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30 再教育の舞台にて 1
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時は少し遡り、再教育の前夜。半日媚薬を飲み続けたレイは、疼く身体を持て余していた。自室で衣類の着用を許されていないレイは、眠るために横になったベッドの、シーツの感触にさえ高く喘ぐ。
――これ、は……、予想以上にキツイな。
衣擦れの音が耳をくすぐってくる。落ち着くために水を飲みながら、ため息を吐いた。
――今でさえコレなのに、明日は水すら媚薬か……。
痛いほど張り詰めたペニスが、先走りをシーツに垂らす。不意に先端が布に擦れ、それだけでレイは呆気なく達した。
『再教育前日の自慰は禁じませんが、当日は朝から枷を施し、飲み水全てに薬を入れます』
ふと、ヤヒロの台詞を思い出す。朝から、と言われた時は、大抵夜明けと共にヤヒロが部屋にやってきた。
――狂いそうだ……。
ヤヒロのことだ、身体に毒になるような薬の使い方はしない。そんな信頼が覆りそうなほどに、レイの身体は……性欲は限界だった。
――今、だけだから……。
ベッドから這い出す僅かな間にも射精しながら、レイがピストンバイブとディルドを手にする。神崎と過ごしたときに乳首に付けていたリングとクリップ、鎖を掴んでベッドに戻る。
「ケン……、貴方に、抱いて欲しいのに」
熱に浮かされて出てきたのは、どうしようもない本音。乳首に道具を付け、ディルドを咥えた上から革のベルトで固定すると、喉の奥が擦られた。
「っふ、ぐ……っ」
吐き出した精液をローション代わりに後孔に塗り込み、深く埋めて固定する。適当にスイッチを押せば、いきなり強く後孔を抉られて仰け反った。
レイは目を閉じ、腕を背中とベッドの間に差し込んで、自らの動きを封じる。両脚を曲げて開き、記憶の中の神崎を思い浮かべる。
神崎に犯される妄想をしながら、触れないままのペニスから何度も精液を吐き出しながら、気絶するように眠りに落ちた。
レイの予想通り、ヤヒロは夜明けと同時にレイの部屋を訪れる。充満する精液の匂いに苦笑しながら、ディルドとバイブに犯されたままのレイに近付く。
「レイ。大丈夫ですか」
落ち着いた声で呼びかければ、レイが薄ら目を開く。ヤヒロが身体を支えようと触れると、それだけでペニスから精液が垂れる。
レイの口枷を外し、ディルドを引き抜いて、乳首も解放する。下敷きになっていた腕を摩ると、レイが掠れた声で礼を告げる。
「一度身体を清めましょう。……手伝いは必要ですか?」
レイはぼんやりしながら首を振り、覚束無い足取りで浴室に向かった。
その間に、ヤヒロは薬入りの飲み物を入れたボトルを載せたワゴンを運び込む。冷蔵庫にある飲み物とボトルを全て入れ替え、朝食を用意した頃に、レイが上がってきた。
「ありがとうございます」
ヤヒロは緩く首を振ると、レイに首輪と手枷を見せた。
「……これからレイを困らせる奴に、礼などおかしいっすよ」
くすりと笑い、レイが食事をするのを見守る。その後、レイに媚薬を飲ませ、首輪を付ける。手枷の鎖はいつもより長いが、ペニスには触れない程度には短い。
「昼前に、スタッフに来させるんで、準備をしてもらうっすよ。手枷は舞台で外すんで」
準備に来たのは、貞操帯を付けた受け手の後輩だった。媚薬に蕩かされたレイの姿に頬を染めながら、レイのペニスの根元にリングを通し、射精を禁じた。
レイの両手を浴室の滑車から吊るす。媚薬入りの洗浄剤を後孔に入れ、その場で排泄させるのを繰り返した。
「綺麗になりました。洗い流しますね」
石鹸でぬめる後輩の掌が、レイの身体を撫で清める。レイは高く喘ぎながらペニスを勃たせ、吐き出せないままドライで達する。
「中、弄ってないのに……凄い……」
後輩の呟きを聞きながら衣装を着せられ、貞操帯を付けられた。
「準備できました。僕はこれで失礼します」
とろとろに蕩けたレイに頭を下げると、レイが微苦笑を浮かべる。
「ありがとうございました。……お恥ずかしいところを見せてしまい、すみません」
いえ、と首を振る後輩が、水のボトルを開けてレイに渡す。
「声が枯れています。飲んでおいてください」
これが媚薬であることを、後輩は知らなかった。
「レイ、行こう」
舞台に呼びに来たのは、弥生だった。ソファで荒い息をしていたレイが膝を付いて扉を開けると、弥生はしゃがんで目線を合わせ、レイの全身に視線を走らせてニヤリと笑う。
「今のレイ、誰でもいいから突っ込んでぐちゃぐちゃに犯されたいって顔してる」
つい、と顎を取れば、半開きの口から甘く息を漏らす。手枷と首輪を繋ぐ鎖を乱暴な仕草で引きながら立ち上がり、レイを立たせると、扉を閉めてくいっと引き寄せた。
「やっとお前を打てる。……楽しみだね?」
舞台の袖で、弥生が手枷を首輪から外す。足枷を付け、いつものガウンをレイに巻き付けた。
「ヤヒロが調教を公開するなんて、珍しいよね」
軽口とともに、台車に乗せられたレイの身体を鎖が這う。ぎち、と音がしそうなほどきつく。
「何かありそうなんだよねー。レイ、最近おかしかったし」
くすくすと笑いながら、容赦なく締め上げる。鎖を口元で合わせると、レイが大きく口を開いた。
カチリと南京錠が留められたのは、レイの口内だ。
「口枷みたいでいいよね。最近の僕のお気に入りなんだよ」
弥生が南京錠を鳴らして弄ぶ。舞台上でヤヒロが口上を始めた。
――これ、は……、予想以上にキツイな。
衣擦れの音が耳をくすぐってくる。落ち着くために水を飲みながら、ため息を吐いた。
――今でさえコレなのに、明日は水すら媚薬か……。
痛いほど張り詰めたペニスが、先走りをシーツに垂らす。不意に先端が布に擦れ、それだけでレイは呆気なく達した。
『再教育前日の自慰は禁じませんが、当日は朝から枷を施し、飲み水全てに薬を入れます』
ふと、ヤヒロの台詞を思い出す。朝から、と言われた時は、大抵夜明けと共にヤヒロが部屋にやってきた。
――狂いそうだ……。
ヤヒロのことだ、身体に毒になるような薬の使い方はしない。そんな信頼が覆りそうなほどに、レイの身体は……性欲は限界だった。
――今、だけだから……。
ベッドから這い出す僅かな間にも射精しながら、レイがピストンバイブとディルドを手にする。神崎と過ごしたときに乳首に付けていたリングとクリップ、鎖を掴んでベッドに戻る。
「ケン……、貴方に、抱いて欲しいのに」
熱に浮かされて出てきたのは、どうしようもない本音。乳首に道具を付け、ディルドを咥えた上から革のベルトで固定すると、喉の奥が擦られた。
「っふ、ぐ……っ」
吐き出した精液をローション代わりに後孔に塗り込み、深く埋めて固定する。適当にスイッチを押せば、いきなり強く後孔を抉られて仰け反った。
レイは目を閉じ、腕を背中とベッドの間に差し込んで、自らの動きを封じる。両脚を曲げて開き、記憶の中の神崎を思い浮かべる。
神崎に犯される妄想をしながら、触れないままのペニスから何度も精液を吐き出しながら、気絶するように眠りに落ちた。
レイの予想通り、ヤヒロは夜明けと同時にレイの部屋を訪れる。充満する精液の匂いに苦笑しながら、ディルドとバイブに犯されたままのレイに近付く。
「レイ。大丈夫ですか」
落ち着いた声で呼びかければ、レイが薄ら目を開く。ヤヒロが身体を支えようと触れると、それだけでペニスから精液が垂れる。
レイの口枷を外し、ディルドを引き抜いて、乳首も解放する。下敷きになっていた腕を摩ると、レイが掠れた声で礼を告げる。
「一度身体を清めましょう。……手伝いは必要ですか?」
レイはぼんやりしながら首を振り、覚束無い足取りで浴室に向かった。
その間に、ヤヒロは薬入りの飲み物を入れたボトルを載せたワゴンを運び込む。冷蔵庫にある飲み物とボトルを全て入れ替え、朝食を用意した頃に、レイが上がってきた。
「ありがとうございます」
ヤヒロは緩く首を振ると、レイに首輪と手枷を見せた。
「……これからレイを困らせる奴に、礼などおかしいっすよ」
くすりと笑い、レイが食事をするのを見守る。その後、レイに媚薬を飲ませ、首輪を付ける。手枷の鎖はいつもより長いが、ペニスには触れない程度には短い。
「昼前に、スタッフに来させるんで、準備をしてもらうっすよ。手枷は舞台で外すんで」
準備に来たのは、貞操帯を付けた受け手の後輩だった。媚薬に蕩かされたレイの姿に頬を染めながら、レイのペニスの根元にリングを通し、射精を禁じた。
レイの両手を浴室の滑車から吊るす。媚薬入りの洗浄剤を後孔に入れ、その場で排泄させるのを繰り返した。
「綺麗になりました。洗い流しますね」
石鹸でぬめる後輩の掌が、レイの身体を撫で清める。レイは高く喘ぎながらペニスを勃たせ、吐き出せないままドライで達する。
「中、弄ってないのに……凄い……」
後輩の呟きを聞きながら衣装を着せられ、貞操帯を付けられた。
「準備できました。僕はこれで失礼します」
とろとろに蕩けたレイに頭を下げると、レイが微苦笑を浮かべる。
「ありがとうございました。……お恥ずかしいところを見せてしまい、すみません」
いえ、と首を振る後輩が、水のボトルを開けてレイに渡す。
「声が枯れています。飲んでおいてください」
これが媚薬であることを、後輩は知らなかった。
「レイ、行こう」
舞台に呼びに来たのは、弥生だった。ソファで荒い息をしていたレイが膝を付いて扉を開けると、弥生はしゃがんで目線を合わせ、レイの全身に視線を走らせてニヤリと笑う。
「今のレイ、誰でもいいから突っ込んでぐちゃぐちゃに犯されたいって顔してる」
つい、と顎を取れば、半開きの口から甘く息を漏らす。手枷と首輪を繋ぐ鎖を乱暴な仕草で引きながら立ち上がり、レイを立たせると、扉を閉めてくいっと引き寄せた。
「やっとお前を打てる。……楽しみだね?」
舞台の袖で、弥生が手枷を首輪から外す。足枷を付け、いつものガウンをレイに巻き付けた。
「ヤヒロが調教を公開するなんて、珍しいよね」
軽口とともに、台車に乗せられたレイの身体を鎖が這う。ぎち、と音がしそうなほどきつく。
「何かありそうなんだよねー。レイ、最近おかしかったし」
くすくすと笑いながら、容赦なく締め上げる。鎖を口元で合わせると、レイが大きく口を開いた。
カチリと南京錠が留められたのは、レイの口内だ。
「口枷みたいでいいよね。最近の僕のお気に入りなんだよ」
弥生が南京錠を鳴らして弄ぶ。舞台上でヤヒロが口上を始めた。
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