいいかな? 以前の世界よりはかなり過ごしやすくなったよね?」
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「「これからはアリス様が楽しむべきです」」
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「じゃあ、色々と試したいことがあるからさ、ルミナスの森で面白楽しい時間を過ごそうか!」
「「仰せのままに!」」
私は自分の思う優しい世界を作った後は、ルミナスの森で前世の知識を活用した娯楽を持ち込んで、家族達と永遠といえる時間を過ごし続けたのだった。
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