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異世界転生 出会い編

第55話 セルラー子爵別邸へ

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 翌朝、私達は朝食を済ませてから、ユーザニア市へ向けて馬車移動を再開する。
 大きな街道へ出たので、盗賊や魔物の襲撃を心配する必要がないので、御者もリラックスした表情で馬車を走らせていた。
 そして昼前にユーザニア市へ到着する。
 ユーザニア市へ入る為の門には、貴族専用と一般用の入場受付があって、子爵令嬢であるミネバ様を乗せているので、貴族専用の受付を済ませて門を通過した。

 そこからメイン通りを進みながらユーザニア市の貴族専用居住区にあるセルラー子爵別邸へと到着して、往路の護衛依頼が終わった。

 別邸の玄関前に馬車を停めて、ミネバ様が馬車を降りると、出迎えの人が近寄って来くると、ミネバ様は嬉しそうな顔しながら抱き着いたの。

「ミネバ、無事でなによりだよ」
「アルスお兄様、お久しぶりです」
「それで、そちらお嬢さんがミネバの護衛の方々なのかな?」
「はい、【光の絆】のアリスと申します。こちらはパーティーメンバーのゼラーシュカとアナスタシアでございます」

 私が【光の絆】を代表してアルス様に返事をしてから頭を下げると、アルス様はミネバ様を抱きしめたまま私達に声を掛けられた。

「この危険な状況下で苦労をかけたね。しっかりと労りたいと思うので、私の方で細やかだが食事を用意したんだよ。明日までゆっくりと過ごして欲しいと思うのだかどうかな?」
「誠にありがとうございます。お言葉に甘えさせて頂きます」

 アルス様の言葉に甘えて、今日はセルラー別邸で休ませてもらう事になった。
 明日からは、ミネバ様の入学試験が終わってポロ町へ戻られる日までは、ユーザニア大聖堂で七神の女神様へお祈りへ行ったり、市内観光等をして楽しむ事とした。
 メイドに休む部屋へ案内してもらい少し休憩をしてると、食事の用意が出来たので食堂へと向かったの。
 席に着くと豪華な料理が並べられていて、肉料理を見つめるゼシカの目が血走っていた(笑)
 アルス様の乾杯の音頭で食事会が始まる。

「では改めてだけど、ミネバが無事にユーザニア市へ到着した事と、その護衛を見事に務めてくれた【光の絆】の皆を労う食事会を始めよう乾杯~♪」
「「乾杯~♪」」

 食事が始まると、ミネバ様が私に声を掛けてきた。

「アリス、安全のみ成らず快適な環境での旅だった事を、本当に感謝してるわ。ありがとう」
「ミネバ様の労いのお言葉を頂きありがとうございます、私達には勿体ない限りでございます」
「アリス嬢、帰りの護衛も引き受けてくれて感謝してる。冒険者ギルドへはこちらから指名依頼を出すので、君達は手続きは不要だからね」
「ありがとうございます。ミネバ様のお帰りまではユーザニア大聖堂への祈りと、市内観光等を楽しもうと思ってます」
「宿が決まれば宿の者に連絡するように伝えてくれ。戻りの日時が決まれば連絡するからね」
「かしこまりました」

 その後は、豪華な食事と会話を楽しんだの。ゼシカの凄まじい肉の食べっぷりに、アルス様とミネバ様は若干引いていたけどね(汗)
 とにかく無事に食事会も終わって、明日のユーザニア大聖堂へ向けて早めに就寝したの。
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