実はスライムって最強なんだよ？初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…

第四章 スライムヴァンピール編

第67話 伯爵との話合い

　私達は屋敷へ招かれて、少し落ち着いた部屋へ案内されて少し驚いた。

　伯爵邸なのでもっと豪華な部屋を想像していたのに、実際はアンティーク調で落ち着いた雰囲気の部屋だったの。私達は伯爵の合図でソファーに座ると『フワッ』とした柔らかさに驚いた。前世でもこんなにも心地良いソファーには座った事がなかった。
　ソファーに座るとメイドさんが入室してきて、目の前のにテーブルに紅茶が出された。メイドがお茶の用意を済ませて部屋を出たタイミングで、伯爵から話し掛けられたの。

「ベス、執事長も外した方が良いのかな？」
「いえ、ラウールなら信頼出来ますので、同室してもらって問題はありません」
「そうか」

　エリカが執事長の同室を認めると、伯爵は執事長へ軽く頷くと、執事長は伯爵の隣に腰を下ろして柔らかな笑顔でエリカに頭を下げたところで、5人による話し合いが始まった。

「ベス、その容姿はどうしたんだ？」

　伯爵は最も気になっていたエリカの容姿の事を聞いてきた。老婆の姿から若返ったんだから当たり前だよね。

「私が暴漢に襲われ生死を彷徨ってる時に、こちらのハルカ様の従者となる事で救われました」
「ふむ、隣の少女の従者となって救われたとして、どうして若い頃のベスに戻っているのか理解が出来ない」

　エリカが私に視線を送ってきたので、おそらく吸血鬼ヴァンピールの事を伝えても良いかの確認だと思ったので、エリカを信頼してるので頷いて返事をした。

「ハルカ様は吸血鬼ヴァンピール族の始祖様なのです。従者となったは私は人ではなく吸血鬼ヴァンピールとなり、その種族特性して全盛期の容姿となりました」

　吸血鬼ヴァンピールと聞いて、伯爵とラウールの表情が厳しくなる。伯爵は落ち着いた口調から早い口調となって聞き返す。

「待ってくれ。吸血鬼ヴァンピールなんて聞いた事がない。その事も含めて説明して欲しい」

　ここからは私が説明する事になったの。

「私が吸血鬼ヴァンパイアの始祖を吸収した事により、新たな種族吸血鬼ヴァンピールの始祖となりました。陽の光の下を移動してきたので吸血鬼ヴァンパイアではない事は理解して頂けるかと思います」

　私の説明で全てを理解しろと言っても無理だろうけど、伯爵と執事長の2人は理解に努めて、少し間を置くと納得してくれた様子になった。

「判ったよ。私が愛した頃のベスに再び逢えた事にも感謝しないとね（笑）」
「私からは1つ質問します。血の渇きはどうなってるのですか？」

　伯爵は若い頃のエリカを愛していたと、カミングアウトした事に驚くと、隣の執事長が吸血鬼ヴァンパイアにある血の渇きの事を聞いてきた。血の渇きによって集落1つが全滅したとか、普通にあったみたいだから気になるよね。

「吸血は必要なのですが、魔物の血でも問題ないので人を襲いませんから安心して下さい」
「判りました」

　エリカの容姿と吸血鬼ヴァンピールの話が落ち着いたところで、伯爵邸を訪れた理由を説明する事にしたの。