121 / 225
異世界転生 学園編
第18話 フランシスコと同じ香り
しおりを挟む
私がミネバに合図を送ると、私に代わって副総裁に2つのダンジョン情報が欲しいことを伝えた。
「では、2つのダンジョン情報を頂くことは可能でしょうか?」
「はい、羊皮紙に情報が記載されてる物で良ければ直ぐに渡せます。情報料は2つ合わせて金貨150枚と、かなり高価な物になりますがよろしいですか?」
副総裁は高額な情報料を気にしてるようだけど、金額に関してはなんの問題もないので、私がなにも言わずに頷くとミネバが返事をした。
「金額に問題はありません。なので2つのダンジョン情報を頂きます。支払いはギルド口座から差し引いてください」
「わ、判りました。あと大変申し訳ありませんが、次にギルドへお越しになる時は、事前に連絡を頂けませんか?」
副総裁から意外な申し出を受けて、私達は思わず首をかしげてしまう。事前に連絡をするのはいいけど理由を知りたいので、ミネバではなく私が直接聞いてみた。
「えっと、事前に連絡するのは良いんだけど、理由を教えてもらっても良いですか?」
私が初めて口を開くと、副総裁はミネバを相手にしてた時とは全く違う反応を見せた。その様はフランシスコが私に向けるものに近いように感じた。
「かしこまりました。我々冒険者ギルドはアリス様に対して、過去に何度も失態を繰り返して、大変ご迷惑をおかけしました。そのことで冒険者ギルドの代表である総裁から、アリス様へ謝意を伝える機会を頂きたいのです」
副総裁は言葉を終えると、私の前で跪いてから深く頭を下げた。
(この頭の下げっぷりはフランシスコと同じだ。※アリスの心境)
(この男、フランシスコ殿と同じ香りがする。※ゼシカの心境)
冒険者ギルドが私に対して犯した失態について、トップである総裁が直接謝罪を伝えたいらしい。せっかくの申し出なので受けることにした。
ミネバに合図を送ると私の代わりに答えた。
「判りました。アリス様は来年よりグリエル英傑学園へ通われますので、その時に調整を致します」
「はい、ご配慮に感謝致します」
しばらくすると、羊皮紙に記されたダンジョンの情報を手渡されたので、ミネバが挨拶をして応接室を後にする。
「では、失礼致します」
「あっ、アリス様、本日は誠にありがとうございました。神々しいまでのお姿を拝見できて感激しました」
「あっ、はい、またお会いしましょうね」
そう伝えると、涙を浮かべながら感激していた。この人はフランシスコと同じだと確信したのだった。
ギルドカードの更新と、ダンジョン情報を得たので、私達は【冒険者ギルド総本部】を後にしてホテルへと戻る事にした。
「では、2つのダンジョン情報を頂くことは可能でしょうか?」
「はい、羊皮紙に情報が記載されてる物で良ければ直ぐに渡せます。情報料は2つ合わせて金貨150枚と、かなり高価な物になりますがよろしいですか?」
副総裁は高額な情報料を気にしてるようだけど、金額に関してはなんの問題もないので、私がなにも言わずに頷くとミネバが返事をした。
「金額に問題はありません。なので2つのダンジョン情報を頂きます。支払いはギルド口座から差し引いてください」
「わ、判りました。あと大変申し訳ありませんが、次にギルドへお越しになる時は、事前に連絡を頂けませんか?」
副総裁から意外な申し出を受けて、私達は思わず首をかしげてしまう。事前に連絡をするのはいいけど理由を知りたいので、ミネバではなく私が直接聞いてみた。
「えっと、事前に連絡するのは良いんだけど、理由を教えてもらっても良いですか?」
私が初めて口を開くと、副総裁はミネバを相手にしてた時とは全く違う反応を見せた。その様はフランシスコが私に向けるものに近いように感じた。
「かしこまりました。我々冒険者ギルドはアリス様に対して、過去に何度も失態を繰り返して、大変ご迷惑をおかけしました。そのことで冒険者ギルドの代表である総裁から、アリス様へ謝意を伝える機会を頂きたいのです」
副総裁は言葉を終えると、私の前で跪いてから深く頭を下げた。
(この頭の下げっぷりはフランシスコと同じだ。※アリスの心境)
(この男、フランシスコ殿と同じ香りがする。※ゼシカの心境)
冒険者ギルドが私に対して犯した失態について、トップである総裁が直接謝罪を伝えたいらしい。せっかくの申し出なので受けることにした。
ミネバに合図を送ると私の代わりに答えた。
「判りました。アリス様は来年よりグリエル英傑学園へ通われますので、その時に調整を致します」
「はい、ご配慮に感謝致します」
しばらくすると、羊皮紙に記されたダンジョンの情報を手渡されたので、ミネバが挨拶をして応接室を後にする。
「では、失礼致します」
「あっ、アリス様、本日は誠にありがとうございました。神々しいまでのお姿を拝見できて感激しました」
「あっ、はい、またお会いしましょうね」
そう伝えると、涙を浮かべながら感激していた。この人はフランシスコと同じだと確信したのだった。
ギルドカードの更新と、ダンジョン情報を得たので、私達は【冒険者ギルド総本部】を後にしてホテルへと戻る事にした。
230
お気に入りに追加
925
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
実はスライムって最強なんだよ?初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…
小桃
ファンタジー
商業高校へ通う女子高校生一条 遥は通学時に仔犬が車に轢かれそうになった所を助けようとして車に轢かれ死亡する。この行動に獣の神は心を打たれ、彼女を転生させようとする。遥は獣の神より転生を打診され5つの希望を叶えると言われたので、希望を伝える。
1.最強になれる種族
2.無限収納
3.変幻自在
4.並列思考
5.スキルコピー
5つの希望を叶えられ遥は新たな世界へ転生する、その姿はスライムだった…最強になる種族で転生したはずなのにスライムに…遥はスライムとしてどう生きていくのか?スライムに転生した少女の物語が始まるのであった。

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる