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第五章 ファミリア編

第4話 未知の領域へ

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 6層目で食材となる鎧蟹アーマークラブの肉片集めたところで、7層目へと上がる。
 水浸しだった6層目から『カラカラ』な砂漠地帯へと様変わりする。

 現れる魔物は、二足歩行の飛べない鳥バトルバード、猛毒の針と斬れ味尖いハサミを持つ毒蠍ヴェノムスコーピオン、そして全身が砂で出来ていて、頭にある核以外は全く攻撃が通らない砂鬼サンドオーガが現れるの。

 パインが作ってくれた黒鉄くろがねの武器と、魔法を纏って戦えるようになった私達にとっては、どの魔物も難敵にはならないの。初見だけ魔物の特性を見極める為に、時間を掛けて倒してるけど、次からは普通の魔物を倒す感じで『サクサク』と倒していく。

「7層目は問題ないね!魔物も3種類だけっぽいから次へ進んで休憩ね」
「あいよ!」
「は~い」

 そして8層目に上がったところで休憩。
 私が〘無限収納〙からテーブルとイスの休憩セットを出して、サンドイッチと紅茶を飲みながらのんびり話をする。

『ここまでの成果はどんな感じ?』

 8層目に着くまでの間も、全ての魔物に触れているので、ここまでの戦果を並列思考セレブロに聞いてみた。

『スキルの獲得はないけど、HP+50と敏捷+30を奪えているよ』
『しかし、〘能力強奪〙は反則スキルだね。今のハルカは、あたいのステータスより上になってるんだからね(笑)』

 全ての魔物に触れるようになって、私のステータスの上昇は凄まじく、今では3人の中で1番高いステータスになっていたの。

『あははっ、転生特典に感謝だよ。でもさ、最初はスライムでめっちゃ苦労したんだよ?幼虫を倒すのだって大変だったもん(笑)』
『あの頃は奇襲で倒してたね。ハルカのサポートで目が回っていたよ』

 1匹の幼虫を倒すのに並列思考セレブロと悪戦苦闘していた事を話してると、アニエラも懐かしそうに話をする。

「初めてハルカに会った時も、そんな感じだったね」
「……あの時はごめんね(汗)」
「トラビスの件は結果的良かったんだよ。あのまま逃げ続けても2人とも死んでたからね。こうして最愛のハルカと一緒に居れるし♪」
「複雑な感じだけどありがとう♪」
「さぁ、休憩は終わりにして気合いを入れるよ。この8層目からは未知の領域だからね!」
「「了解~♪」」

 エリカの一声で休憩を終えて、これから進む未知の領域である8層目の攻略を開始する事としたの。
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