実はスライムって最強なんだよ?初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…

小桃

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第五章 ファミリア編

第63話 思うように行かない初日

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 港湾都市グローニャへ向かう初日、荷馬車に乗って移動するわけではなくて、私とエリカで飛行をしながら移動をしている。馬車に揺られながら移動をするのは、レアルコンプレト王国との国境近くになってからになる。2カ月も馬車旅なんて耐えられないもん。

 そんな訳で私達は、朝から上空500m辺りを飛行しながら移動をしてるの。低空飛行だと気配を消しても、上を向いた人に見つかる恐れがあるから、念には念を入れて移動してるの。

「クェー、クェー!」

 快適に飛行してると、前方から鷲のような魔物が声を上げながら飛んでいたので、私は暇つぶし程度に『サクッ』と狩る事にした。

「おっ、飛行タイプの魔物がいるね。〚翼刃ウイングブレード〛!」
『シュパッ』
「クェッ……」

 首を刎ね落とした魔物が落下していくのを見て、私は慌てて〘無限収納〙に収める。

「ダンジョンじゃないから消滅しないのか…」
「まぁ、その代わり鳥肉はがっつり手に入るよ」
「あぁ、外は食料的な事を考えると良いね」

 私は〚万能感知〛を発動させて、飛んでる魔物が見つけたら片っ端から回収する事にして、〚隠密ステルス〛は並列思考セレブロに任せておいた。

 半日ほど飛行をしたところで、地上に人けがない事を確認してから平原に降りて休憩をとる事にした。

「ふぅ~、国境まであと少し?」
『今で2割程度まで来たかな?僕は2日は掛かると思ってるんだけどね』

 エリカに合わせたけど、結構なスピードで移動したので国境近くに来たのか並列思考セレブロに聞いてみたけど、たった2割しか進んでいなかった。休憩の後はもう少し気合を入れて飛ぶ事にしないとね。

「エリカ~、休憩が終わったら少しぺーすを上げるからね」
「判ったよ。それよりも、この辺りには何も気配が無いんだろ?それなら少し楽しまないかい?」

 エリカは喋り終えると、後ろから抱きついて、私の服の中に手を忍ばせながら、首元に口づけをしてくる。私の双丘を優しく刺激してくると、その気持ち良さに断る事が出来ずに、平原のど真ん中で悦に浸ったのだった……

 予想以上に時間を消費してしまい、慌てて服を着てから移動を再開する。

「もーーっ、全然少しじゃ無かったじゃない!」
「ははっ、悦んでたじゃないか」
「むーーっ、全速で飛んでやるぅーーー!」

 私はエリカの足を掴んで、遅れ取り戻す為に全速力で飛ぶ。エリカのタイトスカートは捲れあがってるんだけど、そんな事を気にする余裕は全くないようで、顔を引き攣らせていた。

「ぎゃーーっ!ごめん、許して、あたいが悪かったよ、速度を落としてぇーーっ!」
並列思考セレブロの立てた予定の場所に着くまで止まらないよ~」

 あまりにも大きな声で叫ぶから、誰かに気付かれないか心配だったけど、並列思考セレブロが『全く気配が無いから大丈夫』と言ってたので、周りの事は気にせず飛び続けて、なんとか目的地に到着したの。

 



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