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第五章 ファミリア編

第10話 まさか……

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 ドロップの回収を済ませたタイミングで、アニエラがやって来て勢いよく抱き着いて来たのでそのまま受け止めて倒れ込む。

「アニー、もう少し優しくねっ(笑)」
「お疲れ様♪激しいの好きなくせに(笑)」
「それは時と場合によるでしょ?」

 遅れてやって来たエリカは、私達を見てため息をつく。

「こんな所でおっ始めないでくれよ?しかし、地面の振動を感知してるとはね。隠密ステルスにも弱点があるんだね」
「これは予想外だったね。熱、音、臭は大丈夫だったから万能だと思ってたよ」

 油断と言えば油断をしてたのかも知れないけど、これまでは隠密ステルスを使えば感知される事はなかったからね。見つかれば即アウトの状況じゃなかったのが幸運だったので、これからは隠密ステルスを使っていても、感知されて先制攻撃を意識する事にした。

『ジュバックとの戦いで〚|振動感知《バイブサーチ〛を強奪したよ』
『ありがとう♪じゃあ、先へ進もう~』

 その後もジュバックは現れたけど、感知の範囲は私が上だから、直ぐに身体を浮遊させて気づかれる事なく仕留めていった。ジュバックには目がないので、振動にのみ反応するの。私が先に感知すれば簡単に倒せたのに。

 森林エリアには道が存在しないので、進路が正解なのかは判らないけど、休憩を挟んでほぼ1日歩いたところで野営をする事にした。大きな樹木に3人が入れる小部屋を作った後は、夕食を済ませて就寝する。森林エリアには雑魚しかいないから、私達は『ムフフ』な時間を楽しむ事にして、周囲を気にせずに楽しんでると……
 
 『ズシィーン』

 突然、大地が揺れる。

「あっ……凄い揺れっ……」
『ハルカ、直ぐに警戒を!この感じはヤツだ!』
「ふぇ?なに?」

 冷静な並列思考セレブロが慌ててるので、私も臭感知スメルサーチを発動されると……ヤツだった。

『気づかれてる?』
『おそらく……直ぐに逃げよう』
「おい、どうしたんだ?」
「このまま逃げるよヤツだ地竜アースドレイクに気づかれたかも知れない!」

 私はその場に散らかった服や装備を〘無限収納〙に収めると、裸のままで高速飛行でその場を離れたの。
 その直後、轟音と共に信じられない波動が森林を吹き飛ばしたの……

『ゴォォォオオオオオ~~!』

「なんだい?あのとんでもない波動は……」
地竜アースドレイクだよ。私が沈黙の森フォレスト オブ サイレンスで1度遭遇してるけど、あれは子供だったのね……」
『2人ともハルカから離れないで、一応は隠密ステルスを発動してるからね』

 3人横並びで出来るだけ遠くへ移動して、地竜アースドレイクから離れたの。

 そして、ひっそりと身を隠して見つからない事を祈った……
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