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第三章 スライムウィザード編

第22話 ゴブリン砦攻略

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 あれからも偵察を繰り返して、ゴブリン砦の詳細内容までを把握する事が出来たの。
 藁小屋に住んでるゴブリンの種類まで完璧に網羅する程にね!何度もシミュレーションを繰り返したの。勿論イレギュラーの想定も忘れずにしたので、無事に攻略作戦も決まったの。

「さぁ、後はゴブリン砦を攻め落とすだけ?」
「アニーの言う通りだね。ここまでやったんだから必ず勝てるよ♪」
『僕も負ける要素は無いと思ってるよ。』
「明日の夜中に決行するからね!」
『「OK!」』

 軽く休んでから、拠点からゴブリン砦へ向かって移動する。砦に近付いて来たので〚気配感知センスサーチ〛と〚音感知サウンドサーチ〛で砦内を感知してみる。予想通りで物静かなものだった。

「砦内は予想通りで、ゴブリン達は寝静まってるから作戦決行だよ♪」
「うん、ハルカのタイミングで始めてね!」
「OK!〚複数の火弾マルチ ファイア バレット〛!」

 魔法で藁小屋へ火を放って砦攻略を開始すると、瞬く間に炎が広がって一面が火の海と化した。寝てるところを突然の炎に襲われて、ゴブリン達の悲鳴が響き渡ったの。

『ぎゃあああ~』『あちぃ~』

 何とか藁小屋から脱出するゴブリンがいたけど、私とアニエラで片っ端から斬り伏せて、将軍級ジェネラルが現れるまでにゴブリンの数を減らしていくと、並列思考セレブロから報告を受ける。

『ハルカ!将軍級ジェネラルが動いた!』

 遂に将軍級ジェネラルが動き始めた。まだ雑魚ゴブリンが残ってるけどアニエラに任せる。

「アニー、将軍級ジェネラルが動いたから行ってくる!雑魚ゴブリンは任せるよ!」
「うん、直ぐに処理して合流するね♪」

 言葉を交わしてから将軍級ジェネラルが居る中央へ向かうと、小屋から一回り大きなゴブリンが槍を手にしながら出てきた。
 お互いの存在に気付いて目が合う。

『ゾクッ』

 背筋が寒くなるようなを感じると、将軍級ジェネラルはいきなり槍を振り払って攻撃を仕掛けてきた。

「死ね!」
『ブッウォーン!』

 凄まじい斬撃が飛んでくる。私は魔法で壁を展開して受け止めようとする。

「挨拶が死ねとか物騒過ぎ〚岩壁ロック ウォール〛!」

 壁に斬撃が当たると『ガッゴォン』岩を破砕して、そのまま斬撃が迫ってくる。私は並列思考セレブロを信じて回避する。

『流石ハルカだ〚瞬速フラッシュ〛!』

 私と並列思考セレブロの阿吽の呼吸で、斬撃を躱すと同時に魔法発動させて撃ち込む。

「少しは効いてよ〚風槍ウインド スピア〛!」

 高速回転する風槍ウインド スピア将軍級ジェネラルは盾で受け止められたけど、盾は殆ど原型を留めていなかった。

「お前は本当にスライムなのか?」
「うん、結構強いスライムだよ(笑)」
「俺の城をここまで破壊したんだ、確実に殺してやるからな。」
「そんな事はさせないよ!私とハルカで倒すんだからね♪」

 雑魚ゴブリン処理が終わったアニエラが合流して来た。
 ここからが本当の戦いの始まりだね♪
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