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第1部 オカマと思っていたらその男はバイだった。
先生のプライベート!
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「じゃあ武田くんを送っていくからもう帰るね。ゆっくりしてね。」心が武田と店をでる。
「うん。ありがとう。武田くん明日も宜しく。主に平日お願いするね。」
「はい。宜しくお願いします。」
いつもならキスくらいするところだが、武田もいるし、そういうわけにもいかない。そのまま二人は帰って行った。
さあ、片付けも終わったし、ゆっくりしようかなあと背伸びした。
ぐううとお腹がなった。
そういえば今日は忙しくてみんなには交代でお昼を食べてもらったが自分は食べていなかったのを思い出す美月だった。
「スターフィールドカフェっていいお店ですね。」
助手席の武田がいう。
「うん。色々こだわりが凝縮されてるからね。」
「先生って私生活全く見せてくれないから意外でした。まさかカフェを手伝ってるなんて。」
「私もいつの間にかこうなってて自分でも意外だよ。」
「今度休みの日、田中さんを誘ってきてもいいですか?」
「田中さん?」
ツールフリーの会社説明会で待ち合わせに5分遅れた女子学生だ。道に迷ってしまって遅れたと言っていたが、遅刻は遅刻だから仕方なかった。
受からなかったのには何かほかに理由があったと思いたいが。
「はい。田中さん、ツールフリーだめだったから落ち込んでるみたいで、田中さんもジャズ好きだって言ってたから」
「そう。いいと思うよ。今年は厳しかったね。武田君と前原君の2人だけだった。」
「はい。年々厳しくなっていきますね。大学でてなくてもすごい技術をもってる人たくさんいますし。」
「そうだね。田中さんはほんとに残念だった。」
「実は僕、田中さんのことをずっと好きで。同じ地方組だし。」
ええ、それ私に言っちゃっていいことなの?
「そうなんだ。」
「卒業までには言おうとは思うんです。」
「ふーん。それでスターフィールドカフェに誘ってもっと距離を詰めたいってこと?」
「そーゆーところです。先生の手伝ってるところなので誘っていいのかなと思ったんですが、たぶん気にいると思って。」
「ふーん。単に手伝ってるだけだから、働いてるわけじゃないし。知られたところでどうってこと無いと思うけど。私がいても気にすることは無いよ。ま、がんばって。」
私と美月には関係ないことだわ。武田君と田中さんがどうなろうとも。なぜそんなことを私に言ってくるのかはわからないけど。
「でも先生って美月さんと付き合ってるんじゃないですか?」
武田が申し訳なさそうに尋ねた。
「はあ?なんで?」
「美月さん、かわいいし、先生がすごく美月さんの世話を焼いてたように見えたんですけど。」
なかなかするどいわね。
「、、、。君と田中さんのことは私が知りたかったことでもないし、私のことを君が知ることもないと思うけど。」
「あ、そうですね。すいません。美月さんほっておけないタイプですもんね。」
こんなガキにまでそう思われる美月って、、、。やっぱり目の届くところにいてもらいたいわ。心の心中は内心穏やかではない。
「うん。まあ、そうだね。」
「そのうち行くと思います。」
心は自分に関係ある人であっても人の恋路に入っていくことは絶対無い。
それはそれ。これはこれ。
目の前にあることを信じる人間だった。
美月と心がつきあってると武田や田中に知れたところでそれが何かの弊害になることはない。
「どうぞ。ご自由に。あ、そこでいいかな?」
「はい。」
「じゃあ明日から宜しく。」
「はい。僕、もう授業火曜日と水曜日だけだったからちょうどよかったです。火曜日と水曜日がカフェの定休日って聞いたんで。」
車を大学の近くで停めた。
「ありがとうございました。先生が手伝ってるときに田中さんと来ちゃったらすみません!」
武田が頭をさげた。
「別に気にしないでいいよ。じゃあ。」
まさか武田を誘ったことで、思わぬことがおこるとは心も予想だにしていなかった。
「うん。ありがとう。武田くん明日も宜しく。主に平日お願いするね。」
「はい。宜しくお願いします。」
いつもならキスくらいするところだが、武田もいるし、そういうわけにもいかない。そのまま二人は帰って行った。
さあ、片付けも終わったし、ゆっくりしようかなあと背伸びした。
ぐううとお腹がなった。
そういえば今日は忙しくてみんなには交代でお昼を食べてもらったが自分は食べていなかったのを思い出す美月だった。
「スターフィールドカフェっていいお店ですね。」
助手席の武田がいう。
「うん。色々こだわりが凝縮されてるからね。」
「先生って私生活全く見せてくれないから意外でした。まさかカフェを手伝ってるなんて。」
「私もいつの間にかこうなってて自分でも意外だよ。」
「今度休みの日、田中さんを誘ってきてもいいですか?」
「田中さん?」
ツールフリーの会社説明会で待ち合わせに5分遅れた女子学生だ。道に迷ってしまって遅れたと言っていたが、遅刻は遅刻だから仕方なかった。
受からなかったのには何かほかに理由があったと思いたいが。
「はい。田中さん、ツールフリーだめだったから落ち込んでるみたいで、田中さんもジャズ好きだって言ってたから」
「そう。いいと思うよ。今年は厳しかったね。武田君と前原君の2人だけだった。」
「はい。年々厳しくなっていきますね。大学でてなくてもすごい技術をもってる人たくさんいますし。」
「そうだね。田中さんはほんとに残念だった。」
「実は僕、田中さんのことをずっと好きで。同じ地方組だし。」
ええ、それ私に言っちゃっていいことなの?
「そうなんだ。」
「卒業までには言おうとは思うんです。」
「ふーん。それでスターフィールドカフェに誘ってもっと距離を詰めたいってこと?」
「そーゆーところです。先生の手伝ってるところなので誘っていいのかなと思ったんですが、たぶん気にいると思って。」
「ふーん。単に手伝ってるだけだから、働いてるわけじゃないし。知られたところでどうってこと無いと思うけど。私がいても気にすることは無いよ。ま、がんばって。」
私と美月には関係ないことだわ。武田君と田中さんがどうなろうとも。なぜそんなことを私に言ってくるのかはわからないけど。
「でも先生って美月さんと付き合ってるんじゃないですか?」
武田が申し訳なさそうに尋ねた。
「はあ?なんで?」
「美月さん、かわいいし、先生がすごく美月さんの世話を焼いてたように見えたんですけど。」
なかなかするどいわね。
「、、、。君と田中さんのことは私が知りたかったことでもないし、私のことを君が知ることもないと思うけど。」
「あ、そうですね。すいません。美月さんほっておけないタイプですもんね。」
こんなガキにまでそう思われる美月って、、、。やっぱり目の届くところにいてもらいたいわ。心の心中は内心穏やかではない。
「うん。まあ、そうだね。」
「そのうち行くと思います。」
心は自分に関係ある人であっても人の恋路に入っていくことは絶対無い。
それはそれ。これはこれ。
目の前にあることを信じる人間だった。
美月と心がつきあってると武田や田中に知れたところでそれが何かの弊害になることはない。
「どうぞ。ご自由に。あ、そこでいいかな?」
「はい。」
「じゃあ明日から宜しく。」
「はい。僕、もう授業火曜日と水曜日だけだったからちょうどよかったです。火曜日と水曜日がカフェの定休日って聞いたんで。」
車を大学の近くで停めた。
「ありがとうございました。先生が手伝ってるときに田中さんと来ちゃったらすみません!」
武田が頭をさげた。
「別に気にしないでいいよ。じゃあ。」
まさか武田を誘ったことで、思わぬことがおこるとは心も予想だにしていなかった。
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