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カンカンに照り付ける太陽。
足元から立ち上る湿気と熱気。
蜃気楼のように景色が歪み、今の気温の高さを実感する。
「いやあ、久しぶりの太陽だなあ」
「さすがに暑いなあ……引きこもりにはキツいわ」
七月頭に梅雨明けの宣言が出され、予報の通り快晴の天気。
予想気温は三十度にもなるらしく、朝からその気配を感じさせる照り付けだった。
「匠さん、お久しぶりですね」
とは空から降りてきた天狗ちゃんだ。
確かに匠はもう三週間程はここに来ていなかったかもしれない。
「悪いな、全然来てなくて」
「いえいえ、匠さんもやる事があると聞いてますから」
荒っぽい言い方だが、匠はぽりぽりと頬を掻いて天狗ちゃんには目を合わせない。
こういう仕草をしている時は、本当に反省している時だったりする。
それが分かっているのかいないのか、天狗ちゃんはにこやかに返し、羽根を広げて伸びをする。
「さて、私はもう少し見回りに行ってきます。雨のせいで困った事が出てそうですし」
「山の主も大変だな」
「いえいえ、これもお役目ですので! 終わったらまた来ますから」
「はいよ、行ってらっしゃい」
「行ってきます!」
静電気が爆ぜるような音と羽音を立て、黒翼の少女が再び飛び立つ。
「なんか、あんパンと産みの親の会話みたいだな」
「それはメタ過ぎるからやめてくれ。俺も”パトロール”って単語がグルグルしてんだ」
お互い苦笑しつつ、辺りの様子を確認する。
降りしきる雨を吸い、片付けた泥の地面はぬかるんでクタクタになっている。
それでも緑が各所に点在しており、新しい生命が芽吹いているのが分かり微笑ましい気持ちになる。
「さて、今日はどうする? オーナーさん」
「来週から内田建設さんが来てくれて整地と測量やってくれるから、とりあえず片付けと今後の構想をお前と話そうと思ってて」
「ほう?」
整地が終わればようやく開拓の第一段階が終了となる。今は凹凸の激しい地形だが、これをなるべく平らにしてもらえるようお願いしていた。
ここから先はキャンプ場として形を整え、設備を設置していく段階に入る。
匠とは現地を歩きながらその相談をしたいと思っていた。
「俺が前書いた予定図見ながら話したいなと」
「了解。思ったより一ヘクタールって狭い感じだしなあ……」
匠の言う通り、切り開いた土地は周囲の木々によって阻まれているせいもあってか、思ったよりも狭く見える。
現状、南北に長い我が敷地の中央部分付近がぽっかりと穴が開いたように切り拓かれている。
西側の入り口と駐車場、南端にはたまもちゃん事件でボロボロになった広場と、唯一無事だった大木のエリアがあり、そこから北へ伸びるように伐採を行った。
実の所面積で言うと、切り拓いた三倍近い山林が残っているのだが、この部分まで開拓を進めるかも相談したい部分だ。
「とりあえず合羽の下と長靴履くか。あーあ、今日は暑くなるぞ」
「おう、飲み物結構積んでるから、適度に飲みながらやろう」
睨むように空を見上げる匠を横目に、軽トラに積んだ道具を下していく。
汗を流しながら久しぶりの山仕事をするが、足元のぬかるみが酷く進みが芳しくない。
滑ったり足が抜けなくなって転びそうになるのも一再ではなく、その度に舌打ちしながら体勢を整える事に労力を割かなければいけない。
「こりゃ、壬生さん呼べるのもちょっと先になりそうだな。ほら、麦茶」
「ありがと。せめて足場に草が生え揃ってくれないと厳しいかもな。整地したらまた下が柔らかくなるだろうし」
土木に関する知識が乏しく、水分を含んだ土がこれ程厄介だとは思いもしなかった。
「まあ、掘り返した時に粘土の層出しちまったのが原因だけどな。久しぶりだな匠」
「お、大五郎のおっさん久しぶり」
木陰で休憩をしているといつものの野太い声が降ってきた。
「今日は木は切らなくていいのか?」
「ああ、伐採はちょっと待って。それよりも切り出した廃材が問題なんだよね」
「狐に随分荒らされたしなあ。チェーンソーがあれば軽く細かくしとくぞ?」
「ホント? やってくれるならマジで助かる」
「まあ、チェーンソーと同じく俺にも燃料を入れてくれりゃやってやらんでもない」
「燃費クソ悪いな」
三人で低い声で笑い合う。
たまもちゃんの事件からおっさんは随分と気が立っていて、特にあの鎌鼬に会った事が決定的だったようだ。
しばらくおっさんはあの怒り狂ったような形相のまま戻らず、俺達の前からも姿を消していた。
因みにおっさんに巻き付き押さえつけた布。天狗ちゃんの師匠が作ったものらしく、鎌鼬の近くに必ず存在し、鎌鼬に殺意を向けた者に巻き付き一定の時間押さえつける呪いが掛かっているらしい。
最初はそんなにあの鎌鼬を守りたいのか? と疑問だったが逆で、鎌鼬がその相手を殺してしまわないように、敵対者を引き留める役割らしい。
たまもちゃんと鎌鼬が対した時に止めに入らなかったのは、あの時既に敵意ではなく怯えていたからだったと、天狗ちゃんから聞かされている。
おっさんもしばらくの時間を置いて頭が冷えたらしく、すっかり元通りの豪放で酒にがめつい、いつものおっさんに戻ってくれていた。
「まあ、整地の話もあるからそれが終わったら頼むよ。新しい仲間も増えたんだ。また宴会やろうぜ」
「お前さんが来てから人間も妖怪もどんどん増えるようになったなあ」
「悪い、迷惑か?」
「いんや。減る一方だったこの百年を思うと不思議に思えてな。まだ半年も経ってねえのに賑やかになったもんだ」
答えながら勝手にクーラーボックスを開き、中身を見て「チッ、酒はねえか」と舌打ちしこちらに背を向ける。
「また来週……いや、再来週辺りから頼むよ」
「おう、酒持って来いよな。そんじゃなきゃ俺は用はねえんだ」
熊のような巨体を揺すり茂みの中へ消えていく。
いつも思うのだがあの体でよく藪の中入れるよな。
「全部元通り……って訳にもいかねえか。おっさん、何かピリピリしてるよな」
匠の呟きに無言で頷き、手にした麦茶を喉に流し込む。
やはり因縁の相手の封印が解けて復活してしまった事が引っかかっているのだろう。
それに、俺の甘過ぎる考えや判断も気に食わないのかもしれない。
結果的に何とか状況は収まっているものの、何度も命の危険に身を晒したり、妖怪達の意見に反抗したりと心象が良くない事は自覚している。
でも、だからと言ってそれが全てだとは思いたくない。たまもちゃんを助けられたのは、俺の中の小さな誇りの一つだ。
足元から立ち上る湿気と熱気。
蜃気楼のように景色が歪み、今の気温の高さを実感する。
「いやあ、久しぶりの太陽だなあ」
「さすがに暑いなあ……引きこもりにはキツいわ」
七月頭に梅雨明けの宣言が出され、予報の通り快晴の天気。
予想気温は三十度にもなるらしく、朝からその気配を感じさせる照り付けだった。
「匠さん、お久しぶりですね」
とは空から降りてきた天狗ちゃんだ。
確かに匠はもう三週間程はここに来ていなかったかもしれない。
「悪いな、全然来てなくて」
「いえいえ、匠さんもやる事があると聞いてますから」
荒っぽい言い方だが、匠はぽりぽりと頬を掻いて天狗ちゃんには目を合わせない。
こういう仕草をしている時は、本当に反省している時だったりする。
それが分かっているのかいないのか、天狗ちゃんはにこやかに返し、羽根を広げて伸びをする。
「さて、私はもう少し見回りに行ってきます。雨のせいで困った事が出てそうですし」
「山の主も大変だな」
「いえいえ、これもお役目ですので! 終わったらまた来ますから」
「はいよ、行ってらっしゃい」
「行ってきます!」
静電気が爆ぜるような音と羽音を立て、黒翼の少女が再び飛び立つ。
「なんか、あんパンと産みの親の会話みたいだな」
「それはメタ過ぎるからやめてくれ。俺も”パトロール”って単語がグルグルしてんだ」
お互い苦笑しつつ、辺りの様子を確認する。
降りしきる雨を吸い、片付けた泥の地面はぬかるんでクタクタになっている。
それでも緑が各所に点在しており、新しい生命が芽吹いているのが分かり微笑ましい気持ちになる。
「さて、今日はどうする? オーナーさん」
「来週から内田建設さんが来てくれて整地と測量やってくれるから、とりあえず片付けと今後の構想をお前と話そうと思ってて」
「ほう?」
整地が終わればようやく開拓の第一段階が終了となる。今は凹凸の激しい地形だが、これをなるべく平らにしてもらえるようお願いしていた。
ここから先はキャンプ場として形を整え、設備を設置していく段階に入る。
匠とは現地を歩きながらその相談をしたいと思っていた。
「俺が前書いた予定図見ながら話したいなと」
「了解。思ったより一ヘクタールって狭い感じだしなあ……」
匠の言う通り、切り開いた土地は周囲の木々によって阻まれているせいもあってか、思ったよりも狭く見える。
現状、南北に長い我が敷地の中央部分付近がぽっかりと穴が開いたように切り拓かれている。
西側の入り口と駐車場、南端にはたまもちゃん事件でボロボロになった広場と、唯一無事だった大木のエリアがあり、そこから北へ伸びるように伐採を行った。
実の所面積で言うと、切り拓いた三倍近い山林が残っているのだが、この部分まで開拓を進めるかも相談したい部分だ。
「とりあえず合羽の下と長靴履くか。あーあ、今日は暑くなるぞ」
「おう、飲み物結構積んでるから、適度に飲みながらやろう」
睨むように空を見上げる匠を横目に、軽トラに積んだ道具を下していく。
汗を流しながら久しぶりの山仕事をするが、足元のぬかるみが酷く進みが芳しくない。
滑ったり足が抜けなくなって転びそうになるのも一再ではなく、その度に舌打ちしながら体勢を整える事に労力を割かなければいけない。
「こりゃ、壬生さん呼べるのもちょっと先になりそうだな。ほら、麦茶」
「ありがと。せめて足場に草が生え揃ってくれないと厳しいかもな。整地したらまた下が柔らかくなるだろうし」
土木に関する知識が乏しく、水分を含んだ土がこれ程厄介だとは思いもしなかった。
「まあ、掘り返した時に粘土の層出しちまったのが原因だけどな。久しぶりだな匠」
「お、大五郎のおっさん久しぶり」
木陰で休憩をしているといつものの野太い声が降ってきた。
「今日は木は切らなくていいのか?」
「ああ、伐採はちょっと待って。それよりも切り出した廃材が問題なんだよね」
「狐に随分荒らされたしなあ。チェーンソーがあれば軽く細かくしとくぞ?」
「ホント? やってくれるならマジで助かる」
「まあ、チェーンソーと同じく俺にも燃料を入れてくれりゃやってやらんでもない」
「燃費クソ悪いな」
三人で低い声で笑い合う。
たまもちゃんの事件からおっさんは随分と気が立っていて、特にあの鎌鼬に会った事が決定的だったようだ。
しばらくおっさんはあの怒り狂ったような形相のまま戻らず、俺達の前からも姿を消していた。
因みにおっさんに巻き付き押さえつけた布。天狗ちゃんの師匠が作ったものらしく、鎌鼬の近くに必ず存在し、鎌鼬に殺意を向けた者に巻き付き一定の時間押さえつける呪いが掛かっているらしい。
最初はそんなにあの鎌鼬を守りたいのか? と疑問だったが逆で、鎌鼬がその相手を殺してしまわないように、敵対者を引き留める役割らしい。
たまもちゃんと鎌鼬が対した時に止めに入らなかったのは、あの時既に敵意ではなく怯えていたからだったと、天狗ちゃんから聞かされている。
おっさんもしばらくの時間を置いて頭が冷えたらしく、すっかり元通りの豪放で酒にがめつい、いつものおっさんに戻ってくれていた。
「まあ、整地の話もあるからそれが終わったら頼むよ。新しい仲間も増えたんだ。また宴会やろうぜ」
「お前さんが来てから人間も妖怪もどんどん増えるようになったなあ」
「悪い、迷惑か?」
「いんや。減る一方だったこの百年を思うと不思議に思えてな。まだ半年も経ってねえのに賑やかになったもんだ」
答えながら勝手にクーラーボックスを開き、中身を見て「チッ、酒はねえか」と舌打ちしこちらに背を向ける。
「また来週……いや、再来週辺りから頼むよ」
「おう、酒持って来いよな。そんじゃなきゃ俺は用はねえんだ」
熊のような巨体を揺すり茂みの中へ消えていく。
いつも思うのだがあの体でよく藪の中入れるよな。
「全部元通り……って訳にもいかねえか。おっさん、何かピリピリしてるよな」
匠の呟きに無言で頷き、手にした麦茶を喉に流し込む。
やはり因縁の相手の封印が解けて復活してしまった事が引っかかっているのだろう。
それに、俺の甘過ぎる考えや判断も気に食わないのかもしれない。
結果的に何とか状況は収まっているものの、何度も命の危険に身を晒したり、妖怪達の意見に反抗したりと心象が良くない事は自覚している。
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