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さて、やっと静かになった。
ここからは焼き鳥と酒で腹を満たしながら第二陣を焼いていかなければならない。
先程二本目のビールを空けたので、次の酒もついでに取り出す。レモンサワーだ。
鶏肉との相性が一番良いと個人的に思っていたりする。
先に焼いていたのは塩ダレの方だったので、次は甘く味付けした醤油ダレの方だ。こちらはネギまと皮で構成されている。
タレが炭の上に落ちて立てる小気味の良い音と、焦げた醤油の香りが立ち上る。
また狸達が寄ってこないかと心配したが、小三郎の言いつけをしっかり守っているようで鯵の干物を食べきった後解散したようだ。
……あいつら、小三郎に似てかなり真面目なんだよな。親分の性格は子分にも伝わるものらしい。
一匹や二匹ぐらい、俺の隙を伺っていそうなものだが、見た限りでは狸の姿は消えている。
小さく爆ぜる炭の音を楽しみながら、先に焼いた塩ダレ味のもも串を頬張る。
葱と黒コショウの風味と共に、ごま油と塩の味が口の中に広がる。
そして噛みしめると肉汁が溢れ出し、芳醇な鶏肉の味に舌鼓を打った。
一しきり口の中に広がる肉の味を楽しんで飲み下すと、今度はレモンサワーを流し込み喉を鳴らす。
鶏肉の脂とレモンの酸味が本当によく合う。
正直、ビールよりもこういった果実系の酒の方が好きだった。
昔は苦くてビールなど飲めなかった記憶が懐かしい。今でこそビールの旨さも知ったが、やはりサワーやカクテルなどの方が飲みやすかった。
匠の奴はひたすらビールを飲むか、ウイスキーばかりを飲む。曰く色んな酒を飲むのが苦手なようで、日本酒も酔い易いから飲めないのだとか。
前に無理に飲ませて泥酔させた時は吐くわ暴れるわの大騒ぎを起こしたので、匠については自分のペースで好きに飲ませるのが仲間内での密かな決まり事になっていた。
思い出に思考を馳せらせていると、軽快な電子音とポケットからの振動で現実に引き戻される。
慌ててポケットから振動の原因となっている物を取り出すと、眩いバックライトに浮かぶ「藤沢 匠」の文字が目に入った。
まさか頭の中でも覗かれてるのかと苦笑しつつ、通話のアイコンを押し、ついでにスピーカーの状態にする。
「おう、今電話大丈夫か?」
「社畜時代も思ってたけど、掛けてから言うセリフじゃないよな、それ」
「まあな」
スマホのスピーカー特有のややくぐもった音声で、聞き馴染みのある訥々とした声が聞こえてくる。
「今家か?」
「いや、キャンプ中」
「ケッ、いいねえニート様は。悠々自適ですな」
「お前だってフリーになった時似たような感じだったろ」
匠も元は一企業のプログラマーとして働いていたのだ。だが三年程働いて辞めてしまい、以降はフリーで仕事をするようになった。
そこまで高くない賃金で馬車馬のように働かされるのが、つまらなくなったらしい。
フリーになった当初は安い仕事しか取れず、苦労していたが今は軌道に乗ったようで、平均するとサラリーマンだった俺の倍近く稼いでいるらしい。
そんな背景もあって出資のお願いという形でここに連れてきたのだが、共同で事業をする仲間になってくれたのは嬉しい誤算だった。
「俺はしっかり働いてますうー。まあその話は置いといて、今日俺の荷物そっちに送ったからよ、早ければ明後日ぐらいには着く筈だから受領よろしく」
「は? 何でウチなんだよ。物置に使う気か?」
「違う違う。俺もそっち住むんだよ。だから今週末ウチに迎え来れる? ……って、お前の軽トラETC無いんだっけ。じゃあ新幹線で行くかー」
「いやいや話勝手に進めんなって。アパート見つけて住むって話じゃなかったのかよ」
こちらの困惑など無視して独り言のように話を進める匠をどうにか制止しようとする。
ウチに来るなど寝耳に水の話だ。
「そっちの賃貸調べたけどさ、全部東側の地区にしか無いんだよ。そしたら結局通うのに三十分掛かるわけっしょ。だったらお前の家に住んだ方が俺にとっては楽だし良い」
「何勝手に決めてんだよ」
確かに俺の住む西地区にアパートらしい建物は無い。それもそうで、こちら側に働き口などほぼ無いのだから賃貸で住む人間が来る事も無いのだ。
需要が無い場所に供給は生まれないのは必然で、西側でその手の事業をやっている人は皆無だろう。
だからと言って俺の家に住むと勝手に決めて良い訳ではない。
「涼介、お前にとってもメリットのある話だから聞けって。まず、あの家は充分に広いから俺一人ぐらい住んでも問題ないはずだ。そして当然、お前に月毎の賃料も払う。タダで転がり込もうって話じゃない」
「む……」
「それにネット環境無いだろ。その辺りの費用は俺が全部負担して整える。仕事で使うから俺にとって必要なものだからよ。そんで車も買うから、そっちも好きに使って良い。まあ俺にも軽トラは使わせて欲しいけどな。水道光熱費と食費は折半でどうだ」
そこまで言い切ると上機嫌そうに鼻を鳴らすのが電話越しにも分かる。
確かに、提案として俺にデメリットが少ない……いや、無いに等しい話だと言っていいかもしれない。
まず我が家は昔ながらの平屋ながら広く、部屋数も多い。今風に言えば5DKの間取りだ。
ダイニングキッチンに加え二部屋を繋げられる八畳間が二つ、その他に三部屋あり内一つは俺が寝室として使っているが、他は空いているのが実情だ。
なのでその内の一つを使わせても全く支障が無い。
そして収入源の無い俺にとって毎月固定で入る収入というのは、正直喉から手が出る程に欲しい。共同で事業をするとは言え個人の財布は別なのだから、少しでも俺自身の収入が欲しい所だった。
ネットに関しても魅力的で、そちらの費用を持ってくれるのは願ったりかなったりだ。
「……家賃、七万でいいか?」
「馬鹿野郎、なに東京の相場で言ってんだよ。そっちの相場で言うなら一万が妥当だな」
「はあ!? 四万だ」
「一万五千」
「ぐ……三万」
「一万八千で良い所かな」
「……二万五千だ。流石にそれ以下は安過ぎる」
「乗った、二万五千円だな。毎度あり」
「くそっ」
最後の一言が俺の敗北を物語っていた。恐らく三万辺りをボーダーラインに考えていたという事だろう。
「交渉ってのはな、こうやってするもんなんだよ。そんじゃ、今週の日曜に役場までお迎え頼むわ」
「お前の荷物捨ててやる」
「捨ててもいいけど損害賠償を請求させてもらうからよろしく。言っとくけど高い機材もあるからエグい金額になるぞ」
「はあ……負けだ負け。いいよ、そんじゃバス乗ったら連絡してくれ」
「はいよ。じゃあ改めてよろしくな、大家さん」
言うや否やプツリと電話が切れてしまい、スマホが沈黙する。言い合いでは匠に勝った試しが無い。悲しいが、あいつに言いくるめられてばかりだ。
バサリ、と大きな羽音が一つ聞こえたかと思うと、俺からは少し離れた位置に黒翼の少女が降り立ったのが見える。
「香ばしい匂いが上にも届いてました。今日の晩御飯は何ですかー?」
翼を折り畳みながら天狗ちゃんが近づいてくる。鼻孔に届く香りを目一杯楽しむためか、目を閉じて鼻を突き出すようにして歩いている。
「カラスの焼き鳥」
「なっ何て事を!? この……下郎め! 天誅を下します!!」
怒りを全身に漂わせる天狗ちゃんは髪留めと一緒に括りつけてある面を下ろし、両手の人差し指と中指を立てて半身に構える。
すると指先に青白い電撃のようなものが走り始め、それらはすぐに球体状に膨れ上がり天狗ちゃんの顔程の大きさになる。
「ちょっと待って冗談! 冗談だから!!」
「問答無用! 千々になって動物達の糧になりなさい!」
「ニワトリ! ニワトリだって!」
「死に晒せえええええ!!」
天狗ちゃんらしからぬ暴言と共に指先で溜められた雷球が放たれる。
「待って死んじゃう! 死んじゃうから……ぎゃああああ!!」
目の前に迫る本気の殺意と、人間程度であれば間違いないく消し飛ばせるであろう脅威の塊が眼前に迫り、この二十八年で最大音量の絶叫が無人の野山に響き渡った。
ここからは焼き鳥と酒で腹を満たしながら第二陣を焼いていかなければならない。
先程二本目のビールを空けたので、次の酒もついでに取り出す。レモンサワーだ。
鶏肉との相性が一番良いと個人的に思っていたりする。
先に焼いていたのは塩ダレの方だったので、次は甘く味付けした醤油ダレの方だ。こちらはネギまと皮で構成されている。
タレが炭の上に落ちて立てる小気味の良い音と、焦げた醤油の香りが立ち上る。
また狸達が寄ってこないかと心配したが、小三郎の言いつけをしっかり守っているようで鯵の干物を食べきった後解散したようだ。
……あいつら、小三郎に似てかなり真面目なんだよな。親分の性格は子分にも伝わるものらしい。
一匹や二匹ぐらい、俺の隙を伺っていそうなものだが、見た限りでは狸の姿は消えている。
小さく爆ぜる炭の音を楽しみながら、先に焼いた塩ダレ味のもも串を頬張る。
葱と黒コショウの風味と共に、ごま油と塩の味が口の中に広がる。
そして噛みしめると肉汁が溢れ出し、芳醇な鶏肉の味に舌鼓を打った。
一しきり口の中に広がる肉の味を楽しんで飲み下すと、今度はレモンサワーを流し込み喉を鳴らす。
鶏肉の脂とレモンの酸味が本当によく合う。
正直、ビールよりもこういった果実系の酒の方が好きだった。
昔は苦くてビールなど飲めなかった記憶が懐かしい。今でこそビールの旨さも知ったが、やはりサワーやカクテルなどの方が飲みやすかった。
匠の奴はひたすらビールを飲むか、ウイスキーばかりを飲む。曰く色んな酒を飲むのが苦手なようで、日本酒も酔い易いから飲めないのだとか。
前に無理に飲ませて泥酔させた時は吐くわ暴れるわの大騒ぎを起こしたので、匠については自分のペースで好きに飲ませるのが仲間内での密かな決まり事になっていた。
思い出に思考を馳せらせていると、軽快な電子音とポケットからの振動で現実に引き戻される。
慌ててポケットから振動の原因となっている物を取り出すと、眩いバックライトに浮かぶ「藤沢 匠」の文字が目に入った。
まさか頭の中でも覗かれてるのかと苦笑しつつ、通話のアイコンを押し、ついでにスピーカーの状態にする。
「おう、今電話大丈夫か?」
「社畜時代も思ってたけど、掛けてから言うセリフじゃないよな、それ」
「まあな」
スマホのスピーカー特有のややくぐもった音声で、聞き馴染みのある訥々とした声が聞こえてくる。
「今家か?」
「いや、キャンプ中」
「ケッ、いいねえニート様は。悠々自適ですな」
「お前だってフリーになった時似たような感じだったろ」
匠も元は一企業のプログラマーとして働いていたのだ。だが三年程働いて辞めてしまい、以降はフリーで仕事をするようになった。
そこまで高くない賃金で馬車馬のように働かされるのが、つまらなくなったらしい。
フリーになった当初は安い仕事しか取れず、苦労していたが今は軌道に乗ったようで、平均するとサラリーマンだった俺の倍近く稼いでいるらしい。
そんな背景もあって出資のお願いという形でここに連れてきたのだが、共同で事業をする仲間になってくれたのは嬉しい誤算だった。
「俺はしっかり働いてますうー。まあその話は置いといて、今日俺の荷物そっちに送ったからよ、早ければ明後日ぐらいには着く筈だから受領よろしく」
「は? 何でウチなんだよ。物置に使う気か?」
「違う違う。俺もそっち住むんだよ。だから今週末ウチに迎え来れる? ……って、お前の軽トラETC無いんだっけ。じゃあ新幹線で行くかー」
「いやいや話勝手に進めんなって。アパート見つけて住むって話じゃなかったのかよ」
こちらの困惑など無視して独り言のように話を進める匠をどうにか制止しようとする。
ウチに来るなど寝耳に水の話だ。
「そっちの賃貸調べたけどさ、全部東側の地区にしか無いんだよ。そしたら結局通うのに三十分掛かるわけっしょ。だったらお前の家に住んだ方が俺にとっては楽だし良い」
「何勝手に決めてんだよ」
確かに俺の住む西地区にアパートらしい建物は無い。それもそうで、こちら側に働き口などほぼ無いのだから賃貸で住む人間が来る事も無いのだ。
需要が無い場所に供給は生まれないのは必然で、西側でその手の事業をやっている人は皆無だろう。
だからと言って俺の家に住むと勝手に決めて良い訳ではない。
「涼介、お前にとってもメリットのある話だから聞けって。まず、あの家は充分に広いから俺一人ぐらい住んでも問題ないはずだ。そして当然、お前に月毎の賃料も払う。タダで転がり込もうって話じゃない」
「む……」
「それにネット環境無いだろ。その辺りの費用は俺が全部負担して整える。仕事で使うから俺にとって必要なものだからよ。そんで車も買うから、そっちも好きに使って良い。まあ俺にも軽トラは使わせて欲しいけどな。水道光熱費と食費は折半でどうだ」
そこまで言い切ると上機嫌そうに鼻を鳴らすのが電話越しにも分かる。
確かに、提案として俺にデメリットが少ない……いや、無いに等しい話だと言っていいかもしれない。
まず我が家は昔ながらの平屋ながら広く、部屋数も多い。今風に言えば5DKの間取りだ。
ダイニングキッチンに加え二部屋を繋げられる八畳間が二つ、その他に三部屋あり内一つは俺が寝室として使っているが、他は空いているのが実情だ。
なのでその内の一つを使わせても全く支障が無い。
そして収入源の無い俺にとって毎月固定で入る収入というのは、正直喉から手が出る程に欲しい。共同で事業をするとは言え個人の財布は別なのだから、少しでも俺自身の収入が欲しい所だった。
ネットに関しても魅力的で、そちらの費用を持ってくれるのは願ったりかなったりだ。
「……家賃、七万でいいか?」
「馬鹿野郎、なに東京の相場で言ってんだよ。そっちの相場で言うなら一万が妥当だな」
「はあ!? 四万だ」
「一万五千」
「ぐ……三万」
「一万八千で良い所かな」
「……二万五千だ。流石にそれ以下は安過ぎる」
「乗った、二万五千円だな。毎度あり」
「くそっ」
最後の一言が俺の敗北を物語っていた。恐らく三万辺りをボーダーラインに考えていたという事だろう。
「交渉ってのはな、こうやってするもんなんだよ。そんじゃ、今週の日曜に役場までお迎え頼むわ」
「お前の荷物捨ててやる」
「捨ててもいいけど損害賠償を請求させてもらうからよろしく。言っとくけど高い機材もあるからエグい金額になるぞ」
「はあ……負けだ負け。いいよ、そんじゃバス乗ったら連絡してくれ」
「はいよ。じゃあ改めてよろしくな、大家さん」
言うや否やプツリと電話が切れてしまい、スマホが沈黙する。言い合いでは匠に勝った試しが無い。悲しいが、あいつに言いくるめられてばかりだ。
バサリ、と大きな羽音が一つ聞こえたかと思うと、俺からは少し離れた位置に黒翼の少女が降り立ったのが見える。
「香ばしい匂いが上にも届いてました。今日の晩御飯は何ですかー?」
翼を折り畳みながら天狗ちゃんが近づいてくる。鼻孔に届く香りを目一杯楽しむためか、目を閉じて鼻を突き出すようにして歩いている。
「カラスの焼き鳥」
「なっ何て事を!? この……下郎め! 天誅を下します!!」
怒りを全身に漂わせる天狗ちゃんは髪留めと一緒に括りつけてある面を下ろし、両手の人差し指と中指を立てて半身に構える。
すると指先に青白い電撃のようなものが走り始め、それらはすぐに球体状に膨れ上がり天狗ちゃんの顔程の大きさになる。
「ちょっと待って冗談! 冗談だから!!」
「問答無用! 千々になって動物達の糧になりなさい!」
「ニワトリ! ニワトリだって!」
「死に晒せえええええ!!」
天狗ちゃんらしからぬ暴言と共に指先で溜められた雷球が放たれる。
「待って死んじゃう! 死んじゃうから……ぎゃああああ!!」
目の前に迫る本気の殺意と、人間程度であれば間違いないく消し飛ばせるであろう脅威の塊が眼前に迫り、この二十八年で最大音量の絶叫が無人の野山に響き渡った。
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