激レア種族に転生してみた(笑)

小桃

文字の大きさ
上 下
23 / 225
異世界転生 幼女編

第23話 想定外の戦い

しおりを挟む
 私は残りの竜種ドレイクを探して【拒絶の森】の外周を移動してると、周囲に霧が発生して視界が悪くなってくると、〘並列思考セラフィム〙が状況を報告してくれた。

『アリス様、意図的に発生した霧だと思われるのど、恐らく【水竜アクアドレイク】が襲ってくると思われます。ご注意を!』
「ありがとう。先ずは視界の回復だね〚送風エアブロー〛!」

 私は風を起こして霧を払うと、上空から鋭い爪で切り裂いてくる未来が視えたので回避すると、【水竜アクアドレイク】の鋭い爪が地面をえぐった。

「流石に動きが速いね。〚風刃ウインドカッター〛!」

 攻撃を躱された事で隙が出来た【水竜アクアドレイク】の右翼を風刃が切り裂いた。これで自由に空を飛び回ることを封じる事ができた。

「クワァア~ン」

 次に【水竜アクアドレイク】は叫び声と同時に体を回転させて、尻尾を鞭のようにしならせて攻撃を仕掛けてきた。この攻撃と視えているので難なく躱してから、反撃の魔法を放った。

「この一撃に耐えれるかな?〚落雷サンダーボルト〛!」

 回転直後の【水竜アクアドレイク】の頭に雷が直撃すると、頭が『ふらふら』と揺れている隙を見逃さなかった。私は双剣に雷属性を付与してから首へ目掛けて、ドリルのように回転しながら突っ込むと【水竜アクアドレイク】の首はちぎれて頭が地面に『ボトリ』と落ちた。

「うん、これで二体目だね。〘雷魔法〙との相性に助けられたかな?」
『確かに〘雷魔法〙との相性が良過ぎましたね。そうなると【火竜フレイムドレイク】には間違いなく〘水魔法〙が効きそうですね』
「そうだね、でも体が炎に包まれていなければって事ね。包まれていると水が届く前に蒸発しちゃうかも知れないから気をつけるよ」

 そして、三体目となる竜種ドレイクを探しに行こうとすると、突然火炎のブレスに襲われる未来が視えたので魔法を発動させて対処した。

「向こうから来てくれるなんてラッキー♪〚水壁ウォーターウォール〛!」

 私は水壁を展開して火炎のブレスを相殺した後、上空にいる【火竜フレイムドレイク】へ魔法を放って地上に落とす。

「落っこちろ!〚暴風ウインドストーム〛!」

 突如現れた暴風により、上空でバランスを崩した【火竜フレイムドレイク】は地上へ背中から真っ逆さまに落下して悲鳴をあげる。

「クルァアア~」
「あはっ、お腹が丸見えだよ〚石砲ストーンキャノン〛!」

 円錐状で高速回転した石が【火竜フレイムドレイク】の鱗のない腹部を直撃すると、そのまま貫通して大きな風穴を開け絶命した。

「なんか……呆気なかったね(汗)」
『アリス様、背中から落ちた時点で勝負アリでしたね』
「私って、かなり運が良いのかもね♪」
『運も実力のうちです』
「そうだね。最後の【風竜ウインドドレイク】もこんな感じで倒せるといいね~」
『あと一体倒せば【拒絶の森】の外へ出る事が出来ますね。油断せずに倒しましょう』

 想定外の戦いで、三体目の竜種ドレイクを楽に倒せたので、最後の竜種ドレイクも楽勝だと思ったのが甘かった……
しおりを挟む
感想 35

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

実はスライムって最強なんだよ?初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…

小桃
ファンタジー
 商業高校へ通う女子高校生一条 遥は通学時に仔犬が車に轢かれそうになった所を助けようとして車に轢かれ死亡する。この行動に獣の神は心を打たれ、彼女を転生させようとする。遥は獣の神より転生を打診され5つの希望を叶えると言われたので、希望を伝える。 1.最強になれる種族 2.無限収納 3.変幻自在 4.並列思考 5.スキルコピー  5つの希望を叶えられ遥は新たな世界へ転生する、その姿はスライムだった…最強になる種族で転生したはずなのにスライムに…遥はスライムとしてどう生きていくのか?スライムに転生した少女の物語が始まるのであった。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...