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最終章 優しい世界
第3話 アリスとアネモネ
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龍玉を吸収して現人龍神となり、さらに昇華してルミナス神となった日の夜、アネモネ様がコンタクトをとってきた。間違いなくルミナス神となったことを聞きに来たのだと判った。だって急激な成長を果たした謎を知りたいはずだからね。
「アリスさん、お久しぶりね」
「お久しぶりです。来られたのは私の変化についてですよね?」
「判っちゃいました?」
「まぁ、そこそこの付き合いですからね!」
「ふふっ、その通りです。できればその理由を教えて頂けませんか?」
「構いせんよ」
女神の力なら下界の全てに干渉できるはずなのに、何らかの理由で干渉することができなかったみたい。その辺りのことを含めて情報交換をすれば良いかなって思っている。
「では、説明をしますね……」
嘆きの地下迷宮のボス部屋で古龍ディアボロスとの戦いのこと、勝利した報酬としてその力を凝縮された龍玉を得たこと、その龍玉を吸収したことで現人神から現人龍神に昇華したところまで伝えると、アネモネ様は私の言葉を遮った。
「今、古龍ディアボロスって言った?」
「うん」
「倒しちゃったの?」
「うん」
「吸収して現人龍神に昇華しちゃったの?」
「うん」
「なんか、とんでもないことが起こってたのね」
「えっと、アネモネ様は下界のことに干渉できるんですよね? どうして判らなかったんですか?」
いい感じのところで話が途絶えたので、下界に干渉できなかった理由を聞いてみた。女神的に不完全な部分を教えてくれるのか心配だけど、ダメもとで聞いたので教えてくれなくても問題はない。その場合はこちらから情報を伝えることをしないだけ。
「古龍ってさ、神に等しい力を持っているでしょ? だからアイツの領域だと干渉できないみたいなのよ」
「干渉ができないってどういうこと?」
「同等の力関係だと干渉ができないんだよね」
「なるほど、じゃあ、今の私を干渉することはできないんてすか?」
「加護を与えているから干渉はできるよ?」
今は干渉できているのなら、改めてルミナス神になったことまでは説明する必要はないのかな? と思っていると、アネモネ様の口から意外な言葉が出てきたのだった。
「ただ、居所と急激な能力上昇を感じ取れたんだけど、アリスさんがどれほどの力を得たのかは、正確に把握できてないんだよね」
ってことは、私がルミナス神に昇華したことは知らないということなのかな? フランシスコは神聖鑑定で確認できていたのに、七神女神様達はどうして確認できないんだろうと思った。とりあえず理由を突き止める為に、私の昇華のことを含めて話し合うことにしたの。
「アリスさん、お久しぶりね」
「お久しぶりです。来られたのは私の変化についてですよね?」
「判っちゃいました?」
「まぁ、そこそこの付き合いですからね!」
「ふふっ、その通りです。できればその理由を教えて頂けませんか?」
「構いせんよ」
女神の力なら下界の全てに干渉できるはずなのに、何らかの理由で干渉することができなかったみたい。その辺りのことを含めて情報交換をすれば良いかなって思っている。
「では、説明をしますね……」
嘆きの地下迷宮のボス部屋で古龍ディアボロスとの戦いのこと、勝利した報酬としてその力を凝縮された龍玉を得たこと、その龍玉を吸収したことで現人神から現人龍神に昇華したところまで伝えると、アネモネ様は私の言葉を遮った。
「今、古龍ディアボロスって言った?」
「うん」
「倒しちゃったの?」
「うん」
「吸収して現人龍神に昇華しちゃったの?」
「うん」
「なんか、とんでもないことが起こってたのね」
「えっと、アネモネ様は下界のことに干渉できるんですよね? どうして判らなかったんですか?」
いい感じのところで話が途絶えたので、下界に干渉できなかった理由を聞いてみた。女神的に不完全な部分を教えてくれるのか心配だけど、ダメもとで聞いたので教えてくれなくても問題はない。その場合はこちらから情報を伝えることをしないだけ。
「古龍ってさ、神に等しい力を持っているでしょ? だからアイツの領域だと干渉できないみたいなのよ」
「干渉ができないってどういうこと?」
「同等の力関係だと干渉ができないんだよね」
「なるほど、じゃあ、今の私を干渉することはできないんてすか?」
「加護を与えているから干渉はできるよ?」
今は干渉できているのなら、改めてルミナス神になったことまでは説明する必要はないのかな? と思っていると、アネモネ様の口から意外な言葉が出てきたのだった。
「ただ、居所と急激な能力上昇を感じ取れたんだけど、アリスさんがどれほどの力を得たのかは、正確に把握できてないんだよね」
ってことは、私がルミナス神に昇華したことは知らないということなのかな? フランシスコは神聖鑑定で確認できていたのに、七神女神様達はどうして確認できないんだろうと思った。とりあえず理由を突き止める為に、私の昇華のことを含めて話し合うことにしたの。
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