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第六章 国造り編

第21話 子供達と竜門へ向かう

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 竜門Dragon Gateの15階層から戻った翌日は、ファミリア商会で販売する商品を製造してから保管庫へ入れた後は、子供達ニーニョズが魔力銃の射撃練習をしてると聞いたので、練習の様子を見に行った。

 アグリとベルジュは朝の農作業をしてるので、クテュールとメドサンが、土壁に設置した的に向かって魔力銃を発射していた。

『バン、バン、バン!』

 的の中心とまではいかないけど、直径30cm程の的を確実に捉えていた。たった1日でここまで上達するなんて、子供達ニーニョズの成長の早さに驚いてると、私が見てる事に気付いたメドサンが駆け寄ってきた。

「ハルカ様、的に当たるようになったんですよ。これならダンジョンへ行けますよね?」

 まだまだ、動かない的で練習してるだけなので、実戦には早いと思えたんだけど、ダンジョンで魔物を相手に射撃の練習をした方が、案外いい結果になるような気がした。『実践に勝るもの無し』なんて言うからね!

「そうだね。全員を連れて行く事はできないけど、2人ずつ順番に竜門Dragon Gateへ行ってみようか」
「本当ですか!アグリとベルジュが戻って来たらジャンケンで2人を決めますね」
「うん、夕食の時に教えてね」

 目を輝かせながら返事をするメドサンの頭を撫でると、『コクッ』と頷いてから射撃の練習へと戻って行った。

(明日は誰とダンジョンへ行くのか楽しみ)

 そして、夕食の時間になるとメドサンとアグリが、『ニコニコ』しながら食堂へやって来たので、教えてもらわなくても誰がダンジョンへ行くのか判った。少し遅れて無愛想な表情の2人がやって来たところで声をかけた。

「明日の参加者はメドサンとアグリなんだね。明後日はクテュールとベルジュを連れて行くから、そんな顔をしなくても良いよ」
「「はい……」」

 その後は、従業員エンプレアードから商会の売れ行きが好調過ぎて、交代でダンジョンへ行く余裕がないので、新たに2人ほど雇用して欲しいと言われた。リクルト商会で人材を紹介してもらう前に、グローニャにもスラム街があるらしいので、1度スラム街に出向いて孤児を見てみる事にした。

 そして、翌日になり子供達ニーニョズを連れて竜門Dragon Gateへと向かう。メンバーはいつもの4人とメドサンとアグリの合計6人で5階層で討伐訓練を行う。魔物の強さを考えると過剰戦力になるけど、4人の目で2人の動きを確認して、適切なアドバイスを出来るからね。

 転移魔法陣を使って5階層に着くと、2人に簡単な説明をしてから討伐を開始する事にした。

「ここが竜門Dragon Gateの5階層ね。現れる魔物は蜥蜴リザードのみで、数は私が調整するから2対1で戦ってね。危ないと判断したらヘルプするから安心してね」
「「はい」」

 2人が元気よく返事をしたところで討伐訓練を開始したのだった。
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