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最終章 優しい世界
第32話 世界の終焉
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身の危険を感じたジャミアは、咄嗟にこの場から離れようとする。が……、その心とは裏腹に離れることができない。その後も何度か転移を試みるも、結果は変わらず私の目の前から離れることは叶わなかった。
「転移無効か! お前を始末する以外の選択肢は無いと言うことだな? 無駄な力を消費したくなかったのだが、仕方ない今すぐ死ね!」
逃げることが不可能だと理解したジャミア、焦る表情を隠せぬまま私へ向けて攻撃を仕掛けた。
右手で正拳突きのような動作をとったけど、攻撃をすることを拒絶している。その為、ジャミアは拳を押し出しただけで何も起こることはなかった。
「なっ! どういうことだ!」
「えっ、そんなの簡単じゃん。逃げることも攻撃することも拒絶しているからだよ?」
私の口から拒絶と言う言葉を聞いた瞬間、ジャミアの表情は更に厳しくなる。過去にサツキさんの使う拒絶に苦しめられた記憶が蘇って、あの時と比べると自分の置かれている立場が、非常に危ういと理解したのだろう。拒絶を恐れ狼狽え、感情を露わに叫ぶように声を上げた。
「きょ、拒絶だと! あれは小娘のスキルだったはずだ。どうしてお前が拒絶のスキルを得ることができるのだ」
「さぁ? 私がこの世界に転生した場所は拒絶の森でさ、そこには光樹と呼ばれる大きな木があったの。その光樹に加護を与えたら、私のことを主と認めて拒絶のスキルを渡してくれだんだよ」
「あの小娘め! 己の命が尽きる時に拒絶を隠していたのか! く、くそがぁ~!」
「そんな訳だからさ、私はサツキさんから託されたこの力で、邪神ジャミアという存在をこの世界から消しちゃうから覚悟してね」
私が揚々と語りかけると、ジャミアは勝機はないと絶望したのか両膝から崩れ落ちた。攻撃も逃げることもできない状況となり諦めるしかないもんね。
勝敗が決した。後はジャミアの存在を葬るだけとなり、拒絶を使って全てを終わらせようと思った瞬間、ジャミアが突然発狂しながら胸の中心に右手を突っ込んだのだった。
「もう、我に勝機はない! ならばこの世界を道連れにしてやるぞ! 我が君臨できない世界など不要。全てを無に帰してやる! 世界の終焉!」
この世界を創造した元唯一神として、最後の足掻きといえる世界の終焉という一手を打ってきた。
「ふははっ、このまま我が神核を破壊すれば、この世界の全てが崩壊して無に帰すのだ。残念だったな? 我も消滅するがお前も消滅するのだよ!」
ジャミアの神核とこの世界は連動しているようで、神核の消滅と同時に世界も消滅するらしい。そんな重要なことを口にするなんてバカじゃないの? と思ったのだった。
「転移無効か! お前を始末する以外の選択肢は無いと言うことだな? 無駄な力を消費したくなかったのだが、仕方ない今すぐ死ね!」
逃げることが不可能だと理解したジャミア、焦る表情を隠せぬまま私へ向けて攻撃を仕掛けた。
右手で正拳突きのような動作をとったけど、攻撃をすることを拒絶している。その為、ジャミアは拳を押し出しただけで何も起こることはなかった。
「なっ! どういうことだ!」
「えっ、そんなの簡単じゃん。逃げることも攻撃することも拒絶しているからだよ?」
私の口から拒絶と言う言葉を聞いた瞬間、ジャミアの表情は更に厳しくなる。過去にサツキさんの使う拒絶に苦しめられた記憶が蘇って、あの時と比べると自分の置かれている立場が、非常に危ういと理解したのだろう。拒絶を恐れ狼狽え、感情を露わに叫ぶように声を上げた。
「きょ、拒絶だと! あれは小娘のスキルだったはずだ。どうしてお前が拒絶のスキルを得ることができるのだ」
「さぁ? 私がこの世界に転生した場所は拒絶の森でさ、そこには光樹と呼ばれる大きな木があったの。その光樹に加護を与えたら、私のことを主と認めて拒絶のスキルを渡してくれだんだよ」
「あの小娘め! 己の命が尽きる時に拒絶を隠していたのか! く、くそがぁ~!」
「そんな訳だからさ、私はサツキさんから託されたこの力で、邪神ジャミアという存在をこの世界から消しちゃうから覚悟してね」
私が揚々と語りかけると、ジャミアは勝機はないと絶望したのか両膝から崩れ落ちた。攻撃も逃げることもできない状況となり諦めるしかないもんね。
勝敗が決した。後はジャミアの存在を葬るだけとなり、拒絶を使って全てを終わらせようと思った瞬間、ジャミアが突然発狂しながら胸の中心に右手を突っ込んだのだった。
「もう、我に勝機はない! ならばこの世界を道連れにしてやるぞ! 我が君臨できない世界など不要。全てを無に帰してやる! 世界の終焉!」
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「ふははっ、このまま我が神核を破壊すれば、この世界の全てが崩壊して無に帰すのだ。残念だったな? 我も消滅するがお前も消滅するのだよ!」
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