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43 失望
しおりを挟む放課後、いつもならオルと話している時間帯。
目の前でリアラの泣き声がする。
こんなに美しい人間が、泣いているのだから、傍から見たら私が悪者だし彼女はとてもかわいらしく繊細な子となるだろう。愛を十分に受け取っている子。
沢山の人に愛されて。
そして、私の大事なものも人も、奪っていこうとする。
オルに話をしている姿を見た。オルがそれを真剣に聞いているかは別としてとても複雑な気持ちになってしまった。
メアに好きな食べ物を聞いている姿を見た。メアは誰に対しても優しいんだから、話を拒むことはしていなかった。
みんなは私のものではない。分かっているけれど、でも、、、
「お姉様…!!!お姉様から奪ってしまったもの、お姉様には無いものも、すべて、全てッ!!!!!!お返ししますし、渡します!!なので、なので…ぇ、縁は切らないで、、お姉様、!!!」
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「……、貴方に姉などいないのよ、はじめから」
「っ、うっ、」
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「好きで居させてください…お姉様…」
きついことを言っているのもわかる。
でも、砂糖のような甘いところに漬け込まれていたらいつまで経っても成長などしないわ。
お姉様と呼ぶならこうするしかないのよ。
(さて、そろそろ切り替えなければ)
心が鉛のように冷たいのもわかっている。
でも、これでも痛みは人一倍経験しているはずよ。
____ガッシャン!!
「っ、?」
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