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2 多分分かってしまう
しおりを挟む前世と言ったら正しいのだろうか。
多分私は‘今世’との記憶に違いがあまりない。
だが,それでも何かと達観的に感じてしまうところがある。
この世界では14歳から結婚できる。
なので,もう婚約者がいてもおかしくないのだが私にはいない。それは私が変に大人びていて気味悪がられるからだ。
(別にいいけれど…)
結婚願望はないけれど,
好きな人や好きになってくれる人がいたならば,もっと幸せになれたのではないのかとも思うんだ。
生きることに楽しみとか覚えてみたいんだ。でも、私には向いていないのかもしれない。
まだ自分の立場や自分の置かれている現状・そして自分が何者なのかすらも分かっていない。
「リアナ・セレン…ね、」
セレン家は有名なドレス屋だ。
いろんな貴族が存在するこの世の中ではこの国一人気と言っても過言ではないほどデザイン性に優れている。
それは知っているんだ。それは。
でも,何故私がリアナ・セレンなのだろうか。
何故…?
普通だったらこんなこと考えないのかもしれないが…。
私にとっては仕方がないことにも思える。
少しずつ紐解かれるように
これまでのことを考える
達観的に__
他人事のように_
彼と会うと何かを感じるように_
「はっ、、、、」
何かがフラッシュバックした。
誰かの後ろ姿。
誰かが必死に俺を止める姿。
…俺?
そして、、、リアナ?
ああ,なんとなく分かってしまった。
前世の私は
シア・バレンタイン
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