激レア種族に転生してみた（笑）

異世界転生 出会い編

第81話 15階層のボス部屋

　嘆きの地下迷宮の攻略2日目、私が目を覚まして妖精の天幕フェアリーテントから出てくると、アナが朝食を用意をしてくれていた。

「アナおはよう、とても良い香りがするね。」
「アリス様、フレンチトーストが出来上がったところですので、どうぞお召し上がり下さい。直にベーコンエッグをお持ち致しますね。食後はコーヒーでよろしいでしょうか？」
「コーヒーは一緒でお願いするね」
「かしこまりました」

　私とアナが朝食の話をしていると、ゼシカとリューネが朝の挨拶をしにやってきた。
「「アリス様、お早うございます」」
「うん、おはよう！準備ありがとうね♪今日もダンジョン攻略を頑張ろうね♪」
「はい、あっ、アリス様、肉を焼いたのですが」
「うん、肉は大丈夫！ゼシカが食べてね」
「かしこまりました。リューネは肉を食べる？」
「食べます！食べます！」

　朝からガッツリと肉に喰らいついてるよ……
　私は肉に喰らいつく姉妹を無視して、アナが用意してくれた朝食を、コーヒーを飲みながら優雅に食べたの。

　朝食の後には、今日の攻略予定を確認してから、妖精の天幕フェアリーテントを回収してから、ダンジョンへ出発する。11階層からゴブリンジェネラルにゴブリンキング、そして人狼ウルフマンが現れるらしいので、一応は魔物達の連携を警戒するように、ゼシカ達に注意をしておいた。
　私達は10階層のボス部屋を経験してるので、現れた魔物達が現れても難なく討伐して、ダンジョンを進める事が出来た。そして昼前には、15階層にあるボス部屋の前に到着したの。
　ボス部屋に入る順番を待ってるパーティーが居なかったので、このままボス部屋を攻略してから、下の16階層にあるセーフティエリアに向かって、昼食休憩を取る事にした。

「じゃあ、ボス部屋へ入るね」
「「かしこまりました」」

　私がボス部屋の扉を開けて足を踏み入れる。

　そこには、ゴブリンキング、ゴブリンジェネラル2体、人狼ウルフマン6体、ホブゴブリン8体が現れ、ゴブリンキングが全体の指揮を取って、ゴブリンジェネラル1体ずつが人狼ウルフマンとホブゴブリンを指示するという、2隊体制で待ち構えていた。

「私がゴブリンキングを討つからね。ゴブリンジェネラル達が指示する2隊は、ゼシカの指示で応戦するように。直ぐに片付けてそっちの応援に行くから、絶対に無理はしないようにしてね」

　私は全体の指揮を取るゴブリンキングを倒す事にして、ゼシカに指示をさせて時間を稼がせる。倒せと命令すれば、相討ちを狙ってでも倒しに行きそうなので、絶対に無理をさせたくなかったからね。

「かしこまりました。アナは左側の人狼ウルフマン達へ魔法で先制をしなさい、リューネは私が右側のホブゴブリン達へ魔法を撃った後に、大剣で薙ぎ払いをするのよ！」
「「はい、姉様！」」

　それぞれが戦闘態勢を整えたところで、15階層のボス部屋での戦いが始まった。