激レア種族に転生してみた(笑)

小桃

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最終章 優しい世界

第20話 絶望的状況

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 コディ先輩の行方を探している時、突然『ガチャ』と何かが首元に絡みつくと、全身の力が抜けていく。立っていることも難しく、その場に両膝を着いた。するとダニエル先輩が口を開いたが、その口調とはこれまでのものと違っていた。

「くっ……」
「あははっ~、呪魂の首輪の効果はどうだ? 効果を聞かなくてもその様子をみれば一目瞭然か!」
「な、何をするんですか……」
「ふん、七神女神の寵愛を受ける異端児が! 女神は気に入った者を愛し、それ以外の者には何も施すことをしなかった。おかげで俺達の生活は困窮し、貧しい生活を強いられたんだ。でもな、そんな俺達を見捨てずに救っくて下さったのが邪神ジャミア様だ」
「じゃ、邪神……」
「そう、邪神ジャミア様だ。その首輪を装着すると全身の感覚を狂わし、行動阻害の効力があるんだ。いくらお前が女神の加護を持っていても、その首輪の前では抵抗すらできないだろう。ほら、向こうの2人は意識を保つことすらできてないぞ」

 ダニエル先輩の言葉を聞いて、私は後ろに視線を向ける。そこには生気を失い『グッタリ』と倒れた2人の姿があった。なんとか声を振り絞って呼びかける。

「ゼシカ! マリアンヌ!」
「「……」」
「無駄だぜ。完全に気を失っているからな」
『カチャ……、ビリビリッ』

 先輩達は2人の装備を外すと、そのまま服に手をかけ思い切り引き裂くと、裸体が露わになった。

「ふふっ、あの2人はまだ良いぜ? 気を失ってるからな。お前は意識がある状態で、俺達に蹂躙されながら絶望して死ぬんだからな。まぁ、お前の悲鳴で2人が目覚めて、その様子を見届けることになるのか! あっ~はははっ~」

 ダニエル先輩達は、高らかに笑いながら私に近づいてくる。並列思考セラフィムを使ってアナとリューネに助けを求めようとしたけど、スキルを使うことができなかった。このまま先輩達のされるがままになるかと絶望が頭をよぎった。

「ふふっ、直ぐには殺さない。俺達の欲望を満たす為にたっぷりと楽しませてもらうぜ!」
「ダニエル、もう我慢できない。あの2人で俺達も楽しんても良いよな?」
「少し待て、俺が楽しみ始めてからだ。その方が目覚めた時のショックが大きいだろう?」
「へへっ、早くおっ始めろよ!」
「おう」

 ダニエル先輩は返事をすると『ニヤニヤ』しながら私に近づいて装備に手を触れようとすると、余りにもの不快感に思わず叫んだ。

「いやっ!」
『ピカッ!』
「「アリス様に触れさせない!」」

 すると、私の叫び声に応えるように、両耳のピアスが輝いてイリスとクリスが姿を現し、ダニエル先輩の前に立ちはだかった。


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