実はスライムって最強なんだよ？初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…

第六章 国造り編

第17話 攻略再開

　話し合いをした翌日からは、子供達ニーニョズに魔力銃の練習をしてもらい、射撃の精度が上がったらダンジョンへ連れて行く。

　そして、従業員は従業員エンプレアードと呼ぶ事にして、彼女達は装備を整える為に、仕事の合間にパインの工房で装備の作成をしてもらっている。従業員エンプレアードは豪華な住まいに続いて、オーダーメイドの装備を与えられる事に感激をしていた。

　子供達ニーニョズと従業員エンプレアードがダンジョン攻略へ挑める状態になるまでは、私達は可能な限り竜門Dragon Gateの攻略を進める事にしたの。

「今日は15階層まで行くからね」
「「OK！」」
「かしこまりました」

　転移魔法陣を使って竜門Dragon Gateの10階層の隠し部屋へと転移する。部屋を出る前に〘万能感知〙を使って、周りに気配がないかを確認してから部屋を出た。

　10～12階層は蜥蜴人リザードマンが蜥蜴リザードを率いる形で現れるだけ、多少は数が増えても雑魚が相手では全く問題なく、アニエラとエリカの2人が殆ど倒してくれたけど、13階層に入ると蜥蜴人リザードマンの様子が少し変わったので声をかける。

「待って、蜥蜴人リザードマンの雰囲気が変わったから、鑑定しているから待機ね」
「「OK！」」
「かしこまりました」

　私は〘隠密ステルス〙で気配を遮断して蜥蜴人リザードマン達の気配を辿ると、視界に捉える事が出来たので〘鑑定眼〙を使って鑑定をする。

　やはり蜥蜴人リザードではなく、特殊進化をした【蜥蜴人リザードマン亜種】だった。見た目に特別な変化はないけど、内側に秘めるエネルギーはかなり大きな物に感じた。

『蜥蜴人リザードマン亜種が居るね。周りに蜥蜴人リザードマンが4体居て、これも強化個体みたいで少しは楽しめそうかな？強化個体は3人に任せるから、私は亜種を殺るからこっちへ来て』

　私は〘以心伝心〙でトラパーネに伝えると、直ぐに返事がきたので3人を待つ。戦えば呆気なく終わるかも知れないけど、強い魔物と戦えると思うと心が踊るもんだね。

　しばらく待つと3人が合流したので、不意打ちをせずに真正面から攻撃を仕掛けると、相手もこちらに気づいたので身構えていた。

　私の目当は蜥蜴人リザードマンの後に控えてるので、最初は3人に任せて戦況を見届ける事にした。

　先手はエリカが鞭を振って先頭に居た蜥蜴人リザードマンに仕掛けると、槍で鞭先を弾いて鞭を絡ませなかった。

「ちっ、鞭の特性を理解してやがる」
「それくらいが面白いよ〚石弾ストーンバレット〛！」

　エリカの言葉の後に、アニエラが嬉しそうに喋りながら別の蜥蜴人リザードマンに土魔法を放った。

『ゴッ、ゴン！』

　すると、手にしてた小盾で簡単に弾いてから、口から水弾を放って反撃をしてきたので、アニエラは身体を反転して躱した。

　雑魚だった蜥蜴人リザードマンも強化個体になると、そこそこ楽しめそうだね！