激レア種族に転生してみた（笑）

異世界転生 学園編

第10話 入学試験 中編

　5人で昼食を済ませてからは、武術試験を受ける為に試験会場となる闘技場へと向かう。

　そして、闘技場の前でミネバと分かれて、場内に入ると武術試験の内容説明が行われた。

　先ず、学力試験の点数が6割未満の人は、受験資格を失い武術試験を受ける事はできない。300人居た一般階級の受験者が100人まで減っている。一般階級は各試験ごとに合格ラインが設定されていて、下回れば即不合格になるという、不平等なシステムだった。
　
　気になる武術試験は、武装人形と呼ばれる魔導人形との戦闘で、武装人形との戦闘を点数化するらしい。

　使用する武器は本人のメイン武器で、試験時間は勝敗が決まるか10分間。武装人形のHPは無限なので、10分間戦うか負けるかだね。一般階級は武術試験の点数が50点未満だと不合格。相変わらずの不平等なシステムだね。

　私が使用する武器は【武装神器】で自分の意思で武装変換が出来る物。ゼシカは【刀弓】で弓のリム部分が刀になっているので、遠近両方の戦闘が可能。アナは【細剣レイピア】、リューネは【大剣】で武術試験を受ける。

　武術試験開始してから、数名の一般階級の者が武装人形と戦闘をしたけど、開始1分も経たないうちに戦闘不能になって、点数も50点未満で不合格となっていった。その様子を見た武術試験の試験官が、受験生に向かってありえない言葉をかける。

「はぁ～、平民風情がグリエル英傑学院を目指すとは、身の程知らずにも程がある」

　受験生に聞こえるような大声で、順番を待つ受験生は下を向いてしまう。私はそんな状況に腹が立った。

　そして、私が武装人形と戦う順番が回って来た。
（なんか、腹が立つから武装人形を壊しちゃおう）

　私は闘技場に上がって武装人形に向かって武器を構える。試験開始の合図とともに私は【武装神器】を双剣へ変換してから、双剣に爆裂魔法を纏わせて一撃を打ち込む。

「はぁーっ！」
『ドッガァーーン！』

　私の放った一撃により、武装人形は爆散して塵となった。勝敗が決まったので試験終了で、私の点数は15,000点だったらしい。

「あれ、壊れちゃったよ？」
「「流石はアリス様！」」
「……」

　3人の従者達は大喜び、試験官は絶句してた。だってHP無限の武装人形が爆散して塵になったんだからね。

　至急新たな武装人形を用意して試験を再開すると、ゼシカで10分間戦って1,700点、アナは1,850点、リューネは1,450点という結果で、全員が次の魔術試験へ進めた。

　最後の魔術試験を受ける為に演習場へ向かう途中に、3人に声をかける。

「お疲れ様、倒すのは厳しかった？」
「「アリス様、一撃とかオカシイ」」
「平民風情がとか言ってたのが聞こえてさ、腹が立ったら少し力んじゃったよ」
「「あれで、少しですか……」」

　そんな会話をしてたら演習場へと到着したの。