上 下
80 / 237
第2部 同棲編

27 不思議な出来事

しおりを挟む
デパートでデートしたあと、そのまま心のマンションで車を変えて、美月の自宅に2人で帰った。

鍵をあけようとすると鍵があいていた。

カラカラ

「あれ、お父さん?」

「おう。おかえり。」

「隼人さん、羊羹作ってたの?珍しいね。」と心。

「うん。残りが少なくてな。」


「どうしたの?休みの日に?」と美月。

父は休みの日は工場に入ることはあまりなかった。

「ああ、ネットで注文が入ったから発送しようと思って。だけどよお。羊羹、在庫が少なくてな。終わったあとチェックしたと思うんだけど。冷蔵庫に在庫が10をきってたんだ。」

「えー?」

美月が驚いて言った。

「私、確認したけど20ずつあったはず。」

「だよなあ。変だよな。とりあえずまたつくったから大丈夫。」


「うん。ありがとう。また気をつけて確認しないとね。」

不思議なことがあるものだ。

美月は確認したはずだが、数え間違ったのだろうか。

先に2階に上がって行っていた心にいう。

「羊羹が減ってたんだって。変じゃない?数えたのに。」

「おかしいね。最後のお客さんのあとに数えたの?」

「ううん。その前だけど。」

「テイクアウトもあった?」

「うん。」

「そこで変わったんじゃない?」

「そうなのかなあ?」

「また気をつけて確認すれば大丈夫。」

心はそういうが釈然としない美月だった。


「あ、そうそう。京都の宿ここでいい?」

「うわあ。素敵。」


心がインターネットで調べてくれた宿を2人で見た。

雰囲気のいい玄関、庭があり、いかにも京都らしいお宿だ。

各部屋から紅葉の美しい中庭も見える。

かけ流しの温泉もあり、駅からも近い。

「ここでいいかな?」

「うん。ありがとう。でもすごく高そうな雰囲気だね。」

「野暮なこと言わないでよ。それくらい私も稼いでるから大丈夫。」

「う、うん。」

心は信じられないくらい美月を甘やかすから美月はありがたいけど、ほんとにいいのかなと心配してしまうのだ。

「じゃあ日にちどうしようか?」

「心さんの休みにあわせていいよ。」

「ありがたいけど、私が火、水と休みをとろうかなって思ってるところ。」

「え、いいの?」

「さすがに土日どっちも休むのはね、カフェとしてどうかなって気がするわ。」

「ありがとう。」

「私も行きたかったし、お、空いてるわ。うん。じゃあ2週間後の火曜日水曜日ね。予約しました!」

ネットで心が予約してくれて、一年記念日旅行の宿が決まった。

「せっかくだし、新幹線で行こうか?」

「いい時間があれば。」

「うん。空いてるわ。行きも帰りも予約しとくね。」

便利な世の中だ。さっとネットで決まった。

「あとは中身だね。美月も行きたいところがあったら言ってね。」

「うん。八ツ橋大好き!」

さっきの羊羹のことはすっかり忘れて頭の中は京都のことでいっぱいになる美月だった。









しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

恋人の水着は想像以上に刺激的だった

ヘロディア
恋愛
プールにデートに行くことになった主人公と恋人。 恋人の水着が刺激的すぎた主人公は…

あなたの子ですが、内緒で育てます

椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」  突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。  夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。  私は強くなることを決意する。 「この子は私が育てます!」  お腹にいる子供は王の子。  王の子だけが不思議な力を持つ。  私は育った子供を連れて王宮へ戻る。  ――そして、私を追い出したことを後悔してください。 ※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ ※他サイト様でも掲載しております。 ※hotランキング1位&エールありがとうございます!

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

私の夫を奪ったクソ幼馴染は御曹司の夫が親から勘当されたことを知りません。

春木ハル
恋愛
私と夫は最近関係が冷めきってしまっていました。そんなタイミングで、私のクソ幼馴染が夫と結婚すると私に報告してきました。夫は御曹司なのですが、私生活の悪さから夫は両親から勘当されたのです。勘当されたことを知らない幼馴染はお金目当てで夫にすり寄っているのですが、そこを使って上手く仕返しします…。 にちゃんねる風創作小説をお楽しみください。

ロリっ子がおじさんに種付けされる話

オニオン太郎
大衆娯楽
なろうにも投稿した奴です

処理中です...