実はスライムって最強なんだよ？初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…

第六章 国造り編

第6話 色々作っちゃう

　アネロ、テレサ、クラリス、ロキシーの4人はファミリアで用意する家で暮らす事を希望したので、私はそれぞれに1軒の家を建てようとすると、ルカに止められてしまった。

「ファミリアを街として発展させるんですよ？新たに迎える住人の全てに、無料で住居を提供する訳にはいきませんからね？4人にはファミリア商会の従業員寮を用意して、そこで暮らしてもらいます。個人で家を持つ場合は土地の購入をしてもらいますからね」

　ルカは、ファミリアを街として発展させる事と、住民を迎えるにあたっての心得のようなものを私に説明すると、アネロもその言葉に頷いてから私に話しかけた。

「ルカさんの言う通りです。街としての発展を考えるなら、土地の有償かや税の徴収は必要だと思います。まだまだ、発展させるにはその辺りの人材も迎えないといけませんね」
「その辺りの政治的な事については、エリカも交えて詳しく話し合うのが良さそうだね」

　私には街造りの知識なんてないので、詳しそうな面子を揃えて話し合うのが良いよね。今日のところは、ファミリア商会の従業員寮を『サクッ』と作って、4人には直ぐに入居してもらう事にしたの。

「ルカ、従業員寮を作ろうと思うんだけどさ、どんな感じがいいかな？」
「玄関、厨房、浴室は共同で使用しても良いかと思います。後は従業員個人の部屋と交流するサロンがあれば、問題ないかと思います」

　ルカの説明を聞いて簡単に作れると思ったので、作業に取り掛かろうと思ったけど、部屋だけじゃ物足りないので4人に声を掛ける。

「OK！じゃあ、作っちゃうね。おっと、ベッドと机は適当な物でいいかな？」

　アネロが代表して返事をしたけど、何故か遠い目をしていた。

「あっ、はい、あれば助かります」
「OK！」

　私は、建物のイメージをした後は、〘無限収納〙に収まってる素材を使って一気に建物を作り上げる。厨房に必要な調理器具等に、高価な金属類を使う訳にはいかないので、パインに作成を依頼する事にした。最後に各部屋へベッドと机を作った所で寮は完成したの。

「こんな物でどうかな？」

　作り上げた建物と、部屋に備えられた家具を見たルカはため息をついていた。

「はぁ～、もっとシンプルな物で良いのに、ファミリア商会で取り扱うレベルの内装に家具を作るなんて……ハルカさんの常識を疑いますよ」
「あははっ、商会の製品はもう少しグレードを上げちゃう？」
「はぁ～、もう良いです。では、4人は今日からこの寮で生活をしてくださいね」

　ルカから生活をするように伝えられた4人は、高級ホテルのような寮と家具に、驚きの連続を繰り返し過ぎて冷静になっていた。一応は貴族令嬢であるテレサは感動しながら礼を言った。

「こんな上級貴族が暮らすような寮で暮らせて、感謝しかありません。ありがとうございます」
「気にしなくて良いよ。その代わり店舗が出来上がったら頑張ってね」
「「かしこまりました」」
「じゃあ、屋敷へ戻って囁かだけど、宴をするから楽しんでね」

　丁度夕食時になってたので屋敷へ戻って、従業員達の歓迎の宴を開いて楽しい時間を過ごした。