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初恋3

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今日は一週間ぶりにデートだった。

「楽しかったね。遊園地なんて高校のとき行った以来だよー。もう6年ぶり!」

奈津美が言うと、守も同意する。

「俺も!でもジェットコースターってようね。昔よりきつく感じた。」

「ほんとだね。年取ったのかもね。」

「これからどーする?」

「帰るには早いよね?」

「ごはん食べて帰ろうか?」

守が言った。

また、ご飯食べて帰るんだね。

もっと先に進んでもいいのにな。

でもそれでもいいや。

「うん。」

遊園地をでて道路を挟んで目の前の近くのレストランに向かおうとしていた。

横断歩道の前で青信号になるのを待っていた。

突然、バイクが前を横切った。

それに驚いた奈津美。

「う……」と胸を押さえて倒れてしまった。

「奈津美ちゃん!」

「大丈夫ですか?!」とバイクの男が駆け寄る。

「私医師です。」といいバイクの男が脈をとる。
「脈はありますね。けど、心臓が……心臓マッサージします。あなた彼氏ですか?」
「はい。」

「私の心臓マッサージのあとに人口呼吸をやってください。」

「えっっ」

「はやくしないと命に関わります。いいんですか?!」

覚悟を決めた。

このまま奈津美と離れてしまうのは嫌だ。

「わかりました!」

守は恵の口に息を吹き込んだ。

何度も。

何分くらいたったのか、おそらく1分もたってない。しかし守にとってはとても長い1分だった。

奈津美は目を覚ました。

「奈津美ちゃん、、大丈夫?!」

泣きそうになっている守が奈津美に抱きついた。

「ま、守くん、私どうしたの?」

「もともと心臓が弱いのかな?私のバイクに驚いたのかな?でももう脈も正常だし心臓も大丈夫だよ。何の心配もいらないよ。彼氏が人口呼吸をしてくれて助かったね。じゃあ私はこれで」
バイクの男は去っていった。

「びっくりしたよ。急に倒れて。どうもない?」守が心配そうに聞く。

「うん。」そんなことがあったとは思えないくらい爽やかな気持ちなんだけど、、。

「あの人が心臓マッサージしてくれて、僕が人口呼吸をしたんだ。」守が言う。

「守くんが?」びっくりして守を見ながら唇を押さえた。

「あ、ごめんね。嫌だった?」心配そうな守。

「ううん。ありがとう。ただ……」

「ただ?」

「起きてるときにしてもらいたかったなってちょっと思った。」奈津美が恥ずかしそうに言った。

「うん。キスしていい?」

奈津美はうんと頷いた。

守はそっと奈津美の唇にキスしたのだ。





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