実はスライムって最強なんだよ？初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…

第四章 スライムヴァンピール編

第36話 借家を勝手に増築しちゃう（笑）

　私達はパインを連れて家に戻ったの。

「パイン、ここが私達の暮らしてる借家だよ」
「3人でこんな立派な家を借りてるんですか？ハルカさんって凄腕のハンターだったの？」

　パインは目を輝かせながら質問してきた。彼女は鍛冶士として、一流の腕を持つハンターに装備を提供するのが夢だったのかな？

「凄腕かって？少なくてもこのトーレス町じゃ最高のハンターだよ！と言ってもハンター歴は1年も満たないけどね（笑）」
「まぁ、ハンター歴は短いけどさ、実戦経験だけは豊富だからそこそこだと思うよ」
「私、3人に負けない装備を必ず提供します！」
「うん、お願いね♪」

　話が一区切りしたとこで家に入って思った。
　この家は4人で暮らすには狭すぎる……2つある部屋は1つは私とアニエラが、もう1つはエリカが使ってる。もっと大きな借家を借りるべきなのかと思った。

「この家も手狭になったね。大きな借家を借りた方がいいかな？」
「このままで良いだろ？土魔法で地下へ増築すれば部屋は確保できるよ」
「勝手に増築してもいいの？」
「イーゴス商会からこの家を買い取れば好き勝手できるよ」
「買い取るって……そんなお金は無いよ？」
「金になる魔物を討伐すれば直ぐだよ！取り敢えずパインの部屋を地下に増築後して、明日にでも商会の者を呼んで話をするよ！」

　その後は、エリカに言われた通りに土魔法で地下にパインの部屋を作る事にした。

「パインの部屋を作るけど、部屋の大きさの希望はあるかな？」
「希望って……ベッドと机があれば十分です」
「OK！直ぐに作るね♪」

　私は床に手を当てて、下へ降りる階段と10畳くらいの部屋をイメージしてから、土魔法を使って階段と地下室を作った。

「はい、完成したよ♪」
「えぇ～！こんな立派な部屋を数分で……ハルカさんって大魔導師だったんですか？」
「ううん、魔法使いだよ（笑）」

　パインは、私が簡単に部屋を作った事に驚いていた。この世界に転生してからは、土魔法を使って何度も部屋を作ってるので、イメージもすぐに湧いて簡単な作業なんだよね。

「持ってきたベッドと机はどこに置けばいいかな？」
「あっ、はい、こことここでお願いします」
「はい、これでこの部屋はパインのね」
「ありがとうございます♪」

　取り敢えず、パインの部屋は用意出来たので、後はイーゴス商会からこの借家を買い取れるかの相談だね。