57 / 58
56 それから4
しおりを挟む
「……いいか?」
躊躇いがちに問われたのは、そこがそういう目的のホテルだから。エンジンを切った車内で、ハンドルにもたれかかりながら神崎がレイを見つめる。
レイははにかんで、神崎の頬に指先で触れた。
「ためらわないで。私は貴方に触れて欲しいし……貴方に触れたい」
するりと頬を撫で、耳に触れる。そのまま髪に指先を差し込むと、レイは神崎に顔を寄せた。
「好きだよ、……ケン」
そうして落とされたのは、触れるだけの口付け。神崎はふっと笑い、舌を出して唇をなぞる。レイが唇を開くと、それは躊躇いもなく差し込まれた。
「レイ。……愛している」
低く、口内に直接吹き込まれた言葉に、レイの身体が震える。
「お前を、抱くよ」
ゆっくり、ホテルの入口が閉じられる。オートロックの音が響くと同時に、二人は靴を脱ぎ捨てた。手を引かれ、ベッドに導かれたレイが、抵抗もなくスプリングに身を預ける。神崎がレイのすぐ近くで鞄をひっくり返す。
「こんな、に……?」
ざらざらと滑り落ちてきた様々な道具。なまじ用途が分かるために、レイの頬が赤く染まった。神崎は悪戯っぽく笑い、レイに馬乗りになり腕に囲う。
「嫌なら、止めてくれ。お前を傷つけたい訳ではない」
ギラギラと欲を示す瞳で見つめられ、レイがはくっと息を漏らす。ゆるりと持ち上げた手で、神崎の頬を包んだ。
「嫌なわけないよ。私は……、」
レイに優しく引き寄せられ、互いの唇がごく軽く触れ合う。
「貴方に染められたい」
吐息と、触れる唇の動きが神崎に伝わる。レイは緩く閉じた瞼の向こうに、神崎の強い視線を感じた。
――淫らに躾られた過去ごと愛してくれるなら。
レイが目を開く。絡む視線に甘く微笑み、触れたままの唇を動かす。
「貴方好みに、私を躾直して欲しいんだ」
身体を開くことでしか愛を伝える方法を持たないから、と、レイが吐息だけで囁く。その言葉に神崎の眉間に皺が寄る。
「なら、教えてやる。愛し方も、愛の伝え方も全て」
ぐり、と神崎の腰が押し付けられる。その硬さ、熱さを服越しに感じたレイが、切なげな息を零した。
「……今日は、甘やかしたかったんだがな」
苦笑と共に降ってきた唇を食みながら、レイは期待に胸を震わせた。
「貴方はいつも甘いよ。私を……望むまま踊らせてくれる」
それはどちらの望みか。好きだと吐息で告げられて、神崎はレイの両手首を片手で掴む。そのままベッドに押し付ければ、レイの目が甘やかに細められた。
「っあ、ん、……っふ、ケ、ン……っ」
裸に剥かれて喘ぐレイの、リングでくびりだされた乳首。神崎はクリップ状のバイブでそこを挟み、振動を与えている。後孔にピストンバイブを固定されたレイの姿に、神崎はくっと笑い、ヤヒロに調合してもらった媚薬の粉薬を手に取る。
「今日は寝かさない。覚悟しろ」
神崎は薬包紙を開き、そのままさらさらと口に流し込む。唾液で溶かし、瞠目したレイに口付ける。
舌を絡ませ、唾液と薬をレイと分け合う。甘い、砂糖のような薬。
『速効性の薬です。そのまま飲めるようにしました。一度に飲むのは二包まで。三度程射精すれば薬が大体抜けますが、それからは一包ずつにしてください』
そんな言葉と共に渡されたものだ。
「思った以上に……甘い、な」
レイの唇から伝い落ちた薬を舐めとり、神崎が苦笑する。口内に残る甘さが消えるまで、神崎は深い口付けを繰り返した。
「ケン」
絶えず襲い来る刺激に息を乱しながら、レイは神崎のシャツに触れる。
「貴方も、脱いで」
甘えるように、甘やかすように触れるレイに、神崎が喉の奥で笑う。
「これが、欲しくなったか?」
スラックス越しにペニスを撫でて見せれば、レイが息を漏らして頷く。神崎はレイを見つめたまま、バックルを外して前を寛げた。
「欲しい。ケン、貴方の全てが欲しい」
――身も、心も。……貴方の未来も全て。
レイの懇願に神崎はくすりと笑い、殊更にゆっくりと服を脱いでいく。
下着をずらすと、重力を無視して反り返るペニスが顕になる。シャツを脱ぎ、口付けの痕が散らばる身体をレイに晒すと、レイがごくりと喉を鳴らした。
「一緒に、狂おうか」
低く掠れた声で神崎が告げる。分け合った薬は、熱を煽り始めた。は、と息を漏らすレイが、ペニスからたらりと雫をこぼした。
「うん。狂うほど、愛し合いたい」
レイの言葉に神崎は口付けで返し、薬包紙を手にする。ゆっくり開き、半分を自らの、残りをレイのペニスにふりかけた。
「ケン……」
レイが口を開く。ふっと笑んだ神崎がレイの顔を跨ぎ、ペニスの先端を差し込んだ。そのまま前傾しながら押し込むと、薬を舐めとるようにレイの舌が這った。
「っふ、っ……」
神崎が小さく喘ぐ。レイの口内を深く浅く犯しながら、レイのペニスを口に含んだ。
いつになく甘いそれを綺麗に舐め取り、先端に薬の溶けた唾液を塗りつける。そのまま深く咥え込むと、レイの喉奥で神崎のペニスが締め付けられる。
ふ、と息を詰めた神崎が、レイに埋められたピストンバイブに触れ、レイの口を犯す動きと同調させて抜き差しする。
「っん、んんん……っ」
神崎の腰にしがみつきながらた達したレイ。その精液を喉奥で受けながら、神崎も吐精した。
躊躇いがちに問われたのは、そこがそういう目的のホテルだから。エンジンを切った車内で、ハンドルにもたれかかりながら神崎がレイを見つめる。
レイははにかんで、神崎の頬に指先で触れた。
「ためらわないで。私は貴方に触れて欲しいし……貴方に触れたい」
するりと頬を撫で、耳に触れる。そのまま髪に指先を差し込むと、レイは神崎に顔を寄せた。
「好きだよ、……ケン」
そうして落とされたのは、触れるだけの口付け。神崎はふっと笑い、舌を出して唇をなぞる。レイが唇を開くと、それは躊躇いもなく差し込まれた。
「レイ。……愛している」
低く、口内に直接吹き込まれた言葉に、レイの身体が震える。
「お前を、抱くよ」
ゆっくり、ホテルの入口が閉じられる。オートロックの音が響くと同時に、二人は靴を脱ぎ捨てた。手を引かれ、ベッドに導かれたレイが、抵抗もなくスプリングに身を預ける。神崎がレイのすぐ近くで鞄をひっくり返す。
「こんな、に……?」
ざらざらと滑り落ちてきた様々な道具。なまじ用途が分かるために、レイの頬が赤く染まった。神崎は悪戯っぽく笑い、レイに馬乗りになり腕に囲う。
「嫌なら、止めてくれ。お前を傷つけたい訳ではない」
ギラギラと欲を示す瞳で見つめられ、レイがはくっと息を漏らす。ゆるりと持ち上げた手で、神崎の頬を包んだ。
「嫌なわけないよ。私は……、」
レイに優しく引き寄せられ、互いの唇がごく軽く触れ合う。
「貴方に染められたい」
吐息と、触れる唇の動きが神崎に伝わる。レイは緩く閉じた瞼の向こうに、神崎の強い視線を感じた。
――淫らに躾られた過去ごと愛してくれるなら。
レイが目を開く。絡む視線に甘く微笑み、触れたままの唇を動かす。
「貴方好みに、私を躾直して欲しいんだ」
身体を開くことでしか愛を伝える方法を持たないから、と、レイが吐息だけで囁く。その言葉に神崎の眉間に皺が寄る。
「なら、教えてやる。愛し方も、愛の伝え方も全て」
ぐり、と神崎の腰が押し付けられる。その硬さ、熱さを服越しに感じたレイが、切なげな息を零した。
「……今日は、甘やかしたかったんだがな」
苦笑と共に降ってきた唇を食みながら、レイは期待に胸を震わせた。
「貴方はいつも甘いよ。私を……望むまま踊らせてくれる」
それはどちらの望みか。好きだと吐息で告げられて、神崎はレイの両手首を片手で掴む。そのままベッドに押し付ければ、レイの目が甘やかに細められた。
「っあ、ん、……っふ、ケ、ン……っ」
裸に剥かれて喘ぐレイの、リングでくびりだされた乳首。神崎はクリップ状のバイブでそこを挟み、振動を与えている。後孔にピストンバイブを固定されたレイの姿に、神崎はくっと笑い、ヤヒロに調合してもらった媚薬の粉薬を手に取る。
「今日は寝かさない。覚悟しろ」
神崎は薬包紙を開き、そのままさらさらと口に流し込む。唾液で溶かし、瞠目したレイに口付ける。
舌を絡ませ、唾液と薬をレイと分け合う。甘い、砂糖のような薬。
『速効性の薬です。そのまま飲めるようにしました。一度に飲むのは二包まで。三度程射精すれば薬が大体抜けますが、それからは一包ずつにしてください』
そんな言葉と共に渡されたものだ。
「思った以上に……甘い、な」
レイの唇から伝い落ちた薬を舐めとり、神崎が苦笑する。口内に残る甘さが消えるまで、神崎は深い口付けを繰り返した。
「ケン」
絶えず襲い来る刺激に息を乱しながら、レイは神崎のシャツに触れる。
「貴方も、脱いで」
甘えるように、甘やかすように触れるレイに、神崎が喉の奥で笑う。
「これが、欲しくなったか?」
スラックス越しにペニスを撫でて見せれば、レイが息を漏らして頷く。神崎はレイを見つめたまま、バックルを外して前を寛げた。
「欲しい。ケン、貴方の全てが欲しい」
――身も、心も。……貴方の未来も全て。
レイの懇願に神崎はくすりと笑い、殊更にゆっくりと服を脱いでいく。
下着をずらすと、重力を無視して反り返るペニスが顕になる。シャツを脱ぎ、口付けの痕が散らばる身体をレイに晒すと、レイがごくりと喉を鳴らした。
「一緒に、狂おうか」
低く掠れた声で神崎が告げる。分け合った薬は、熱を煽り始めた。は、と息を漏らすレイが、ペニスからたらりと雫をこぼした。
「うん。狂うほど、愛し合いたい」
レイの言葉に神崎は口付けで返し、薬包紙を手にする。ゆっくり開き、半分を自らの、残りをレイのペニスにふりかけた。
「ケン……」
レイが口を開く。ふっと笑んだ神崎がレイの顔を跨ぎ、ペニスの先端を差し込んだ。そのまま前傾しながら押し込むと、薬を舐めとるようにレイの舌が這った。
「っふ、っ……」
神崎が小さく喘ぐ。レイの口内を深く浅く犯しながら、レイのペニスを口に含んだ。
いつになく甘いそれを綺麗に舐め取り、先端に薬の溶けた唾液を塗りつける。そのまま深く咥え込むと、レイの喉奥で神崎のペニスが締め付けられる。
ふ、と息を詰めた神崎が、レイに埋められたピストンバイブに触れ、レイの口を犯す動きと同調させて抜き差しする。
「っん、んんん……っ」
神崎の腰にしがみつきながらた達したレイ。その精液を喉奥で受けながら、神崎も吐精した。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる