備後の神の縁結び

茜琉ぴーたん

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初体験編

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「あフ♡ッあッ…ッ♡それッ…なに、ッあぅ…じんじンっ、する、」

 セックス自体の経験が浅いのだから何でも初体験、もちろんこのGスポットだって未開発で渉にとっても初めましての感触だった。

「コリコリしとるな、あ、気持ちええ、チィ、イく、みたいな感じか?」

「分かんな、イっ♡っハ、あ、やらァ、なんか、あ、おしっこ、出ちゃう、やだ、止めて、」

小便しょんべん?はぁ、はぁ、うん、潮吹きじゃろ、どっちでもええわ、出せ、膀胱ぼうこうか、うん?」

 先端の傘がぐりぐりとえぐって貯水タンクのせきを開こうとして、未知の快感に千鶴は目を見開き細かく痙攣けいれんする。

「やだ、渉くんッ、これやだ、出ちゃう、や、」

 厳密には尿ではないらしいが、千鶴にとっては女陰から溢れる水など潮でも小水でも同じことだった。

 そしてここを責め始めてから膣は一層狭くなり渉を搾ろうとしてくるので、彼も当然止めてやる気など起こらず。


 しつこく叩けば

「やッ…あ、だめ、や、ッあ、あ、」

密着した接合部からぷしゅぷしゅと水が噴き出て、脚に伝い、尻の下のシーツに海ができてシミだけ残る。

「もう出とるぞ、ビシャビシャじゃ」

「やらァ、やら、あ、」

「気持ちええけぇ出るんじゃろ、うん?」

「わがんないィ、あ、やだぁ、とめ、て、」

 匂いなどしないから尿ではないはず、潮にはアンモニアが含まれていないから時間が経ってもそう臭くはならないらしいのだ。

 だが彼女が嫌がっているのはそれだけではなく複合的な理由で、何にせよ人に刺激されて制御も効かず股から水気を漏らすなんてこと自体が恥なわけで。

 千鶴は白い手で真っ赤な顔を隠し、ひぐひぐと嗚咽おえつまでも漏らしていた。


「落ち着け、チィ、くそうもないし汚れとらん」

「やだってぇ…言っ、だのにィ、ひぐ」

「泣き顔も可愛いのぅ、お漏らしチィ、」

「ばかァ、お嫁に行けないィ」

「……」

 これは誘い受けかな、珍しいことをするな、渉は千鶴の手首を拘束して万歳させて、

「ワシが貰う、言うて欲しいんか、あ?」

と悪そうに笑い奥底を責める。

「あ、ア、」

「貰うたる、気持ちは変わっとらん、それよかもっと、ん、好きに、大事に、思うとる、」

「ひゃア、ふぅ、」

「かぁいい、のぅ、うん、なぁ、どんな感じで、友達にデレようる、見して、なぁ、」

「あっ♡ふッ、カッコいい、とかッ…優し、イ、とかァ、」

 おそらくキャピキャピというよりは淡々と、でも頬を染めて話すのだろう。

 自分は今日期待に添えるような振る舞いができていただろうか、おそらくはできていないように思う。

 彼女に内緒で大学を訪ねた粗雑な田舎者、それくらいに学友たちは渉を捉えたかもしれない。

 千鶴のデレが誇大こだい広告だと思われたかもしれない。

「ん、優しい、か?」

「あ、今、は、イジワルっ、はぅ♡ッあ、」

「ん、悪いなぁ、自分本位での、ん、あー、チィ、すまん、そろそろ、イきそうじゃ」

「イって、ぇ、」

「千鶴は?イきそうじゃない?」

「分ッかんないのォ、もゥいいからァ、壊れぢゃう、」

 どこまでもしつこく擦られてでも慣れなくて、渉が行き来する度に常に刺激は新鮮で、千鶴は堪え切れず顔をぶんぶんと横に振る。

 なにぶん到達点が分からないのだ。

 潮吹きはしてしまって幾分か快楽の度合いは下がって、しかし高水準のそれが絶えず襲い掛かり逃げられもしない。

「ほんなら最後に膀胱壊したろ」

 気持ち上の方を突く感じ、千鶴の脚を畳んで腹に抱いて、すこすこ腰を動かせばヘソの下がぼこぼこと渉の形に盛り上がった。
 
「ゔあ、あ♡やらッ、渉くんッ、らめェ!やらァ♡やら、やらァ、あ、あ♡」

「ふん、ふん、チィ、あー♡うラぁ、おいッ♡っかァ!」

 「壊れる」のは千鶴の理性が先だろう。

 体を押さえ付けてこんなにも愉しそうに恋人を責めるその姿は凛々しくて官能的で、

「(渉くんに…いじめられてる…あ♡)」

昔から変わらないその無邪気な笑い方に彼女の感度メーターの針が振り切れる。


 足先は丸まり腰がふわっと浮いて、瞳孔どうこうがきゅっと小さくなり…

「~~~ッ♡♡♡ぁあッ♡あ、あっ♡やッ、あ、あ♡♡♡」

狂おしく乱れて、千鶴は初めてセックスで昇天した。


「うお、お、あ、チィ、んッ………お、おー…すげ、締まる…おー…チィ、ま◯こギチギチ、おー…抜けんぞ、おい…」

「あ、あ、動か、ない、でェ、まだっ、あ、」

 暴れる手は捕まえられびくともせず、千鶴は俎上そじょうの鯉の如くぴちぴちと渉の下でのたうち回る。

「待て待て、ワシも、もうイくけぇ、な、ん、あーキツ♡チィ、名器じゃな、嫁に貰うたる、な、ん、イく、イくイくイく…ん、んー……お、ほー…」

 私しか知らないのにいい加減な事を言う、さらに上から目線なのが腹が立つ。

 言い返してやりたいのは山々なのだが満身創痍まんしんそういの千鶴は股をヒクつかせながら

「抜いてぇ」

としか言えなかった。
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