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第2部 同棲編
132 おっさん登場
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心がカフェに帰るともう日は暮れて時間も7時がまわっていた。
「ただいま。」
二階にあがって家の玄関に入るといい匂いがする。
「おかえりなさい。」
美月の大きな声がキッチンからする 。
「この匂いはカレーだね!」
心がそういいながらリビングに行くと美月が「うん。」と言う。
「最近食べてなかったから食べたいなって思って。心さんお風呂入ってくれば?」
「うん。ありがとう。」
ネクタイを緩めて荷物をおきに部屋へ行きながら言う。
「あ、そういえば、昼休み、下柳さんと早苗ちゃんのお見舞い行ってきた。土曜日からスターフィールドカフェに復帰してくれるって言ってたよ。」
「ほんとに?」
美月は作っていたサラダの手をとめる。
「うん。何があったかは聞かなかったけどね……もう詮索する必要もないかなと思って。……帰って来てくれるならもうそれでいいよね?」
「うん。川畑さんが日曜日に行ってくれたのも良かったのかもね。ほんと良かった。」
美月はこれで心配事が1つ解決してるんるん気分でまたサラダに取りかかる。
心は美月に疑惑を持たせることなく早苗が復帰できそうで安心したのだった。
早苗にとってもそのほうが都合がいいだろう。
心は、もうこれ以上誰にも傷ついてほしくはなかった。
~~~~~~~~~~
「まさか、早苗ちゃんが薬飲んで倒れるなんてねえ。」お酒を片手に呟く山上。
「ほんとよ。やっぱりあの子はだめ。全然使えない。」
はあー、とバーのテーブルに頭を伏せて大きくため息をつくのは結だった。あれから2日たつが早苗の消息はわからなかった。
家の電気もついてないし、どこの病院に行ったのか。
「うまくいくと思ったのになあ。」と山上が言う。
「本当によ。全く、、。てかさ、あのおっさんが早苗を連れて病院に行ったけどさ、なんなの?あのおっさん。」
「単に親切心じゃない?よく飲みにきてくれるし、その後どうなったかまた聞いてみないとね。」
「どうなったかって?」
「いや、ほら。ここで薬飲んで倒れたわけじゃん。命があぶなかったりしたら刑事事件とかになるんじゃないの?」
「まさか。向こうが勝手に飲んだわけじゃん。こっちが飲めって言ったわけじゃないし。」
「そりゃそうだけどさ。うちの店であんなことあったわけだし後味悪いじゃん。」
「関係ないわよ。なんか聞かれても知らないって言うし。」
「俺もそのつもりだけどさー。あのおっさんが聞こえてたかどうかだよね。」
「全く聞こえてないと思うよ。久のシェーカー振る音すごかったし。」
「だといいんだけどねえ。」
カラン
「いらっしゃいませ。」
お客がやってきた。
店は静かになる。
若い男とその‘’おっさん‘’だった。
「どうも。」
と言い、二人はカウンターの奥に座る。
「何でもいいです。ロックで2つ。」
おっさんが注文をする。
「はい。」
山上がお酒をグラスに注いだ。
「ただいま。」
二階にあがって家の玄関に入るといい匂いがする。
「おかえりなさい。」
美月の大きな声がキッチンからする 。
「この匂いはカレーだね!」
心がそういいながらリビングに行くと美月が「うん。」と言う。
「最近食べてなかったから食べたいなって思って。心さんお風呂入ってくれば?」
「うん。ありがとう。」
ネクタイを緩めて荷物をおきに部屋へ行きながら言う。
「あ、そういえば、昼休み、下柳さんと早苗ちゃんのお見舞い行ってきた。土曜日からスターフィールドカフェに復帰してくれるって言ってたよ。」
「ほんとに?」
美月は作っていたサラダの手をとめる。
「うん。何があったかは聞かなかったけどね……もう詮索する必要もないかなと思って。……帰って来てくれるならもうそれでいいよね?」
「うん。川畑さんが日曜日に行ってくれたのも良かったのかもね。ほんと良かった。」
美月はこれで心配事が1つ解決してるんるん気分でまたサラダに取りかかる。
心は美月に疑惑を持たせることなく早苗が復帰できそうで安心したのだった。
早苗にとってもそのほうが都合がいいだろう。
心は、もうこれ以上誰にも傷ついてほしくはなかった。
~~~~~~~~~~
「まさか、早苗ちゃんが薬飲んで倒れるなんてねえ。」お酒を片手に呟く山上。
「ほんとよ。やっぱりあの子はだめ。全然使えない。」
はあー、とバーのテーブルに頭を伏せて大きくため息をつくのは結だった。あれから2日たつが早苗の消息はわからなかった。
家の電気もついてないし、どこの病院に行ったのか。
「うまくいくと思ったのになあ。」と山上が言う。
「本当によ。全く、、。てかさ、あのおっさんが早苗を連れて病院に行ったけどさ、なんなの?あのおっさん。」
「単に親切心じゃない?よく飲みにきてくれるし、その後どうなったかまた聞いてみないとね。」
「どうなったかって?」
「いや、ほら。ここで薬飲んで倒れたわけじゃん。命があぶなかったりしたら刑事事件とかになるんじゃないの?」
「まさか。向こうが勝手に飲んだわけじゃん。こっちが飲めって言ったわけじゃないし。」
「そりゃそうだけどさ。うちの店であんなことあったわけだし後味悪いじゃん。」
「関係ないわよ。なんか聞かれても知らないって言うし。」
「俺もそのつもりだけどさー。あのおっさんが聞こえてたかどうかだよね。」
「全く聞こえてないと思うよ。久のシェーカー振る音すごかったし。」
「だといいんだけどねえ。」
カラン
「いらっしゃいませ。」
お客がやってきた。
店は静かになる。
若い男とその‘’おっさん‘’だった。
「どうも。」
と言い、二人はカウンターの奥に座る。
「何でもいいです。ロックで2つ。」
おっさんが注文をする。
「はい。」
山上がお酒をグラスに注いだ。
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