囚われの踊り手は闇に舞う

徒然

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19 陵辱 1

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 しゃら、と神崎が細い鎖を手繰る。銀色に光るそれをレイに見せつけるように指に絡め、その長さを示す。
「これでレイを飾ってやろう。……抵抗するなよ?」
 神崎が悪戯っぽく言いながら、レイの腕を軽く指先で叩く。
「ケン……、これでいい?」
 痛みの一切ないそれに戸惑いつつも、レイは自らの抵抗を封じるため、後ろ手に腕を組む。いい子、と撫でられて微笑みながら、神崎の繰る鎖を見つめた。
「座って」
 手を組んだまま素直にぺたんと座り、不安げに見つめるレイの瞳。そこに期待が混じっているのを見、神崎が鎖でレイの肌を撫でる。冷たくざらつくそれに息を弾ませ、レイの口が僅かに開く。
 神崎がそこに噛み付くように口付けると、レイも舌を絡ませて応える。そうしてレイが口付けに気を取られているうちに、鎖が乳首のクリップに取り付けられた。
 戒められた乳首にかかる、僅かな重み。口付けを解いただけの距離で神崎が笑むと、鎖をペニスに通された輪に潜らせる。
 神崎が鎖を引くたびに、ざりざりとペニスの付け根を擦られる。長い鎖に身体を震わせるレイのペニスから、透明な雫が糸を引いて垂れた。

 乳首から下がる部分に僅かな弛みをもたせた鎖を、今度は竿に沿って這わせ、ペニスの先端の窪みに食い込ませる。ぴくりと震えるアレクの腹筋を撫でて宥めながら、竿に二度、三度と巻き付けながら根元に戻す。そこから身体側へと輪を潜らせ、鎖の端を逆の乳首のクリップに取り付ける。
「まるで貞操帯だな」
 ペニスに細い銀色が絡みつくのに満足そうに頷いた神崎が、ついと先端を摘む。小さな穴の内側が鎖で擦られ、雫がくちゅりと音を立てる。神崎が指で掬いとったぬめりをレイの唇に塗りつけると、レイがびくりと震えた。神崎の指はそのまま口内に入り込み、舌を擽って出ていった。
「や、っ、胸、取れちゃう……」
 ペニスと口内にもたらされた快感に仰け反ると鎖が張り、クリップが強く引かれて痛みが走る。それさえ快感にすりかわり、レイが高く喘いだ。
「綺麗だ。いやらしいレイも好きだよ」
 くす、と笑って口付けながら、ペニスと乳首を繋ぐ鎖を弾く。そして。
 カチリ。神崎の手元で音が鳴った。
「っあ、や、っ、あ、あぁあ……!」
 微かな振動音。それに繋がる鎖にも、それが震える振動は伝わった。すがるように伸ばされたレイの手を取り、神崎のペニスに触れさせた。
 掌に伝わる熱と、脈動。
「そのまま、俺の味と形を覚えてくれるか?」
 神崎の指がレイの唇に触れ、そこを割開く。ここで、と吐息が告げる。太く長いペニスは、レイの後孔でも全てを飲み込めなかったのに。
「全部は入れない。……いいか?」
 躊躇いを払われたレイは、ペニスと乳首を襲う振動に耐えながら微笑む。
「貴方の望むままに」
 触れる指先に口付け、舌を這わせる。ふ、と笑った神崎が、レイの髪に手を差し込む。
「ありがとう」
 優しく撫でる手つきとは裏腹に、神崎の瞳が獰猛な色を宿した。絶えず送られる刺激に震えるレイの目の前で、神崎が膝立ちする。
「ケン……」
 目の前に突き出されたペニスはもう、先走りで濡れている。それを吸うように口付けて、上目遣いに神崎を見る。
 ぐい、と、神崎の手が頭を押さえる。レイが口を開けて舌を出すと、ゆっくりペニスが擦り付けられ、入ってきた。
 入れては引き、引いては入り。レイの口がペニスの大きさに慣れるのを待つように、神崎は優しく腰を使う。
「苦しく、ないか」
 注意深くレイの様子を窺い、言葉を掛けながらも、ぬめる粘膜にペニスを包まれ、神崎の吐息が甘く震える。時折、何かを耐えるように眉根を寄せ、腰の動きを止める。
 大丈夫だと小さく頷いたレイが、口内のペニスに圧をかける。吸い付き、裏筋に舌を這わせ、深い場所へと神崎を誘うように、両手で神崎の腰に抱きつく。

 レイはペニスに与えられる振動に腰を揺らし、空っぽの後孔をシーツに擦り付けながら、切なげに眉を寄せた。
 ――もっと奥まで、きて。
 願いは声にならないまま、行動に変わる。
「っく、レイ、気持ちいいよ……」
 神崎の言葉に喜ぶ身体が、喉の奥を開いていく。ぐい、と神崎の腰を更に抱き寄せたレイが、そこに受け入れるために喉の角度を調整した。誘われるままに神崎は腰を進め、ペニスが少しずつ深い場所へと入っていく。
「っ。気持ちいいよ。ご褒美だ」
 カチリ。振動に慣れ始めたアレクのペニスにもたらされる刺激が変わる。
「ん、っ、ぅ、んん……!」
 強い刺激に慄いた身体に力が篭る。快感を逃がそうと前のめりになる身体と、縮こまろうとする腕と。
「っく、深い、な」
 それらが重なり、レイの喉の更に奥から、ごぽり、と音が鳴った。神崎がレイの首筋に手を這わせると、飲み込まれたペニスの凹凸が分かる気がする。ざらつく粘膜と、粘り気のある唾液に絶えず刺激される先端から、とろりと先走りが溢れ出しては、レイの唾液に溶けていく。
「動かしても、いいか?」
 神崎の呼吸が荒くなる。レイも、快楽に震える身体が望むまま、微笑むことで返事をする。
「いくぞ」
 低く掠れた声で告げられたレイが首を差し出し喉を開く。伏せた目を開き神崎を見つめ、ペニスを咥えたまま艶やかに笑った。
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