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異世界転生 出会い編

第68話 帰り支度

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 冒険者ギルドでの予定が全て終わった後は、ミネバ様の護衛依頼に必要な物の買い出しをする事にした。
 ポロ街までは10日ほどなので、出来上がった料理等をたっぷり仕入れようと思ったので、ゼシカに意見を聞いたんだけど間違いだった……

「肉厚のステーキにローストビーフでしょ。あとはハンバーグに、あっ野営ならバーベキューをして肉が焼きあがる音色を聞かないと駄目ですね!デザートにはビーフサンドも必要かな?」
 ゼシカの口からは肉料理以外は出てこなかったの。ビーフサンドがデザートとかって、ゼシカはどこまで肉が好きなんだよ!って突っ込みたかった。
 アナとリューネにも料理を聞いて、魚料理やサラダも購入して妖精の鞄フェアリーポーチへ収めておく。食後に甘いデザートを食べたいので、ケーキやフルーツもたっぷりと仕入れるのを忘れなかった。

「これだけあれば十分かな?」

 私が従者達に声を掛けると、アナとリューネは頷いていたけど、ゼシカだけは少し物足りなさそうな表情で『ボソリ』と呟いたの。

「肉料理が少ないと思うんですよね。あれだと5日くらいで無くなると思うんだけどなぁ~」
「圧倒的に肉料理が多いんだよ?10日で食べ切れるのか不安になる量だと思うけどね」
「そうですか?アリス様がそう言うなら従います」

 まぁ、たくさんの食べ物を購入した結果。今回の護衛依頼で得られる依頼料を遥かに超えてしまい、赤字確定となってしまったの。まぁ、そんな事を気にしていたら、楽しく護衛が出来ないと思ったので、その事を従者達に伝えたの。

「まぁ、赤字になったけど、利益ばかり気にしてたら楽しくないよね?なにをするにも楽しくないと面白くないよね~」

 私の言葉にゼシカが同意するように答えた後に、アナも続いて答えたの。
「護衛依頼に関していえば、ユーザニア市へ来るついでに受けた依頼でしたからね。儲けなんて気にしなくても良いと思います」
「そうですよ。アリス様が楽しければ、赤字なんて気にする必要はないかと思いますよ?」

 流石は私の従者だね。私のする事を否定する事なく肯定してくれた。

「そうだよね!もしお金に困って稼ぐ必要がある時は、どこかで暴れてる竜種を見つけて倒しちゃえば、がっつり稼げるからいいよね」
「「はい、お金に困ったら竜種ですね!!」」

 私達にとって天災級と言われる竜種も、ただのお金になる生き物としか思ってなかったの。それが私達のパーティー【光の絆】なんだよね!
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