激レア種族に転生してみた（笑）

異世界転生 出会い編

第76話 嘆きの地下迷宮 攻略開始

　嘆きの地下迷宮への出発直前に、奇跡を起こしてやらかしちゃったので、みんなが落ち着くのを待ってから出発した。

　ユーザニア市から嘆きの地下迷宮へは、乗合馬車に乗っての移動となる。乗合馬車は最大人員15人で、地下迷宮へ向かう時には冒険者で満員状態なんだよね。はっきり言えば不快極まりないんだよね……
　うん、今回の攻略から戻ったら、移動専用の馬車を購入しようと思った。直ぐにシオンへ念話をして馬車を購入する事を伝える。

『シオン、3日後に屋敷に戻る時にさ、馬車を購入したいと思うから、商会の人を呼んでくれるかな？』
『かしこまりました。何か要望がございましたら事前にお伝え致しますが』
『えっと、ゆったり乗りたいから10人でも余裕がある感じの大きさと、移動速度は早い方が良いから馬は2頭欲しいかな？』
『あの～、それなら速い馬だけでは無いのですか？馬車についてはアリス様が理想の馬車をお造りになられた方が、良い馬車が出来るかと思いますよ？』
『あぁ、そうだね！馬車は私が作るよ。じゃあ、速い馬と御者が必要かな？』
『御者については、守衛の者を連れて行かれてはどうですか？確か馬車の操縦が出来たと思います』
『そうなんだね、馬の手配だけヨロシクね♪』
『かしこまりました』

　うん、これで次からは専用の馬車で移動出来るから不快な移動問題は解決だね。しかし、シオンはなかなか有能だね。危うく馬車を購入する所だったよ。

　乗合馬車に乗って1時間程で嘆きの地下迷宮に到着したので、迷宮へ入る為に冒険者ギルドの出張所で、ダンジョン入場の受付カウンターに並んだ。手続きは簡単で光の絆のパーティーカードとパーティーメンバーのギルドカードを提示してから、滞在予定日数を伝えれば完了した。

　さぁ、お待ちかねのダンジョン攻略開始だ！
　嘆きの地下迷宮を鑑定出来るのかと思って、鑑定してみたら出来ちゃった……内容はこんな感じね。

【嘆きの地下迷宮】
・地下30階層 現在は19階まで攻略済
・5階毎にボス部屋がある。
・1～5階 兎.狼.ゴブリン.スライム
・6～10階 狼.ゴブリン.スライム.オーク
・11～15階 ゴブリン亜種.オーク.人狼
・16～20階 オーク亜種.人狼.ゴーレム
・21～30階 ゴーレム.キメラ.死霊

　こんな感じのダンジョンで、16階から現れるオーク亜種とゴーレムがかなり厄介らしく、急に難易度が上がるらしい。いずれは完全攻略しちゃう予定だけど、油断せず安全第一で従者を育てながら攻略して行く方針なんだよね。

「さぁ、嘆きの地下迷宮に入るよ！低層はリューネを中心とした編成で進んで行くけど、絶対に無理はしないでね」
「「「かしこまりました！」」」

　1階層は冒険者も多くて魔物との遭遇は殆どない、現れても単体なのでリューネが大剣を一振りすれば戦闘終了状態だった。そして、なんの問題もなく2階層へ進んで行った。