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第2部 同棲編

15 記念日 2

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心はもうすぐ1年記念日ってことはもちろんしっかり覚えていた。

美月にもうすぐ何の日かわかると聞かれてピンときていた。

うふふ。可愛いこときいてくるわね。
そんなの忘れる分けないじゃない。

と心の中では思っていたのだが、そのままもちろんと言ってしまって「お祝いしよう」の流れになりそうなのもなんとなく嫌だったのだ。

心の中ではもちろん何かをしたいというのはあるのだが、それがまだはっきりと決まってはいなかった。

美月が喜ぶことが良いわよねえ。

美月が喜ぶこと、、あれやこれやいろいろ思い付くけど、特別な何かと言うとやっぱりあれかなあ?

確か美月は旅行に行きたかったような。

鳥山と優紀ちゃんが北海道に行った時にお土産をもらったときにとても行きたそうにしていたよねえ。確か。

私が休みがとれないと思って遠慮してるんだろうけど。

2週間後の1年記念日にあわせて旅行に行けたら喜ぶんじゃない?と密かに考えていたのだ。

あとは場所よねえ。

北海道じゃ移動で終わるわね。

近場とまではいかないけど、できれば一泊2日で行けそうなところで、記念になるような旅行がいいわねえ。

箱根、、熱海、、。ちょっと頑張って京都とか?

京都は見所も多いしね。

うん。いいかも!

京都の温泉宿を探して予約しよう!

かくして、1年記念日に京都旅行へ行くことにしたのだった!


~~~~~~~~~

「おはよう。」

美月が起きて寝室からでてくると、心は着替えて新聞を読んでいた。時計は6時半を指している。

「心さん、何時におきたの?」

「6時かな。」
ほんとは5時だ。
アプリのことが気になって起きてしまった。

「はやいねー。 」

「うん。あ、ごはんできてるけど、顔洗ってきたら?ついでに寝癖もなおしたいからくしも持ってきて。」

「うん。」

ほんと、笑いたくなる。毎日同じところがはねてるわ。

美月が顔を洗ってくしをもってきた。

心は美月の髪をすいてきれいにするのもお手のものだって。

「どうしてそんなに何でもできちゃうんだろうね?」

「さあ。生まれついてのものだからどうしようもないわね。」

心の用意してくれたごはんを食べてゆっくり時間を過ごした。

お店に出るのは8時くらいにしている。

隼人が8時過ぎに出てくるのでそれに合わせているのだ。

「ねぇ、美月。前に福岡行った時に言ったこと覚えてる?」

「えーと、なんだっけ?」

「また、旅行行きたいって言ってなかった?」

「言ってた!」

「行こっか?記念日旅行。」

「ほんとに?」

「うん。」

「やったあー!!!」

美月は喜んで心の首に抱きついたのだった。
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