激レア種族に転生してみた(笑)

小桃

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異世界転生 学園編

第56話 神への冒涜

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 英傑学園は知識・武術・魔術の全てが秀でてる者しか入学出来ないし卒業も出来ないの。
 今日は武術と魔術の授業に続いて、知識の授業である魔法理論の授業があるの。私は十傑だから授業の参加は自由だけど、せっかくの学生生活だから積極的に参加することにしているの。

 屋敷から学園に登校して、馬車が正門に到着したので降車して教室へ向かおうとすると、私のことを待っていたマリアンヌさんが駆け寄ってくる。

「アリス様、おはようございます」
「うん、おはよう!ねぇ、マリアンヌさん? クラスメイトなんだから『様』は不要だよ」

 一晩の間に色々と考えたのだと思う。ただ、従者ではないクラスメイトなので『様』は不要だと伝えると、首を横に振りながら応える。
「私はアリス様から教えを請う者です。なので『様』を付けるのは当然だと思います」

「そうなんだ。気持ちの整理がついたのね」
「はい、よろしければアリス様の予定を教えて頂きたいです。学ぶ時間があるなら伺いたいです」
「良いよ。ミネバ、空いてる時間があれば教えてあげてくれる?」
「かしこまりました」
「じゃあ、一緒に教室へ向かう?」
「はい!」

 マリアンヌに一緒に教室へと向かおうと伝えると、嬉しそうに私達の輪に加わってきた。平民の私が上位貴族のマリアンヌを連れてる様子を、他のクラスの生徒は、『嫌悪感』を露わにしながら見ていた。そして、どこからか私を中傷する声が聞こえた。

「はっ、魅了チャームでもかけたのかよ? Sクラスに入ったのも卑怯な手を使ったんだろ?」
「誰だ!」

 ゼシカが周りを見渡しながら声を荒げる。しかし、声を発した生徒は素知らぬフリをして判らないので、馬鹿な生徒の言葉に一々反応して仕方ない。

「面と向かってなにも言えないようなヤツは、相手にする必要はないよ」
「か、かしこまりました」

 私は気にする必要はないと伝えて、従者とマリアンヌを連れて教室へと向かったの。

§ゼシカ視点§
 どこかの馬鹿がアリス様を中傷する言葉を発した。私は多重演算ラファエルを通じてイリスとクリスに念話でコンタクトを取る。

『アリス様を中傷した者は判りましたか?』
『うん、馬鹿そうな5人グループで、マーキングをしておいたよ』
『ありがとう。休憩の時に粛清するので、その時は馬鹿の居場所を教えて欲しい』
『OK!ちゃんと後悔させてよ? ボク達は怒ってるんだからね』
『当然でしょう。ウッカリ殺さないようにだけ気をつける予定よ。|神〘アリス〙様への冒涜は許さない!』

 この日、学園内で5人の生徒が階段を踏み外して、大怪我を負う事故が発生したのだった。

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