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異世界転生 学園編
第70話 マリアンヌとの親睦②
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マリアンヌさんは馬が希少種アレイオーン種なのと、馬車内の装飾があまりにも豪華だと驚いていた。装飾についてはミネバの意見を取り入れたから、これが普通なんだと思ってたけど、貴族令嬢から見ても豪華だったのね。まぁ気に入ってるから良いけど。
暫く馬車を走らせていると、王都にある屋鋪に到着した。正門から屋敷へ入る前に、私の張った結界を通過するのに必要なアイテム光輝の鎖をマリアンヌに渡しておく。
「屋敷へ入る前にこれを渡しておくね」
「これは何でしょうか?」
「屋敷の周りには結界を張っているの。それは光輝の鎖といって、身に着けてると結界を通過できるんだよ」
「みなさんもお着けになってるの?」
「ふふっ、私達はこの主従刻印紋があるのです。これはアリス様から信頼されている証なのです」
ゼシカ達は、誇らしげに胸元にある主従刻印紋を見せる。少しはしたないけど、従者達にとっては自慢すべき証なのだと理解してるので、私からは特に何も言わなかった。
「隷属に関する刻印を誇れるほどの関係なんて、とても羨ましく思えます。アリス様が素晴らしき主という証明ですわね」
「「そうなのです!」」
正門を抜けてエントランスに着いたので、馬車から降りるとシオンが出迎えてくれた。
「アリス様、お帰りなさいませ。マリアンヌ様、ようこそいらっしゃいました。サロンにお茶の用意が出来ております」
「うん、ありがとう」
私がマリアンヌとサロンへ向かおうとすると、シオンに呼び止められた。このままサロンで寛ごうとする作戦は見事に失敗したようだった……。
「アリス様? アリス様はサロンではなく、湯浴みをしてからお披露目会の準備なのでお部屋へ」
「あははっ……、部屋へ戻る」
「はい、よろしくお願いします」
私は『にこにこ』と笑顔を見せるメイド達に連れられて自室へ戻った。そこからは湯浴みで身体を磨き上げられ、お披露目会が始まった。色とりどりの衣装に身を包んだ私を、従者やメイド達が感嘆の声をあげながら楽しんでいた。予定の衣装を披露し終えて、ようやく親睦タイムが始まる。
「待たせてごめんね~」
「いいえ、素晴らしいものを見せて頂きました」
「確かに良い衣装だったよね」
マリアンヌが『素晴らしいもの』と言ったので、確かに良い衣装だと思ったので同意すると、ルミナスの森から駆けつけていたフランシスコが、私の言葉を否定したの。
「何を言うのですか。アリス様が身に着けたから素晴らしいのであって、そうでなければただの布切れに過ぎません」
「「その通り!」」
「アリス様の可憐で美しい姿には、どのような衣装を用意しても勝ることはございません」
「むぅ~」
「本当に素晴らしい関係を築かれてますね。見ていると羨ましく思えます」
マリアンヌは私達のやり取りを見て、笑顔を見せながら私達の関係を羨ましいと言った。階級制度に縛られた生活をする者としては新鮮に感じるのかな?
「私は堅苦しいのは嫌いだからね」
「理想的だと思います」
その後も、マリアンヌを屋敷の中を案内すると、インテリアを見て驚いていたけど、慣れた頃にはお別れの時間となった。
「とても楽しい時間でした。またお伺いしてもよろしいですか?」
「うん、次は泊まりに来るといいよ」
「それは、楽しみですね。週末休みにでも伺いたいと思います」
別れの言葉を交わし、マリアンヌの屋敷まで送る馬車に乗り込む姿を確認したところで、英傑学園でできた友人との楽しい時間が終わりを告げたの。
暫く馬車を走らせていると、王都にある屋鋪に到着した。正門から屋敷へ入る前に、私の張った結界を通過するのに必要なアイテム光輝の鎖をマリアンヌに渡しておく。
「屋敷へ入る前にこれを渡しておくね」
「これは何でしょうか?」
「屋敷の周りには結界を張っているの。それは光輝の鎖といって、身に着けてると結界を通過できるんだよ」
「みなさんもお着けになってるの?」
「ふふっ、私達はこの主従刻印紋があるのです。これはアリス様から信頼されている証なのです」
ゼシカ達は、誇らしげに胸元にある主従刻印紋を見せる。少しはしたないけど、従者達にとっては自慢すべき証なのだと理解してるので、私からは特に何も言わなかった。
「隷属に関する刻印を誇れるほどの関係なんて、とても羨ましく思えます。アリス様が素晴らしき主という証明ですわね」
「「そうなのです!」」
正門を抜けてエントランスに着いたので、馬車から降りるとシオンが出迎えてくれた。
「アリス様、お帰りなさいませ。マリアンヌ様、ようこそいらっしゃいました。サロンにお茶の用意が出来ております」
「うん、ありがとう」
私がマリアンヌとサロンへ向かおうとすると、シオンに呼び止められた。このままサロンで寛ごうとする作戦は見事に失敗したようだった……。
「アリス様? アリス様はサロンではなく、湯浴みをしてからお披露目会の準備なのでお部屋へ」
「あははっ……、部屋へ戻る」
「はい、よろしくお願いします」
私は『にこにこ』と笑顔を見せるメイド達に連れられて自室へ戻った。そこからは湯浴みで身体を磨き上げられ、お披露目会が始まった。色とりどりの衣装に身を包んだ私を、従者やメイド達が感嘆の声をあげながら楽しんでいた。予定の衣装を披露し終えて、ようやく親睦タイムが始まる。
「待たせてごめんね~」
「いいえ、素晴らしいものを見せて頂きました」
「確かに良い衣装だったよね」
マリアンヌが『素晴らしいもの』と言ったので、確かに良い衣装だと思ったので同意すると、ルミナスの森から駆けつけていたフランシスコが、私の言葉を否定したの。
「何を言うのですか。アリス様が身に着けたから素晴らしいのであって、そうでなければただの布切れに過ぎません」
「「その通り!」」
「アリス様の可憐で美しい姿には、どのような衣装を用意しても勝ることはございません」
「むぅ~」
「本当に素晴らしい関係を築かれてますね。見ていると羨ましく思えます」
マリアンヌは私達のやり取りを見て、笑顔を見せながら私達の関係を羨ましいと言った。階級制度に縛られた生活をする者としては新鮮に感じるのかな?
「私は堅苦しいのは嫌いだからね」
「理想的だと思います」
その後も、マリアンヌを屋敷の中を案内すると、インテリアを見て驚いていたけど、慣れた頃にはお別れの時間となった。
「とても楽しい時間でした。またお伺いしてもよろしいですか?」
「うん、次は泊まりに来るといいよ」
「それは、楽しみですね。週末休みにでも伺いたいと思います」
別れの言葉を交わし、マリアンヌの屋敷まで送る馬車に乗り込む姿を確認したところで、英傑学園でできた友人との楽しい時間が終わりを告げたの。
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