激レア種族に転生してみた（笑）

異世界転生 学園編

第1話 集う者の街

　3年の月日が経って私は10歳になり、幼い少女から美少女へと成長を遂げていた。
　この世界メルトでの身体成長速度は、前世の世界と違いかなり成長速度が早いようで、10歳になった私の身長は160cmで体重も45kgまで成長していて、その容姿は誰もが見惚れるほど美しい者となっていた。あと瞳の色が左右違っていたのが不自然なので、金色の瞳に統一したの。

　月日が経てば当然だけど、周りの生活環境も大きく様変わりしたの。【拒絶の森】と言われていた場所は【ルミナスの森】と言われるようになり、樹魂達の4人により見事に開発された立派な街には、悪意なき者であれば種族や身分に関係なく誰でも受け入れる街となり、【集う者の街】と呼ばれるようになっていたの。

　このルミナスの森は、私が張った結界により護られている。結界に抵抗して入ったとしても、龍人ドラゴニュート達が侵入者を見つけて、塵1つ残さずに抹消してくれている。受け入れを認められた者には、光輝の鎖ルミナスチェインが渡される。これを所有していれば龍人ドラゴニュートに襲われる事はない。ヘプタグラムの飾りの裏にある私の紋章が、結界を通る為の鍵であり、龍人《ドラゴニュート》に敵と認識されない証でもあるの。

　この光輝の鎖ルミナスチェインを奪えば結界を通れるのか？というと答えはは否で、認められた者へ光輝の鎖ルミナスチェイン渡された時に、ヘプタグラムの紋章に本人の血を一滴落とせば、所有者の元を離れたとしても、必ず所有者の元へ戻る仕組みになっているので、本人以外がルミナスの森へ入る事は絶対にできないの。

　そんな結果、ルミナスの森には悪意なき者が集まって、住人によって自給自足を行えて、争いとは無縁で住人達へ安らぎをもたらす、聖地的な街となりつつあったの。

　そしてルミナスの森には、とても有能な人材が増えたの。

　ルミナスの森を私の代わりに統治するのは、元七神女神教のユーザニア大聖堂で、大司教を務めていたフランシスコだ。拒絶の森の開発が進んでルミナスの森と呼ぶようにしたり、居住区へ住民の受け入れをするに当たっても、フランシスコの意見で光輝の鎖ルミナスチェインを用いる現在のシステムを提案してくれた。そして、住人が増えれば統治する者が必要になると言って、ユーザニア大司教の職を辞めて、ルミナスの森で領主代行の職に就いてくれたの。

　私の行動を把握してサポートをする秘書官には、元セルラー子爵令嬢のミネバが務めてくれたの。ユーザニア魔法学園を首席卒業したミネバは、息苦しい貴族の世界から籍を外して、私と主従契約を結ぶ事を願い出たので、私は従者となる事を認めたの。