激レア種族に転生してみた(笑)

小桃

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異世界転生 出会い編

第38話 闇商隊と奴隷の少女

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 ポロ町で家を購入してから1カ月が経ったけど、私達は冒険者としての活動は全く行っていなかった。

 その理由は、【拒絶の森】に籠もってゼシカのレベル上げをしてるからなの。【拒絶の森】は内層、中層、外層からなる3層構造で、層ごとで魔物の強さが様変わりする感じで、今現在のゼシカの適性は中層辺りで、私のサポートがなくても戦えるようになってきた。

 今日は、実戦を想定して野営をしながらレベルを上げる訓練の最終日だったので、私達は久し振りに拠点へ戻る。早くもどってお風呂へ入って疲れを癒したいので足取りは軽い、さらに楽しみなのは拠点でお風呂へ入った後で、自炊せずに拠点からポロ町へ転移するの。
 そして、ゼシカに頑張ったご褒美でポロ町のグルメを思う存分に味わってもらうんだよ。

 これは〘並列思考セラフィム〙と話し合って決めたゼシカ育成プランの【飴と鞭作戦】で、追い込んでからご褒美を与える事が、ゼシカを育成するには最適だと判断したの。

「アリス様!お肉です♪お肉料理の1択です♪今の私はお肉しか喉を通りません!飲み物もミートジュースで構いませんから!」

 うん、今のゼシカはお肉の事しか興味がないみたいだね(笑)

「じゃあ、ミーパラ(※ミートパラダイスの略称)でいいのかな?他にゼシカの要望があるならそこでも良いんだけど?」
「えっ?アリス様?ご冗談ですよね?このポロ町で、ミーパラ意外に美味しい食べ物を提供してる店なんてありませんよ?」
「あはは……それは知らなかったよ(汗)先ずは奇天烈に回収した素材を卸すからね。その後はミーパラで食事にするからね♪」
「かしこまりました」

 ゼシカに急かされたので、奇天烈で魔物の素材を卸してからは、ゼシカ待望のミーパラでの食事を思う存分に味わってから、私達はポロ町の家へ向かったの。

 私達は大通りを歩きながら言え戻る途中に不穏な雰囲気の商隊とすれ違った。
 私はその商隊とすれ違う時に『ザワッ』と何かを感じた気がしたの……
 妙にその商隊の事か気になったので、〘並列思考セラフィム〙に商隊をマーキングさせて後を付ける事にしたの。
 その商隊は夜だというのに北門から外へ出て鬱蒼とした林の中へ入って行く、何でこんな時間に鬱蒼とした林の中へ?何か怪しい取引でもするのだろうと思いさらに後を付ける。

 林の中を進む商隊は少し開けた場所でた。そこには既に待機していた冒険者風の男達と合流したの。すると男達は奥から四肢を鎖に繋がれた少女を引き連れて来て、リーダーと思われる男が商隊に声を掛けた。

「苦労したがなんとか望みの商品を仕入れて来たぜ。奴隷刻印紋も済ませたからもう逆らえねえ筈だ」
「ふむ、確かにティモン男爵が欲しがっでた吸血鬼ヴァンパイアの小娘で間違いないな、では約束の金貨5,000枚を支払おう」
「へへっ、毎度あり~♪後は猫と狐の小娘だが、これも目処が立ったからよ!近いうちに仕入れると男爵様に伝えておいてくれ」
「ほほぅ~、流石だな!冒険者独自の情報ルートというのは、人攫い稼業には持って来いの情報源なんだな(笑)」
「まぁ、討伐や採集するには事細かな情報が必要だからな、クエストに必要な事だと言えば何でも教えくれるんだぜ(笑)」
 奴隷商を通じない違法の裏取引の現場。
 闇商隊と裏冒険者の悪事を目の当たりにして、私は当たり前のように吸血鬼ヴァンパイアの少女を助ける為に、闇商隊と裏冒険者を成敗して解放する事にしたの。

「ゼシカ、私はあの子を助けようと思うの、あなたは危険かも知れないから、少し離れた場所で待機しててね」
「かしこまりました。お力になれず申し訳ございません」

 ゼシカは申し訳なさそうに答えたけど、従者を危険な事に巻き込みたくないからね。

 そして私は、闇商隊達へゆっくりと歩み寄りながら問いかけたの。

「ねぇ、偶然だけど怪しそうな話しを聞いちゃったんだよね。聞いたからには放っておけないから、その子を解放させてもらうわね」

 林の中から突然人が現れた事で裏冒険者は驚くも、小人だと判ると直ぐに強気になる。

「おい、ガキが大人の事情に口を出すんじゃねえよ!おっ?なかなか可愛いじゃねえか、てめぇも奴隷にして売り捌いてやるぜ」

 私は、このクズ達には容赦せずに、全員殺っちゃおうと決めたの。

「今から私は口は出さないよ。その子をお前達から解放するだけ、全員殺っちゃうから覚悟してね♪」
「ふっ、可愛いけど生意気なガキじゃねえか!そういうガキを屈服させて、奴隷として売り捌くのも面白えな!」

 私はゲスな発言に『イラッ』とした。

 まぁ、口は出さないと言ったので、無言のまま私は武器を構えたの。
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