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第三章 スライムウィザード編

第14話 オークの王

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 中層攻略も2人で連携をとるようになってから、上層部寄りで探索するようになったの。

「アニー、11時に強い気配がする。雑魚オーク オーガより強い種族だと思うから注意しながら進むよ。」
「了解。」

 私達は寄り添うように近付く、私の隠密ステルスは周囲2m弱が有効範囲なので、魔物へ近付く時は寄り添う形になるの。徐々に魔物に近付いて行くと『パキッ』アニエラが足元にあった枯れ枝を踏んでしまったの…

「あっ…ゴメン」
『ハルカ、気付かれた!直ぐに来るよ!』
「アニー、魔物が来る。戦闘準備!」

 魔物が凄い速さで近付いて来る。
 戦闘態勢を取って待ち構える、正面から突っ込んで来ると思ったら…大きく跳び上がって上から襲って来たの。並列思考セレブロが魔法で受け止める。

岩盾ロックシールド!』
『ゴガーン!』

 魔物は岩盾ロックシールドを破壊しきれずにその場に止まった。

『クワァーーー!』

 鷲の上半身と獅子の様な下半身の魔物が叫んだ。すぐに鑑定すると【グリフォン】だ。体長は5m程の大きな体に似合わず、凄い速さで襲って来た時点でかなりの強敵だと判った。

「アニー、アイツの足元に〚砂場サンドピット〛をお願い、飛び上がる瞬間に私が攻撃をするから!」
「OK!〚砂場サンドピット〛!」

 グリフォンの足元が砂となって、体勢を崩したところで上に飛び上がる、私はその瞬間を見逃さず〚風刃ウインドカッター〛を片翼に放って、グリフォンの翼を切断したの。

『クェー―ッ!』

 片翼を失ったグリフォンは叫び声と共に砂の上に落下した。地上戦に持ち込んだけど、大きな体をした相手では迂闊に近付けないので、このまま魔法で仕留める事にした。

「アニー、当時に攻撃魔法ね!3…2…1」
「〚石槍ストーンスピア!〛」
「〚岩石砲ロックキャノン〛!」

『グワーッ…』

 2人で放った魔法が直撃して、グリフォンを倒す事が出来たの。奪える能力があったので確認する。

[グリフォン]〚毒耐性〛〚翼〛

 迷わずに〚毒耐性〛を選択する。

『ハルカ、〚毒耐性〛を奪ったよ。』
『翼は直ぐに欲しい物じゃ無いからね(笑)』

「アニー、やったね♪かなりの強敵だけど、2人なら何とかなると判ったよ!」
「あんなに大きな魔物を倒せたね♪でも、気づかれちゃってごめんね(汗)」
「勝てば良いんだよ♪回収したら拠点に戻ろう!」

 2人ならもっと強い魔物にも勝てる。そんな高揚感になりながら拠点へと戻る事にしたの。洞穴の拠点へ近付くと…グリフォンよりも強大と判る気配を感じたの。

『ハルカ、気付いた?何かが拠点を調べてる。あれは絶対に勝てない…取り敢えずここを離れて様子を見よう。』
『うん、あれが上層の魔物かな?』
『オークの王、オークキングだと思うけど、王自ら動いてる事に違和感を感じる。』

 私達は拠点へと戻らずに、感知の範囲ギリギリでオークキングの動向を見守ったの

➖➖➖新たなスキル➖➖➖
〚毒耐性〛毒に対する抵抗力がつく。レベルが上がるにつれて抵抗力が大きくなる。
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