激レア種族に転生してみた（笑）

異世界転生 出会い編

第40話 アナの装備を整えよう

　アナとの主従契約を済ませた後に【拒絶の森】の拠点へ戻って、私達は一息付いてたの。

「アリス様、アナの部屋はどうされますか？」
「あっ、そう言えば部屋が必要だね。ゼシカと同じで良いかな？」
「そんな、私なんか部屋は不要です！」

　私がアナの部屋を用意すると言うと、アナは慌てて不要だと返事をしたけど、ゼシカがその事に対して言葉を掛けたの。

「アリス様は、従者にも良い生活環境を与えるのも、主の役目だと言われる女神のような方なのです。部屋を頂きなさい」
「はい、アリス様の慈悲に感謝します」
「あっ、うん。そんな大袈裟な者じゃないんだけどね（汗）」

　とりあえず、アナは部屋を用意する事を納得したようなので、ゼシカの隣に新たな部屋を増築して、ベッド等の必要な物は〘万物創成〙で一通り用意したら、当然だけど驚いていた。

「ゼシカさんの言う通り、アリス様は女神様なのですね」
「いや……違うからね？光妖精族ライトニングフェアリーだから！」

　私にとっては普通の事でも、従者から見ると奇跡の部類になるんだね。
　住む場所を用意した次は、アナの装備を整える為にステータスを確認する事にした。

「アナのステータスを確認させてね」
「はい」

【アナスタシア 】7歳
【種族】半吸血鬼ハーフヴァンパイア Lv1
【職業】魔術士
【HP】10
【MP】10
【筋力】5
【防御】5
【魔力】15
【敏捷】15
【知力】10
【運気】5
〘吸血術〙Lv1
〘火魔法〙Lv1〘土魔法〙Lv1
〘細剣術〙Lv1〘短剣術〙Lv1

「あれ？アナって半吸血鬼ハーフヴァンパイアだったのね」
「はい、私の父は人族で母が吸血鬼ヴァンパイアでした」

　あれ？今思ったんだけど、転生する時の種族に吸血鬼ヴァンパイア族なんてあったかな？ひょっとして魔物なの？
　なんて思ってると〘並列思考セラフィム〙が説明をしてくれた。

『アリス様、吸血鬼ヴァンパイアは魔族に属してます。魔物と他の種族との間では、子を儲ける事は出来ません』

　吸血鬼ヴァンパイアは魔族の中の一種族なんだね。妖精族フェアリーの中の光妖精族ライトニングフェアリーと同じだね。

　そして、アナの装備は、武器以外はゼシカと同じ装備にして、素材を風竜ウインドドレイクから火竜フレイムドレイクに変更する事にした。

【竜細剣レイピア】
【火竜の胸当てチェストプレート】
【火竜の篭手ガントレット】
【火竜の靴ブーツ】

　とりあえず、アナの装備が完成したので渡したら、部屋の時と同じように驚くの。

「このような貴重な素材で作られた装備を、私などに頂けるなんて……」
「ゼシカに渡した時にも言ったけど、素材はたくさんあるから気にしないでね。それに従者の命を守る事は、主としての務めだからね」

　私の言葉を聞いたアナは感涙していた。

　うん、この雰囲気はゼシカみたいに崇拝に近い感じになりそうで心配になる……

　まぁ、従者が増えてみんなで楽しく過ごせるなら、少しくらい崇拝されても良いかな？

　お気楽な考えばかりではなく、ちゃんと今後の方針を決めないとね。