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第44話 思わぬ夜会の終わり
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「あれは、私の……刺繍です……」
ローゼン公爵のその言葉に、人々は動きを止め互いに顔を見合わせた。
知らぬ者同士でも、給仕と貴族の間ですら戸惑いの視線が交わされ、誰もが答えを求めて周囲を見回した。 レオンハルトも怪訝な顔でローゼン公爵を見つめている。
「……お前は……何を言っている?」
「それに、あれは豚ではございません……」
「何だと?」
「ドラゴンです……」
王族らしい威厳を見せていたレオンハルトもさすがにこの言葉には戸惑い、何故かクリストフに視線を向けた。 だがこちらを見られても困る。 あれはクリストフにだって豚にしか見えないのだ。
「あれがドラゴンだと?」
誰かが疑問を口にした。
「あの豚が何だって??」
「あれは豚だろう?」
「ドラゴンにしては太りすぎだ」
それに他の者も続く。
クリストフは周りの人間の声に腹が立ってきた。 あれは紛う方なきドラゴンだ。ローゼン公爵がドラゴンを刺繍したと言うのだから、ドラゴンに違いないのだ。
クリストフ自身もドラゴンを豚だと言ってしまったが、今はそれを棚上げにして憤った。そこに、一際腹立たしい男の笑い声がその場に響き渡る。
「はっはっはっ!」
どうやって上に向けたのか分からない髭が顔の端で揺れている。先程までは無表情だったベルモント公爵はついに我慢できなくなったようだった。
「貴殿は気でも狂われたのか!あの醜い豚を、ド、ドラゴンなどと!」
ローゼン公爵はベルモント公爵を一瞥し、左眉を持ち上げた。レオンハルトの真似事よりも遥かに眉が険しく上がっている。 こちらが本家本元の表情だ。
お得意の嫌味が出る。クリストフにはそれが分かった。
「これは光栄ですな、ベルモント公爵。どうやら貴殿のお眼鏡にかなったようだ」
ベルモント公爵は急に口を閉じ、鋭い視線をローゼン公爵に向けた。
「えぇ、大層素晴らしい審美眼をお持ちだというのは存じ上げておりますとも。 バジーリオ作の像をご購入され、神殿へ寄進なさったとか。ふふ……誠にご立派なことだ」 」
ローゼン公爵は口端を僅かに持ち上げた。
クリストフは嫌味の内容が分からずに、きょとんとした目で近くで立ち止まったままの衛兵二人を見た。 衛兵はそんな瞳を向けられて戸惑ったらしく、辿々しく答えた。
「も、申し訳ございません。私は美術品のことはさっぱり……」
「わ、私も……」
もう一人の衛兵も頭を掻いた。
「そうだよね……」
クリストフも頷いた。三人は妙な連帯感が生まれ、揃って顔を見合わせて小さく笑った。
「恐れながら、第三王子殿下。バジーリオは南方にあるグアルシラ王国出身の彫刻家でございます」
クリストフの護衛である近衛騎士の一人が小さな声でそっとクリストフに伝えた。
「大変に人気のある彫刻家なのですが……」
もう一人の近衛騎士が気まずげに顎に手を当てた。彼の言葉をローゼン公爵の侍従アルベルトが引き継ぐ。
「最近になって、出回っている彼の作品は全て贋作だと分かったのですよ。真作はバジーリオ本人が全て愛する女性に捧げたそうです」
「贋作って偽物のことだったっけ?」
「偽物と言いますか、作品を模倣して作り、それを芸術家本人の作品だと偽っているものです」
「へ~っ。じゃあ、ベルモント公爵は贋作なのに本物だと思って買っちゃって、それで恥ずかしくなって神殿にあげちゃったのかな」
「でっ、殿下っ!そんな本当のことを言ったらまずいですよっ!」
アルベルトは慌ててクリストフの前に立ち、ベルモント公爵からクリストフを隠した。
「これはこれは。花嫁様は生娘のようにうぶでいらっしゃるようだ。 醜悪な擬い物がこの世に存在することをご存知ないらしい。 神殿はそういったものの浄化も行っております。 是非一度、ご夫君と共に神殿で学ばれるがよろしいでしょうな」
ベルモント公爵は下卑た笑顔を浮かべてちらりとアルベルトの背後に隠されたクリストフに目をやり、それからローゼン公爵に答えた。どうやら先ほどのクリストフの言葉は聞こえていないようだ。ほっとしたアルベルトは小指で眉の上を掻いた。
「ありがたいお言葉だ。神殿は私のように新しく祈りを初める者にも優しく教えを説いて下さるそうですな。早速足を運んでみたいと思いますよ。女神様にお仕えしている神官の方々に、しっかりとお話を聞いてみたいものです」
ローゼン公爵は目を細めた。 クリストフはベルモント公爵の髭が僅かに震えたことに気が付いた。 アルベルトが囁いた。
「要は、第三王子殿下は偽の王族だから浄化しろ、との嫌味に対して、こちらはベルモント公爵が最近神殿派を取り込もうとしているのを気づいているぞと。しっかりと監視しているぞと閣下は」
「もうその辺にしておけ」
レオンハルトが二人の間に進み出た。
「あの豚が……ド、ドラゴンだとして、この夜会を騒がせたことには変わりはない」
青い瞳はまたクリストフを鋭く見た。
「それにあの豚は」
「ドラゴンです」
ローゼン公爵は今度は素早くレオンハルトの間違いを正した。
「……ド、ラゴンは人を傷つけようとした。それについてはどのように釈明するつもりだ」
ローゼン公爵は静かにレオンハルトを見つめた。彼が口を開こうとしたところで、別の声が割って入った。
「お待ち下さい。それよりも大きな問題がございます」
アレクシアだ。
そう言えば彼女はどこへ行っていたのか。いつの間にかこの場から消えていて、そして今戻ってきたようだった。 真紅の髪をさらに燃え上がらせ、幾分逆立てた彼女の格好は酷いものになっていた。
美しかったドレスの裾が破けてしまっている。 いや、裾だけではない。肩の周りも腕の辺りもドレスの生地が裂かれたようになっていた。どこかで小さな笑い声が漏れる。
クリストフを嘘で貶めようとしたミルシュカの声だった。
「どうしたの、その格好」
クリストフは驚いて、アレクシアにかけてやろうと自分の上着を脱ごうとした。それぐらいの心遣いは元平民だとて持っているのだ。
だが、胸元のローゼン公爵家の家宝とやらのブローチや、金色のボタンやらが引っかかって上手く脱ぐことができず、クリストフは一人で悪戦苦闘し、片方の腕だけをやっと脱ぐことができたところで、すでにアルベルトがアレクシアの肩に上着をかけていた。
クリストフの上着との戦いを余所に、アレクシアは手を上げ指示を出す。
彼女の背後から男を連れた衛兵達が現れた。ハンカチの刺繍を見ようとしてクリストフに手を伸ばした男だ。豚に追われた男だとも言える。
彼は両腕をしっかりと衛兵に拘束されていた。それだけではない。その姿はアレクシアよりさらに酷いものだった。
髪は見るも無残に黒焦げになり、頭皮が見えてしまっている。おそらくはアレクシアから炎の攻撃を受けたためか。夜会のための衣服も黒焦げになっている箇所があり、肩や膝が露出していた。
この男は一体何をしてこんな目にあっているのだろうか。彼は豚にすら炎を吐かれてしまい、すでに散々な目にあっているはずだ。
クリストフが疑問に思う中、アレクシアが驚きの言葉を発した。
「この者は第三王子殿下に危害を加えようといたしましたため、捕縛いたしました」
「何!?」
レオンハルトが声を上げた。彼の視線を受けて、アレクシアは衛兵に男の手を持ち上げさせた。何かが光を反射している。
「針です。毒を塗ってあると思われます。袖に仕込んでありました」
「えっ?」
クリストフは驚いて瞬いた。
改めて着直そうとしていた上着のボタンにどうやら癖毛が絡まったらしく、それを取ろうと四苦八苦していた手が止まる。
俄に周囲が騒がしくなる。
「これは王族殺害未遂とも考えられます。王太子殿下。ただちに陛下へご報告を」
アレクシアはレオンハルトの前に跪いた。
クリストフは、まさか自分を狙う者が本当にいるとも思わず、ただただ呆然と男を見つめ続けた。 現実味が全くない。まるで物語の中の出来事のようだ。 その隣でアルベルトは青褪めている。
近衛騎士達と衛兵達は緊張した面持ちでクリストフとローゼン公爵を守るように背にした。ローゼン公爵は娘であるアレクシアを見て、それからレオンハルトを見た。 そして最後に捕えられている男を見た。
その視線は静かなものだった。 だがアルベルトはそうは取らなかったようだ。
「か、閣下は非常にお怒りだ……。あの男に気づけなかった僕は、ぼ、僕はおしまいかもしれない……」
震える若い侍従にかける言葉を考えることすらできぬほど、クリストフはそこに立ったまま動くことができなかった。
ローゼン公爵のその言葉に、人々は動きを止め互いに顔を見合わせた。
知らぬ者同士でも、給仕と貴族の間ですら戸惑いの視線が交わされ、誰もが答えを求めて周囲を見回した。 レオンハルトも怪訝な顔でローゼン公爵を見つめている。
「……お前は……何を言っている?」
「それに、あれは豚ではございません……」
「何だと?」
「ドラゴンです……」
王族らしい威厳を見せていたレオンハルトもさすがにこの言葉には戸惑い、何故かクリストフに視線を向けた。 だがこちらを見られても困る。 あれはクリストフにだって豚にしか見えないのだ。
「あれがドラゴンだと?」
誰かが疑問を口にした。
「あの豚が何だって??」
「あれは豚だろう?」
「ドラゴンにしては太りすぎだ」
それに他の者も続く。
クリストフは周りの人間の声に腹が立ってきた。 あれは紛う方なきドラゴンだ。ローゼン公爵がドラゴンを刺繍したと言うのだから、ドラゴンに違いないのだ。
クリストフ自身もドラゴンを豚だと言ってしまったが、今はそれを棚上げにして憤った。そこに、一際腹立たしい男の笑い声がその場に響き渡る。
「はっはっはっ!」
どうやって上に向けたのか分からない髭が顔の端で揺れている。先程までは無表情だったベルモント公爵はついに我慢できなくなったようだった。
「貴殿は気でも狂われたのか!あの醜い豚を、ド、ドラゴンなどと!」
ローゼン公爵はベルモント公爵を一瞥し、左眉を持ち上げた。レオンハルトの真似事よりも遥かに眉が険しく上がっている。 こちらが本家本元の表情だ。
お得意の嫌味が出る。クリストフにはそれが分かった。
「これは光栄ですな、ベルモント公爵。どうやら貴殿のお眼鏡にかなったようだ」
ベルモント公爵は急に口を閉じ、鋭い視線をローゼン公爵に向けた。
「えぇ、大層素晴らしい審美眼をお持ちだというのは存じ上げておりますとも。 バジーリオ作の像をご購入され、神殿へ寄進なさったとか。ふふ……誠にご立派なことだ」 」
ローゼン公爵は口端を僅かに持ち上げた。
クリストフは嫌味の内容が分からずに、きょとんとした目で近くで立ち止まったままの衛兵二人を見た。 衛兵はそんな瞳を向けられて戸惑ったらしく、辿々しく答えた。
「も、申し訳ございません。私は美術品のことはさっぱり……」
「わ、私も……」
もう一人の衛兵も頭を掻いた。
「そうだよね……」
クリストフも頷いた。三人は妙な連帯感が生まれ、揃って顔を見合わせて小さく笑った。
「恐れながら、第三王子殿下。バジーリオは南方にあるグアルシラ王国出身の彫刻家でございます」
クリストフの護衛である近衛騎士の一人が小さな声でそっとクリストフに伝えた。
「大変に人気のある彫刻家なのですが……」
もう一人の近衛騎士が気まずげに顎に手を当てた。彼の言葉をローゼン公爵の侍従アルベルトが引き継ぐ。
「最近になって、出回っている彼の作品は全て贋作だと分かったのですよ。真作はバジーリオ本人が全て愛する女性に捧げたそうです」
「贋作って偽物のことだったっけ?」
「偽物と言いますか、作品を模倣して作り、それを芸術家本人の作品だと偽っているものです」
「へ~っ。じゃあ、ベルモント公爵は贋作なのに本物だと思って買っちゃって、それで恥ずかしくなって神殿にあげちゃったのかな」
「でっ、殿下っ!そんな本当のことを言ったらまずいですよっ!」
アルベルトは慌ててクリストフの前に立ち、ベルモント公爵からクリストフを隠した。
「これはこれは。花嫁様は生娘のようにうぶでいらっしゃるようだ。 醜悪な擬い物がこの世に存在することをご存知ないらしい。 神殿はそういったものの浄化も行っております。 是非一度、ご夫君と共に神殿で学ばれるがよろしいでしょうな」
ベルモント公爵は下卑た笑顔を浮かべてちらりとアルベルトの背後に隠されたクリストフに目をやり、それからローゼン公爵に答えた。どうやら先ほどのクリストフの言葉は聞こえていないようだ。ほっとしたアルベルトは小指で眉の上を掻いた。
「ありがたいお言葉だ。神殿は私のように新しく祈りを初める者にも優しく教えを説いて下さるそうですな。早速足を運んでみたいと思いますよ。女神様にお仕えしている神官の方々に、しっかりとお話を聞いてみたいものです」
ローゼン公爵は目を細めた。 クリストフはベルモント公爵の髭が僅かに震えたことに気が付いた。 アルベルトが囁いた。
「要は、第三王子殿下は偽の王族だから浄化しろ、との嫌味に対して、こちらはベルモント公爵が最近神殿派を取り込もうとしているのを気づいているぞと。しっかりと監視しているぞと閣下は」
「もうその辺にしておけ」
レオンハルトが二人の間に進み出た。
「あの豚が……ド、ドラゴンだとして、この夜会を騒がせたことには変わりはない」
青い瞳はまたクリストフを鋭く見た。
「それにあの豚は」
「ドラゴンです」
ローゼン公爵は今度は素早くレオンハルトの間違いを正した。
「……ド、ラゴンは人を傷つけようとした。それについてはどのように釈明するつもりだ」
ローゼン公爵は静かにレオンハルトを見つめた。彼が口を開こうとしたところで、別の声が割って入った。
「お待ち下さい。それよりも大きな問題がございます」
アレクシアだ。
そう言えば彼女はどこへ行っていたのか。いつの間にかこの場から消えていて、そして今戻ってきたようだった。 真紅の髪をさらに燃え上がらせ、幾分逆立てた彼女の格好は酷いものになっていた。
美しかったドレスの裾が破けてしまっている。 いや、裾だけではない。肩の周りも腕の辺りもドレスの生地が裂かれたようになっていた。どこかで小さな笑い声が漏れる。
クリストフを嘘で貶めようとしたミルシュカの声だった。
「どうしたの、その格好」
クリストフは驚いて、アレクシアにかけてやろうと自分の上着を脱ごうとした。それぐらいの心遣いは元平民だとて持っているのだ。
だが、胸元のローゼン公爵家の家宝とやらのブローチや、金色のボタンやらが引っかかって上手く脱ぐことができず、クリストフは一人で悪戦苦闘し、片方の腕だけをやっと脱ぐことができたところで、すでにアルベルトがアレクシアの肩に上着をかけていた。
クリストフの上着との戦いを余所に、アレクシアは手を上げ指示を出す。
彼女の背後から男を連れた衛兵達が現れた。ハンカチの刺繍を見ようとしてクリストフに手を伸ばした男だ。豚に追われた男だとも言える。
彼は両腕をしっかりと衛兵に拘束されていた。それだけではない。その姿はアレクシアよりさらに酷いものだった。
髪は見るも無残に黒焦げになり、頭皮が見えてしまっている。おそらくはアレクシアから炎の攻撃を受けたためか。夜会のための衣服も黒焦げになっている箇所があり、肩や膝が露出していた。
この男は一体何をしてこんな目にあっているのだろうか。彼は豚にすら炎を吐かれてしまい、すでに散々な目にあっているはずだ。
クリストフが疑問に思う中、アレクシアが驚きの言葉を発した。
「この者は第三王子殿下に危害を加えようといたしましたため、捕縛いたしました」
「何!?」
レオンハルトが声を上げた。彼の視線を受けて、アレクシアは衛兵に男の手を持ち上げさせた。何かが光を反射している。
「針です。毒を塗ってあると思われます。袖に仕込んでありました」
「えっ?」
クリストフは驚いて瞬いた。
改めて着直そうとしていた上着のボタンにどうやら癖毛が絡まったらしく、それを取ろうと四苦八苦していた手が止まる。
俄に周囲が騒がしくなる。
「これは王族殺害未遂とも考えられます。王太子殿下。ただちに陛下へご報告を」
アレクシアはレオンハルトの前に跪いた。
クリストフは、まさか自分を狙う者が本当にいるとも思わず、ただただ呆然と男を見つめ続けた。 現実味が全くない。まるで物語の中の出来事のようだ。 その隣でアルベルトは青褪めている。
近衛騎士達と衛兵達は緊張した面持ちでクリストフとローゼン公爵を守るように背にした。ローゼン公爵は娘であるアレクシアを見て、それからレオンハルトを見た。 そして最後に捕えられている男を見た。
その視線は静かなものだった。 だがアルベルトはそうは取らなかったようだ。
「か、閣下は非常にお怒りだ……。あの男に気づけなかった僕は、ぼ、僕はおしまいかもしれない……」
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