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第三章 スライムウィザード編

第32話 進撃する二人

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 私達は戦闘態勢を整えた。

「アニー、壁を解除したら即戦闘になるよ。十分に注意してね!」
「うん、ここからは全開で行くよ!」
「行くよ~GO!」

 私は合図と共に壁を解除する。
 同時に〚複数の風刃マルチ ウインドカッター〛を放った。

「ギャア!」

 何体かのゴブリンに当たったんだけど、致命傷には至らなかったみたい。アニエラが私の魔法攻撃に続いて血剣ブラッドソードで斬り掛かって、2体のゴブリンを倒した。
 この場に居るゴブリンは騎士級ナイトなのかな?先制攻撃でもっと数を減らせると思ったけど甘かったみたい(汗)

 私達の先制攻撃直後に後方のゴブリンが槍を投擲してきた。隙を突いて攻撃を仕掛けてくる様から、確実に騎士級ナイトだと判った。今の私達なら問題無いけど決して油断はしない。

『任せて〚石盾ストーンシールド〛!』

 並列思考セレブロが魔法で防いでくれたので、私は動きを封じる為に〚砂場サンドピット〛を発動させたの。突然足下が緩んだ事でゴブリン達の動きは鈍くなった。

「アニー、今のうち出来るだけ削って!」
「OK!」

 その隙を突いて、アニエラは両手に血剣ブラッドソードを発動させて、瞬く間に全てのゴブリンを斬り裂いて行ったの。満面の笑顔で私の方を見たのでしっかりと褒めてあげる。

「アニー、凄かったよ♪後は下に4体の気配があるだけだよ。1体は将軍級ジェネラルだから油断は禁物ね!」
「万全のアイツジェネラルの強さは判ってるから大丈夫!」

 私達は言葉を交わしてから分岐点を下へ降りて行く、最後の将軍級ジェネラルに注意を払って向かって行くと、並列思考セレブロが突然、〚水壁ウォーターウォール〛を発動したの。
 すると真っ赤な火の玉が飛んできて、水壁に当たって消滅したの。

『〚魔力感知マジカルサーチ〛に切り替えていて正解だったよ。』
「ごめん、魔法の警戒を怠ってた…」
『謝る必要は無いよ。足りない分をカバーするのが僕の役目なんだからね。』
『うん、並列思考セレブロ大好きだよ♪』

 最後の言葉はアニエラに聞こえないように伝えたの。だって恥ずかしいからね(笑)

 魔法攻撃を防いだ後、4体のゴブリンがこちらへ向かって来るのを感じた。

 遂に最終決戦に突入だね!
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