仰せのままに、歩夢さま…可愛い貴女に愛の指導を

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　それからも変わらず、毎週末土曜だったり日曜だったりに俺は勉強を教えに二階堂家を訪ねた。

　歩夢嬢は彼氏とのトピックをそれはそれは楽しそうに語り、聴いたことは嫌でも記憶してしまう俺は彼氏の情報を着々と溜め込んでいる。


　その幼馴染・高梁たかはしくんは同じ町内の子らしく、小学生の頃は登下校を共にしたり放課後遊んだりしていたそうだ。

　歩夢嬢は中学からは私立の女子校に入ったのでそこからは互いに動向は知れなかったそうだが、先日偶然近所のコンビニでばったり…という劇的な再会だったらしい。

　彼は地元の公立校に通いそのコンビニでアルバイトをしている。

　少ない時間ながら触れ合いを重ねるうちに想いが膨れ上がった、ということみたいだ。

　お嬢さまと庶民の恋なんかドラマティックで良いじゃないの、俺はそのように歩夢嬢を焚き付けてはそのやる気を勉学へ向けてはくれまいかと画策していた。